悪なき殺人のレビュー・感想・評価
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そして誰も幸せにならなかった
あらすじは読まずにみたのでオムニバス形式だと思っていなかった。最悪の偶然の積み重ね。そして、誰ひとりとして共感できる登場人物がおらず…妻なき後、恋人を別荘に呼んで住まわせる。もうほんま誰ひとり幸せにならんやろ…倫理観のかけらもない。
ミシェル役の人、ジュリアンとか理想郷にもでていた俳優さん!この人いっつも幸せにならんなあ😅
タイトルが最大の皮肉で、悪意だらけの毒々しい映画でした。
不謹慎かな
見事な人間関係のつながり方に唸らされた。 ロマンス詐欺で金を騙し取...
殺され損・・・それにしても偶然が過ぎる‼️
ミステリーとしては星5つ・・・位に意外性がありとても面白い。
映画に出て来る人間が、よりに寄って馬鹿じゃない?
というほどイカれてます。
酪農家の独身男ジョゼフ。
ジョゼフに言い寄り関係を持つ人妻アリス。
その夫でネットの若い女マリオンに夢中になり全財産を送金する
大男ミシェル(フランスの秘宝ドゥニ・メノージエ)
なんとコートジボワールのチンピラのロマンス詐欺に
引っ掛かっているのだ。
《偶然には勝てない》と、言い訳のように繰り返すけれど、
こんな偶然が、あってたまるか!?
映画は4人の主役のモノローグで進む。
①アリス
②ジョゼフ
③ミシェル
④マリオン(ネットの中ではアマンディーヌ)
ウェートレスのマリオンが人妻(イヴリーヌ)とレズの濡れ場を
長々と演じて、この女性、なんの関係があるの?
と、怪訝な気持ちだった。
ところがマリオンはロマンス詐欺のキーマンだし、
イヴリーヌは殺される主婦(ジョーカー)だった。
それにしてもミシェルがイヴリーヌを殺して放置して、
ジョゼフはその死体を愛好する死体フェチ(?)だったということ
なんだろうね。
ネットの女とチャットするミシェルの楽しそうなこと。
恋愛感情とは、自分でドーパミンを膨らませる妄想でしか
達成されないものなのか?
空恐ろしくなる。
ラストのオチ、
コートジボワールのロマンス詐欺師アーマンドの別れた妻(モニーク)の
パトロンのフランス人が、イヴリーヌの夫で、
イヴリースが死んで居なくなった家に愛人モニークと連れ子を
家に住まわせるラスト。
本当にイヴリーヌは死に損だったね。
お見事なミステリーでした。
☆☆☆☆ 簡単に。 映画は、ほぼ4章によって成り立つている。 始め...
☆☆☆☆
簡単に。
映画は、ほぼ4章によって成り立つている。
始めの〝 アリス 〟次の〝 ジョゼフ 〟を観ていて思う。
「嗚呼、これは『羅生門』だな!」…と。
そんなこちらの予想は、次の〝 マリオン 〟が始まると一気に分からなくなって来る。
そして最後の〝 ミシェル &アルマン 〟に至り、映画はこちらの予想の遥か斜め上を行ってしまう。
これはもの凄く面白かったです。色々と書きたい事が多いのですが、ある程度は詳しく書かないと伝わりにくい可能性がある作品の様な気はします。
ついついネタバレをしてしまいそうで、気をつけないといけないのですが、それだと作品本来の面白さは全く伝わらない…って言うジレンマに襲われそうです💧
作品中での、最初から観客側に突き付けられる幾つかの謎。それらのはっきりとした分かり易い伏線は前半から。それに付随する序盤と共に中盤から発生する謎は、後半に向かうに従ってどんどんと回収されて行きます。
スクリーンを眺めながら「おいおい!そんなところに繋がるのか〜」と。
でも…でもなんですよね〜。
本当の謎は、映画本編では決して描かれてはいない。
実はストーリーが始まる前にこそ本当の謎は沢山詰まっている…って言う事を、観客側はラストを迎えて知る事になる。
〝 アリス 〟と〝 ミシェル 〟の間に一体何があったのか?
