「最高の作品。見れて良かった。煉獄さんが改めて好きになった。」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 アイリスさんの映画レビュー(感想・評価)
最高の作品。見れて良かった。煉獄さんが改めて好きになった。
※内容の感想をつらつらと綴ってるだけの文章です。
本当に面白かったし見れてよかった…!!
冒頭の御館様とあまね様のシーンを見れたのもよかったし、グラフィックも音響も迫力満点だった。映画を見ること自体久しぶりだったけど、この作品は映画館で見れてよかったな……様々なシーンが印象的だったしボロ泣きした…
序盤の列車を観察している三人や善逸が列車に乗ろうとしがみついてるのを炭治郎と伊之助が引っ張りあげるシーン、初めての列車に大はしゃぎする伊之助にさりげなく老夫婦の荷物を上げるお手伝いをする炭治郎のシーンも個人的に好きだけど、何よりも前方車両から聞こえてくる「美味いッ!」の圧の強さに笑ってしまったw
煉獄さんめちゃくちゃ弁当食べてらっしゃるwww
からの煉獄さんと炭治郎の会話も好き。「俺の継子になると良い!!」の勢いの良さと炭治郎の「どっち向いて喋ってるんですか!?」みたいなツッコミも聞いてて楽しかった。
車掌さんが全員の切符をパチンと切った段階で車内の電灯が明滅してふっ、と消える演出がとても良かった。
きっとあの時点で、皆は夢の中に迷い込んでいたのだろうか。
それにしても、夢の世界は本当に四者四様だったな……
家族と過ごす幸せな日々を追憶する炭治郎、禰豆子ちゃんと2人で花畑や川を駆ける善逸、愉快な子分達と一緒に洞窟探索をする伊之助親分、父親に柱になったことを報告するも喜ばれず、沈む気持ちはあれども千寿郎君を励ますように語らう煉獄さん……クスッときたりしんどくなったりと感情が忙しい。
また、夢の世界の炭治郎の心に触れて、涙を流さずにはいられなかった。炭治郎の心はどうしてあんなにもあたたかく、優しくあれるのだろう。
四者四様の方法で対抗しているのは凄いと思ったし、伊之助と善逸の止め方が本当に二人らしくて笑ってしまった。伊之助の理想の姿と夢はそれでいいのか…w
子分その3(ウサミミ禰豆子ちゃん)をツヤツヤのドングリで気を引いてるのも微笑ましかった。
ただ、善逸の夢の無意識領域が真っ暗なのに驚いたし、善逸は本当は底が図れない子なんじゃないかなと思った。あと煉獄さんは真っ先に本能的に察知して対抗しているのが凄かった。
原作の表現が映画ではどのように描写されるのかが気になってたけど、魘夢の攻撃や列車を取り込んだ後の列車での攻防戦が迫力あってハラハラしたし途中で思わず息を呑んだ。あれ凄いな……
炭治郎と伊之助の必死の奮闘の末に首を断ち切られた魘夢が死に際で様々な怨嗟の声を吐き散らした後に「何という惨めな悪夢…だ……」と零して消えていくシーンも印象的だった。
横転する列車から墜落した炭治郎を助け起こした伊之助というシリアスなシーンでの「鬼の肉でばいんばいんして助かったぜ!逆にな!」という伊之助の台詞に思わずクスッときた。
終盤の煉獄さんと猗窩座の戦闘が激しくて、格好よくて胸が熱くなったしただただ圧巻された。
「老いることも、死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ」という台詞がとても好き。
激闘に次ぐ激闘の中でふっと浮かんだ幼き日の煉獄さんとお母様の思い出に胸を打たれたし、闘いの中で煉獄さんの凄まじい強さと執念を垣間見た。
また、煉獄さんに致命傷を負わせた後に太陽から逃げようと野を駆ける猗窩座の元へ炭治郎が日輪刀を全力で投げて突き刺したのにも痺れた。
炭治郎が「逃げるな卑怯者!!逃げるなァ!!!」「煉獄さんは負けてない!!誰も死なせなかった!!」「闘い抜いた!!守り抜いた!!」「お前の負けだ!! 煉獄さんの勝ちだ!!!」と言って泣き崩れたシーンが本当に見ててしんどかった……。ただ、心底その通りだと思った。
そして最期に煉獄さんが自身の弟と父に向けての言葉を伝えた後に炭治郎達に向けての言葉を語りかけている場面にボロ泣きした……
最初に会った時には禰豆子ちゃんの事を「あの時の鬼か」みたいに言ってた煉獄さんが終盤で「俺は君の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める」と言ってくれたのもグッときた。
「己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと、心を燃やせ」「歯を食いしばって前を向け」「君が足を止めて蹲っても、時間の流れは止まってくれない」「共に寄り添って、悲しんではくれない」という台詞が自分にまで刺さってしまって辛かった…
けど、最期まで語りかけてくれてくれて良かった。煉獄さんが炭治郎達に残したものはあまりにも多くて、かけがえのないお人だった。真っ直ぐで、熱くて、乗客全員を誰も死なせずに守り抜いた、素晴らしい方だった。
だからこそ、死んで欲しくなかったな…と思うけど、それはどうしたって叶わない。時間は元に戻らないし、止まってはくれないのだから。それでも、煉獄さんという人を知れてよかった。彼の生き様を、見届けられて良かったと思うのだ。
改めて、この映画を見れて良かった。素晴らしい作品に心からの感謝を。そして懸命に生き抜いた彼に、これからを生きていく彼等彼女等の壮絶な道のりの行く末に幸あらんことを。