悪なき殺人のレビュー・感想・評価
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徐々に真相が明らかになるストーリーが秀逸です。 もちろん、そんなに...
徐々に真相が明らかになるストーリーが秀逸です。
もちろん、そんなに世界は狭いはずは有りませんが。
割り切って楽しめました。
誰も寝てはならぬ、映画館で
映画館で寝てしまう人へのリベンジか?プロローグの羊に釘付け!これが後の展開のカギなのかも?と思うと、画面の隅々まで目配りして、(人物がこんがらないよう)役者の顔を目に焼き付けて、セリフを反芻して…。疲れました。時々寝落ちしてもストーリーが追える映画が私には必要です。耐えきれず睡魔に負けた方、アリスはどこ行った?てな思いでしょうか。
世界狭過ぎ
人口10人くらいの村の中で繰り広げられるみたいな、そんな偶然重なりますか?というような話。
あと、オジサン浮かれ過ぎ。
今時、そんなに簡単にやられちゃいますか?
途中から殺人事件なんかどーでもよくなっていくし、都合よくまとめてみたらこんな感じになってしまいましたという、なんだかなぁという話。
悲しいのはみな同じだ
不思議な作品である。登場人物ごとにエピソードがあって、それぞれの登場人物に感情移入する。人間の弱さを描いた作品で、その弱さに感情移入してしまうのだと思う。
山崎ハコは「流れ酔い唄」で ♫誰でも弱いうそつき ♫ 弱いほどに罪深い♫ と歌った。当時二十歳の山崎ハコが人の世の何を見て、この唄を作ったのかは不明だ。多分、本人に聞いてもわからないだろう。
アリスは独善的だが悪意はなく、奉仕の気持ちがある。無口で真面目でおそらく巨根のジョゼフが好きだ。アリスはセックスが好きなのだ。一方のジョゼフは人間が苦手である。会話が不得意なのだ。無口な女性がいたらと思う。アリスの夫のミシェルは冴えない中年の農場主で、多分アリスとはセックスレスだ。だからネットに慰めを求める。
フランス映画の「アデル、ブルーは熱い色」は最初から最後まで強烈なレズビアンの作品だった。アメリカ映画の「キャロル」はケイト・ブランシェットとルーニー・マーラという有名女優二人のレズビアンで話題になった。この2作品を鑑賞していたおかげで、本作品のエヴリーヌとマリオンの雰囲気もあっさりと読めた。性を楽しむだけの筈だったエヴリーヌと、愛をぶつけてくるマリオン。破局は必定だ。
コートジボワール共和国は貧しい国だ。格差も大きい。人々はいい暮らしだけを求めている。平和や寛容などといった概念は人々の脳裏に浮かびさえしない。若者は仕事がなく、悪事ばかりを考えている。アルマンも例外ではない。同世代の女性に産ませた子供を面倒見ることも出来ない。
アリスとジョゼフ、エヴリーヌとマリオン、そしてアルマン。それぞれの視点からの物語をつなげていけば、物悲しい全体像が浮かび上がる。性欲に抗いきれない弱さ。誘惑に負ける弱さ。虚栄心のために金を求めてしまう弱さ。虚栄では愛を買えないことに気づこうとしない弱さ。原題の通り、みんな獣と変わらない。
本作には人の欲望と弱さ。そして誤解がある。行き着く先は悲劇しかない。それぞれの登場人物は他人事ではない。いつ彼らと同じ行動をしないとも限らない。その差が紙一重だということを感じるから、彼らに感情移入してしまう。そして同じ悲劇を味わう。悲しいのはみな同じだ。
生物としての愛
ブラックだし、出てくる人物達も大概な方々なんだが、最後には何故かほっこりしてた。
アリスの「哀しき囚われ人」みたいな振る舞いと、自己中の極みの様な「旦那の鼻血をふきふきしながらのトーク」が気持ち悪くて後半まで尾を引いていたけれども、それすらもスッキリしたから、上手い作品なんだなーと感心しきりでした。