〝 アリス 〟は何故〝 ジョゼフ 〟に惹かれたのか?
〝 ジョゼフ 〟の母親はどうゆう状況で亡くなり。精神を病む彼は、その悼みの深さにどうやって対処し、〝 アリス 〟はそんな彼にどう関わって来たのか?
〝 エヴリーヌ 〟と〝 マリオン 〟の出会いは?
〝 アルマン 〟と彼女との間にあった過去は?
その彼女と〝 エヴリーヌ 〟の夫との関係は?
考えれば考える程、全ての登場人物の過去が気になって来る。
《人間は、「偶然」には勝てないー》
ちょっと都合良すぎないか?と思うストーリー展開に異議を唱えつつ。これは果たして【偶然】それとも【奇跡or必然】と言えるのだろうか?と言う人生模様に翻弄されてしまった。
いや〜それにしてもレビューが書きにくい💦
めっちゃ面白かったのに書きにくい、、、
一応は自分なりの考えを纏めてみてはいるけれど、何処まで理解出来ているのはちょっと怪しい。
…って言ったところで、書いたレビューを見直してみてもさっぱり要領を得ていないなあ〜こりや(-_-;)
2021年12月5日 キネマ旬報シアター/スクリーン1
「12日の殺人」の前触れ
フランスの地中海にも近い、牧畜が盛んなコースと呼ばれる高原の別荘に来ていた女性エヴリーヌが行方不明になる。疑われたのは、羊の牧畜をしている農夫のジョセフ。共済の業務もしているアリスは、牛の酪農業を営む夫ミシェルがありながら、ジョセフと不倫関係にある。一方、パリのレストランで働く、若い女性マリオンは、パリで知り合ったエヴリーヌと同性愛の関係にあったが、セートと言う地中海沿岸の地名を一つの頼りとして、コースにエヴリーヌを訪ねてきていた。この5人を中心とするコース高原の空間に対して、フランスの旧植民地コートジボアールの最大の都市アビジャンに住むアルマンがもう一つの空間を作り出す。しかも、アルマンは、ネットで見つけたマリオンの画像を使って、アマンディーヌという女性になりすまし、SNSで食いついてくる獲物を狙っていた。食いついてきたのが、ミシェル。
この時、一つの殺人事件が起きるが、それをアリス、ジョゼフ、若いマリオン、コートジボアールにいる「アマンディーヌ」の側から、映画「羅生門」のような手法で描いてゆく。しかし、羅生門と違うのは、一つの事象をそれぞれの立場から描くと言うよりは、パズルをはめてゆく感じ。相互に矛盾はない。
どこが面白いのか。何といっても、多空間的、多面的に、ミステリーが解かれてゆくところ。もう一つは、コートジボアールでは、SNSが広まっている一方で、黒魔術が健在で、サヌー師という得体の知れない人間がでてくるところか。こうしたところから、フランス語が、いわば母国語であることを活かして、移民としてフランスに出かけてゆくわけだ。
最後に、意外なところから、二つの空間が繋がっていることが明らかにされ、輪が閉じる。ここに、ヌーベルヴァーグが透けて見えるところが、フランス映画。さてドミニク・モル監督の次の作品「12日の殺人」ではどうか。
ありふれた5人の、ありえない事件
奇妙な偶然とつながりにより、思いもよらない人生の結末を辿る5人の男女。各々の環境やそこで起きる夫婦関係や振り込め詐欺など、現実問題としてよく俎上にのりそうな出来事がうまく絡み合い、実際に起こりえなさそうでいて、起こりそうだとも思わせる。
とはいえ、死体に性的興奮を覚えることを自覚してしまう男が一連の発端なので、その点だけはいかにもフィクションめいている。
一応、騙された田舎者の男が詐欺グループと直接対峙し、奇妙に絡まった糸を理解するのですっきりはするが、もしかしたらこの糸をほぐさないままの方が、映画的には面白かったのかも。
最後、始まりの場所に降り立つ女は、死んだ女の穴埋め。運命の輪は閉じて終わる。うまい。しかし実際の未解決事件は、案外こういった奇妙な偶然で起きているのかもしれないと思うと、怖い。
2本立て2本目。 ヤバすぎる人物ばかりの殺人事件。犯人はすぐ分かり...
