「この作品はアニメの方が断然面白くて原作とは別物。このアニメを作った人が凄いんだと思った。」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
この作品はアニメの方が断然面白くて原作とは別物。このアニメを作った人が凄いんだと思った。
『鬼滅の刃』が面白いというので、原作漫画の方を読んでみたけど、面白い方の漫画だとは思ったけど、特別面白いかというとそうでもなかった。
『ワンピース』も『ドラゴンボール』も『進撃の巨人』も途中で脱落しているので、こんなものかな?と思っていた。
でも映画を見るの前にアニメ版をフジテレビで放送していたので見てみたら、印象が変わった。
この作品はアニメの方が断然面白くて、原作とは別物。
このアニメを作った人が凄いんだと思った。
アニメから火が付いたらしいけど、納得した。
アニメだとストーリーは同じでも表現方法が変わってくる。
絵も似せてはいるけど、多少変わってくるし、色がついて、音も、動きもつくから違う作品みたいになってる。
何よりも必殺技の表現方法が凄くて、段違いにかっこよくなっていた。
たぶん王道バトル漫画のアニメを作り慣れてる人達なんだろうけど、その人達のテクニックが入って、中途半端な王道バトル漫画を完璧な王道バトルアニメに作り替えてしまっている。
あと内容的には、世界観は現代に近い近代で、日本刀で戦うということで『銀魂』、ストーリー的には、矢で刺されるとスタンドが現れる『ジョジョの奇妙な冒険』みたいな感じで、人気漫画の要素をうまくとりいれている。
それから作者が女性というのもすごく大きいような気がする。
男性だったらまず書かないようなキャラや台詞がいっぱいで、おっさん的には違和感しかないんだけど、それが女性にうけているのかな?と思った。
違和感はあるけど、アニメは完璧な王道バトルものになっているし、必殺技がやたらかっこいいからあまり気にならず、許せてしまう。
逆に言えば、男性が王道の少女漫画書いても中途半端なものしか書けないけど、アニメ作る人が修正して、完璧な王道ものにしたので、男性も女性も楽しめる王道少女漫画アニメになったような感じ。
それに加えて、主題歌がアニメファン以外にも通用するような名曲だったのも、ブレイクを加速したような気がする。
不特定多数の人にうけるためには、とにかくわかりやすさが大事だと思うので、主題歌が名曲というのはすごく強い。
うまくいけば、内容などなくても、うまく曲と絡めてPVのようなものを作ればそれだけで売れると思う。
今回の『無限列車編』はテレビアニメの延長線上で、映画だからといってさらに面白くなっているかというとそうでもないと思うし、他のエピソードの方が好きな人の方が多いと思う。
でも個人的にはここが一番好きだったので、映画化してくれてよかったと思うし、面白かった。
走っている列車で戦うところが、スピード感があっていいし、アニメになるとそれがさらに増していた。
列車も鉄道博物館にあるようなSLで、雰囲気があって、それが動くので鉄道博物館でSLに実際に乗っているような気分になれたのもよかった。
この映画の主人公といってもいい鬼殺隊の柱煉獄さんも、ここで本格的に登場して、ここで死んでしまうキャラで、他の柱は出てこないので一番目立っていて、必殺技も含めてかっこよさが半端ないし、ここで完結する感じが映画化に向いていると思った。
LiSAのテーマ曲の『炎』って煉獄さんのことだったのか?とこの映画見て初めて気づいた。
『無限列車編』がこれだけ成功すると、また違うエピソードを映画化するのかな?
でも一番好きなところが終わったので、次回作は見にいかないかも?