「羅生門」スタイルと言ってみれば、少し前の「最後の決闘裁判」が流石の出来だったので、小粒に映るのは仕方がないのだけれども、サイドキャラの一言一言にまで注意の払われた快作だと思います。ちょろっと出てくるお婆さんの「愛」への一言と呪い士の「愛」への一言が特にぐっときましたね。
いろいろと物足りない昔ながらのフランス映画
昔ながらの行間を読むタイプのフランス映画にSNS要素を付け加えた感じ。伏線に関しても、正直そこまで丁寧に作られている感じはしない。なので、なんでこの作品がここまで評価されてるんだろう?と疑問に思ってしまう。
個人的に気になったのは人物描写の浅さ。キャラが濃すぎてストーリーが薄い作品は(特に最近の日本のテレビドラマで)多いが、この作品については伏線回収を重視し過ぎてキャラが掘り下げられてない感がある。
最も語られるべき人達の背景が語られないまま終わってしまったので、なんかよくわからないが運が悪かったね可哀想に、で終了してしまう。
ネカマをやってた彼のストーリーは良かった。
あれくらい、他の人達も掘り下げてほしかった。3時間くらいかけても頑張って観るからさ。
映画SNSや伏線まみれの映画を観てる人達には物足りない内容だと思います。いろいろ足りない。
伏線の回収は見事ですが尻つぼみ感が微妙
脚本の構成は見事で後半の伏線の回収は見事な位良くできてました。
前半は本格サスペンスミステリー調でこれからどうなるのか期待が高まりました。
後半は予想を覆す意外な展開が次々と続きます。何を書いてもネタバレになりそうですが愚かな男の情けない行動の挙句に起きる悲劇的な展開という感じでしょうか。
ラストはスッキリはしませんがストーリー構成は良く出来ていて最後まで飽きないで楽しめました。
期待していたサスペンスミステリーではなかったですが意外性のあるストーリーを楽しみたい方は見る価値ありです。
世の中こうはならない。
世の中こうはならないと寧ろ反感覚えて幕。
上品な描写、緻密な構成、濃密な演技演出ゆえ良い出来栄えだけに惜しい。
本来細切れのお噺を偶然によって少ない登場人物の間に折り畳んだらしいが、だから何?感は否めず。
その偶然の理由は説明しましたよね?感も言い訳に見えた。
後出しジャンケン
まったく予備知識なく観賞。
(以下、直接のネタバレはしてませんが、これから観る方はご注意を)
結果としては最後までドキドキしながら観ることができた。
でも。
思い返すと、「後出しジャンケン」的な展開と「偶然」の物語。
その辺りがご都合主義に見えて気になる方も多いのは当然だが、私は結論として「それが良い」と感じたので評価の⭐は多め。
客観的な「偶然」も、当人たちには「必然」。
前半の張り詰めたムードが、後半は「バカな男たちの話」になってしまったのは少し残念ではあるけど、登場人物たちそれぞれの小さな「過ち」が、それぞれにとって都合悪く連鎖していく辺りの面白さは、やはり脚本が良いからなんだろう。
エンタメとしては十分楽しめた。
失踪事件にまつわるスリラーだと思ったら、黒魔術と偶然と欲望と愛が絡み合うどエゲツないトラジコメディでした
フランスの山間にある町で富豪の妻エヴリーヌが失踪する事件が発生。路肩に放置された車以外に何も手がかりがない中警官のセドリックは雪の中を聞き込み捜査に奔走、母を亡くしたった一人で農場を営むジョゼフ、同じく農場を営むミシェルとその妻アリス、休業中のキャンプ場に独りで宿泊している女性マリオンを訪ねるが何ら情報が得られない。しかし彼らがそれぞれに抱えた問題が失踪事件と密接な関係がありそれはコートジボワールのアビジャンにあるホテルの一室でのやりとりに端を発していた。
