「無限列車編」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 ABCDさんの映画レビュー(感想・評価)
無限列車編
作品全体の完成度が高い。特にアクションシーンのアニメーション。火、水、雷などそれぞれの表現が魅力的。
鬼滅の刃はキャラクターがそれぞれ個性があり魅力的なので、キャラクターの特徴を活かしたアクションだった。
そのアクションによって緩急が生まれる。時にはコメディのような要素も入れつつ、派手なアクション。大きなスクリーンで大きな音で視聴する価値のある作品。
煉獄杏寿郎の映画。彼の死を描いたことがこの作品最高の要素。
先輩が若い次の代へ思いをつないでいく。その思いを引き継いで強くなっていく後輩。これは私達の世界でも多くある話。
煉獄とその母親の話も良かった。『強く生まれたからには誰かの役に立ち、誰かを助けなければ』というセリフも心にささる。
柱とか十二鬼月のように称号のようなものをつけたことが良い。それによって強さとかが容易に想像がつくし、これからのワクワク感も違う。
これからが本当に楽しみ。
ネットフリックスでもAmazon primeでも見れるというのは1つのヒットの要因だったかも。家で気軽にコンテンツを楽しめる時代のおかげか。だとしたら、家での楽しみを強制したコロナパンデミックもヒットの少なからずの要因でもあるかも。
物語の中盤から泣けるシーンがあり、全体的に感動ポイントがいくつかあった。
前述したような、実世界にも通ずるような普遍的な道徳心や人間関係を描いたのは大きい。
そういう意味で子どもへの教育的価値が高いとも感じる。
世代の関係なく老若男女が一緒に楽しめる映画はなかなか珍しい。
大人がこれで子どもと一緒に喋って盛り上がれる。世代間交流もこの映画が担っていると考えるとすごい。
コロナで人間関係の構築がなかなか難しくなった時代でこそ、その役割は必要。
以上のように、作品自体のクオリティだけでなく、子どもの映画体験や教育的価値、大人との世代間交流といった社会的側面においても評価できるため、星5。