人間は愛欲には勝てない?
面白かった。かなり楽しめました。
アリス→ジョゼフ→マリオンときて、アマンディーヌの章から俄然ストーリーがダイナミックに動いていく。物語のスケールがぐんと大きくなった。
現代のインターネット社会でなければ起こり得ない事件。
それぞれの関係が浮かびあがり、繋がっていく過程はスリリングで、「おー、そう来たか!」と意外な展開に引き込まれました。
そういえば、こういった特殊詐欺の被害は外国でもあるやろなぁ、と気づかされたり。
そして何よりも、騙されたと分かったあとも、なおチャットでやりとりをするミシェルの姿が切なかった。印象深い場面だった。
さすがにラスト・シーンは、「そこまでやったら話作りすぎやろ」と思ったけれど、全体的に面白かったので許してあげましょう。
あと、ジョゼフのパーソナリティーがいささか強すぎるのではないかと感じましたが、どうでしょう。彼の変質性とその行動の印象が強すぎて、少々ほかの出来事とのバランスを欠くような気もしないでもなかった。
ところで、本作のキャッチ・コピーは、〈人間は、「偶然」には勝てない―〉ですが、僕はこの映画を観ていると、〈人間は、「愛欲」には勝てない―〉と言いたくなってきましたよ。ほんとにねぇ……。
さいごにリアリティーの観点から申し上げると、ジョゼフがエヴリーヌの遺体を背負っていくシーン。あんなに足がブラブラしないはず。死後硬直という現象があるのだから。極寒の地ならなおさら遺体はカチンコチンに固まっているはずです。昨年ある出来事を体験したので、そう思ったのでした。
――と、ここまで書いて、念のため死後硬直について調べたら、な、な、なんと、いったん硬くなった筋肉が、時間の経過とともに軟化(緩解)していくというじゃありませんか。はーっ、知らんかった! もちろん条件によって違うのですが、冬でも4日くらいしたら硬直が解けるらしい。だから、それだけの時間が経過しているのだと考えると、あのシーンはあれでいいのかもしれません。
誰かは悪い
坂道を転げるかのよう
最初は小さい悪事が坂道を転げるかの様にそれぞれの人生を大きく左右する。
人の思い込みの怖さを上手く繋ぎ合わせ、1人の女性の失踪の真相を描いてます。ただ失踪した女性を捜査する警察の視点はなく、関わる5人の視点より描く物語。
キャンパスをいろいろな色(視点)で塗ることで完成させる絵の様でした。また物語は淡々と進むので好みが分かれると思いますが私は好きな感じでした。
ただ日本語タイトルがこの物語に合ってるのかは疑問ですが。
もう少し違ったタイトルの方が良かった気がします。
「よこしまな動機」みたいな。
最後のピースがハマったときの爽快さとばつの悪さ(オレだけ?)
アリスの旦那のミシェルは寒そうな牛小屋の隅の小部屋でパソコン💻で経理作業のふり。アリスは社交的で働き者の保健婦さん。たびたび失神して記憶喪失に陥る羊飼いの ジョセフを見舞う。ジョセフはなんとなく夏八木勲似のいい男だけど、知恵遅れっぽく、死んだ母親の思い出を大切にひとり暮らし。押し掛けアリス(ロデオガールか!)に迷惑顔。レヴィーヌの死体を母親の死体と混同する不可解な人物。飼い犬を射殺してしまう。アリスはてっきりミシェルが腹いせにやったと思うが、言い出せるわけもなし。
ドイツ人の監督が作ったフランス映画を意識した緻密なサスペンス風映画。エスプリ感はないけど、納得のR15+。
レズビアンのふたり。
レヴィーヌにいれこむマリオン。マリオンの写真やエロ動画はどうして流出したのかな?そこが一番知りたいよ。 メンへラっぽいマリオンだけど、うんと魅力的。
コートジボアールの猥雑な都会とフランスの辺鄙な牧畜地域を結ぶニセサイト。
原題は「動物だけが見ていた」です。
ちょっと覗き趣味的な題です。
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