「映画としての魅力は…?」劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
映画としての魅力は…?
原作は未読。アニメも最初は何話か観た程度。鬼滅ファンというわけではないが、一映画ファンとして、これだけ話題になっているので、乗り遅れない為に鑑賞。レイトショーにも関わらず、満員だったのは驚き。
最初の風景や無限列車な機関車の描写は、大変リアリティもあり、美しく「オッ、これは」と思わせた。しかし、ストーリーが始まると、普段のテレビアニメ通りの描写で映画としての動きや背景は、ピクサーやディズニーには敵わない。
声優陣は声を張り上げて、精一杯、頑張っていたことは伝わりました。でも、やはりここでも、正義を振りかざした説明的な台詞が続き、特に最後の錬獄の言葉においては、最たるもの。確かに素晴らしい言葉を連ねてはいるが、今ひとつ心に刺さってこなかった。
決して、面白くないわけではないが、期待し過ぎた分、途中、途中に入る中途半端なギャグも、せっかくの作品のシリアスさを打ち消してしまい、あくまで子供向けの感じは否めなかった。
原作の一部を切り取ったストーリーであるため、原作を知らない者には、起承転結を考えた、一本の映画作品として引き込まれる要素は薄かった。でも、最後にはすすり泣く声も聞こえたので、鬼滅ファンにしたら、きっと胸を打たれる作品になったことでしょう。
コロナ渦で、洋画が全く上映されず、映画館への足が遠のいている今、本作が起爆剤となって、映画館にまた、人が戻ってきたのは、映画ファンとして大変嬉しいことです。
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