という話なのでてっきりスリラーだと思っていましたが、これが全然違って凶悪なトラジコメディでした。だいたい上記のようなあらすじに黒魔術が絡んでくる展開なんて全く想定外。コピーにある“人間は「偶然」には勝てない“というのはホテルの一室で怪しげな儀式を行うサヌー師の言葉で、正に偶然に翻弄された男女が辿る悲劇の連鎖が作品の肝ですが、より重要なのはサヌー師が語る“愛とは、ないものを与えることである”という言葉。すなわち“あるものを与えるのは欲望に過ぎない”わけで、それが執拗に繰り返される様が滑稽でありながら痛々しくて観客は得体の知れない居心地の悪さを味わうことになります。終盤の展開は昨年東京国際映画祭で観たトラジコメディの『デリート・ヒストリー』が提示したものと同じトーンの絶望感を纏っているので結末は終盤で何となく判ってきたのですが、それまで散々観せられた悲劇とほとんど無縁なそれが無造作に投げつけられてストンと落ちる終幕に何じゃこれ!?と呆気に取られました。ちょっとこの辺の感じはポール・トーマス・アンダーソンの『マグノリア』に似ていて、決して不快ではなくむしろ痛快です。
個人的には『レ・ミゼラブル』で理性的な警官ステファンを演じていたダミアン・ボナール扮するジョゼフが印象的。唯一理解し難い行動を取る彼の抱える心の闇がなければ全然違ったトーンの作品になっていたと思います。
こんな偶然あって良いものか
ある出来事を一人の視点から観ることで、多くの疑問が発生し、どういうことなんだと興味が湧く。
そして今度は別の者の視点から観ることでこういうことだったんだと思い、でもそしたら…新たな疑問が湧き、さらに引き込まれる。
そんなこと思ってたら、今度は更なる展開で一体どんな結末に着地するんかと思ったら、オイオイと意外すぎる展開に、そして全てがつながった時、あまりのストーリーの巧みさに一本取られつつ、そんなことあって良いのかというやるせなさに苛まめる…
見事すぎる作品だった。
意外性と伏線回収を楽しむ
その雪景色が大好きな「ファーゴ」の世界観を思い起こさせるし、"人里離れた小さな町で起こる謎の事件からそれぞれの秘密が浮き彫りになっていく"系の話(何か的確で短いワードないかな?)が大好きなので、予告編を観てからずっと公開を待ち望み、封切り初日さっそく新宿武蔵野館へ。
シンプルな感想だけど… とにかく面白かった!
舞台は南仏のコース高原という雪深い寒村。
大吹雪が明けた翌日、ひとりの女性の失踪事件によって物語は大きく動き出す。
この女性エヴリーヌはなぜ突然失踪し、何者によって殺されたのか。その結末に至るまでの"偶然の連鎖"は時間を遡り、遠く離れたアフリカの地から始まっていた。
母を亡くし孤独に生きる農夫ジョゼフ、彼に心を寄せる人妻アリス、酪農業を営むその夫ミシェル、港町からこの町を訪れる若い女マリオン、5000kmも離れたコートジボワールの旧首都アビジャンで一攫千金を夢見て詐欺グループに属する若者アルマン、そして謎の女アマンディーヌ…。
エヴリーヌとは一見何の接点もない男女の運命が、偶然にも絡まり合って事件へと結びついていく。
一つの事象をそれぞれの異なる視点からチャプターを変えて順番に描く、いわゆる「羅生門」方式(タランティーノが名付けたとされる)を用いたこの作品は脚本と構成が見事で、伏線回収型のミステリーを好む人にも刺さるだろうし、「ファーゴ」とも相通ずるようなブラックでシニカルな喜劇要素も含んでいてどんどん引き込まれる。
「イングロリアス・バスターズ」の冒頭でナチスに脅される父親役が印象深いドゥニ・メノーシェや、「レ・ミゼラブル」(ミュージカルのじゃなくてフランスのスラム街を描いた犯罪ドラマ、これもメチャクチャいい!)で刑事を演じたダミアン・ボナールなど、実力は知ってるけど地味めな役者陣もかなり好み。
今や世界の何処にいてもインターネットを介してつながり合える時代。フランスの寂しい寒村とアフリカの熱く混沌としたストリートの風景の対比が、その不思議な現代の距離感を絶妙に表している。
しかしそこに横たわって見えてくるのは、やはりそれぞれが追い求める理想の愛や欲望に翻弄される愚かで未熟な人間の姿だ。
原題の「動物のみ」は、そんな人間が犯した罪を動物だけ(犬や牛などがよく出てくる)がちゃんと知っているという意味なのか?
邦題の「悪なき殺人」は、必要以上に物悲しい感じ(良心から仕方なく殺してしまった感)がしてしまうので違和感あり。重苦しい人生を背負って行き着いた苦渋の犯罪というニュアンスではなく、勘違いと偶然によって巻き込まれ事件へと発展してしまうどこか滑稽でユーモア溢れるサスペンス悲喜劇と捉えられれば望ましいのかも。
あー、そこに繋がってたんかー
アホやな、こいつー
えっ?犯人じゃないんかい
マジか…
てな具合でその意外性を大いに楽しんで。
繋がりが物語
フランスの山間部で吹雪の夜に道端に車を残しえ行方不明となった女性を巡るお話。
高原の道端に停車した人の乗っていない車から、パリに住む女性の行方不明事件が発覚し、車を目撃した女性から事件の真相に展開していくストーリー。
章立てて各人物視点でその時何があったかをみせていく流れで、人物が変わるたび話が巻き戻される為、口説さを観じるし、それいりますか?なお話もたっぷり。
しかも話がみえたら、そんなアホな話?となる上に、かなりムチャクチャなご都合主義。
更にはそこでですか!?という中途半端なところで終了って、ただ登場人物達がどう繋がっていたかをみせるだけの作品だった。
よくぞここまで相関関係をつなげました。
偶然をあなどるなかれ、と言うちょっとたまたますぎる流れもあるけれど良くぞここまで関係をつなげました。誰も彼も知り合いにこんなんいそうだし…。説明口調なく淡々と展開するのも良し。うまい邦題つけたなー、と思う。ぐいぐい引き込まれました、なり行きに。
閉店間際の値引き惣菜としては、かなり🉐
『六次の隔たり』という理論をご存知でしょうか。
ある人の知り合いが、みんな同じように他の人と重複しない知り合いを44人持っていれば、六次以内の間接的な知り合いの数は地球の総人口を上回るので、世界の誰とでも6人辿れば知り合いとなれる(かもしれない)。
例えば…
自分の学生時代のゼミ仲間Aの(自分が知らない)友人Bの小学校の恩師、その恩師の教え子のC、Cの勤め先の上司、その上司の海外赴任中の現地スタッフ…なんて辿っていったら、そして、それぞれに44人以上の重複しない知り合いがいれば、間接的だとしても知り合いの知り合いの知り合いということで、必ず繋がる。その繋がりは確率的には六次以内で繋がる。
というようなことです。
試しに、今自分の帰属している会社でも学校でも団体でも、ジム仲間でもなんでも結構ですので、聞いてみてください。
身近なところでは、
えっ?あなたのお父さん、◯◯学校卒⁉️
じゃあ、おじさんの先輩ですね。
なんて具合に、一次とか二次で割と繋がります。
最近は、個人情報とか学歴や出身地での差別を意図してるのかと疑われるかもしれない、という神経質な状況もあるので、意外と難しいかもしれませんが。
長々と書いてしまいましたが、この映画で描かれているのはそういう話ではありません。
何かしらの淋しさを抱えている人たちが(必ずしも共感できる人たちばかりではありませんが)、黒魔術が引き起こす(嘘です)偶然によって繋がっていく。
そういう話です。
徐々に繋がっていく謎解きのテンポが程よく、面白いし、イライラしないし、なるほどそういうことか、という説得力もなかなかです。
『ファーゴ』が好きな方にオススメしたいのですが、ガチでの比較はやめてくださいね。
閉店間際のスーパーの惣菜コーナーで10%とか20%の値引きシールが貼ってありますが、そんな感じでお楽しみください。
演出が思ってたより、怖くなかった
山奥が舞台なので、村社会の独特のコミュニティ
農夫なので、動物の野生感(食事のシーン、暴れ出す)
みたいな、本筋とは関係ないけど 不気味な演出が、もっと欲しかった
コートジボワールはフランス領だったから、その辺のパワーバランスが分かれば、もっと楽しめたのかな?
あと犯人の行動力すご笑
考えられている構成に絶賛‼️
韓流ドラマみたく最初に色々登場人物が出て物語が進み、途中から最初の分からなかった場面などが登場人物一人ずつにフォーカスして判明していく。
構成は凝ってはいるが内容は分かり易いサスペンス。
中々面白いではないか‼️
パーフェクトケアといい、今週は穴場作品ばかりだが良い(笑)大満足です。
ラストの奥さん、あれは彼のパソコンを使い金目当てで続きを演じたのかな?呆気にとられてしまった。
超謎。
よくてきた話ということになるのかもしれないが…。
話の連鎖は見事と言いたいところだが、ジョセフが死体を隠した理由は?
この最初のトリックの意味がわからない。
内容はトリックのみ。この映画は、それをどう思うかによって、評価が分かれるだろう。
シュールなコメディ作品として見た方が無難かもしれない。
確かめたい方は是非、映画館で鑑賞いただきたい。
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