ミセス・ノイズィのレビュー・感想・評価
全112件中、1~20件目を表示
現代社会の常識とは何か・・・。
本作のモチーフはなんと“騒音おばさん”。2005年に、加害者とされた主婦が傷害罪の容疑で逮捕されたいわゆる「奈良騒音傷害事件」である。当時はテレビのニュースやワイドショーでも頻繁に取り上げられたので覚えている人も多いのではないか。
しかし、本作は社会派の重い映画ではない。天野千尋監督は、いま誰の身にも起こり得る「SNS炎上」や「メディアリンチ」といった社会事情を絡ませながら、エンタメ性も楽しめる作品に仕上げている。途中で物語の視点が変わると、それまでの話の見え方が変わり、後半に向けて事態は思わぬ方向へサスペンスフルに展開、皮肉な狂騒曲へと昇華させていく。
この映画を見ると、我々は自分のことしか見えておらず、しかも世の中の断片・表層だけを見て物事や人を判断しているのではないかと気づかされるだろう。常識とは何かを見終わった後に問われることになる。
脚本がお見事。ローバジェットな傑作
ローバジェットながら、大変よくできた映画。これは脚本家案件ですね。「カメラを止めるな!」を彷彿とさせる見事な脚本です。そして、女優さん案件でもありますね。天野千尋監督、主演の篠原ゆき子、ノイズィな大高洋子ら、女性の力でぐいぐい映画を引っ張っています。興行でどれだけ成果をあげられるか、大変楽しみです。もしかしたら、日本アカデミー賞のダークホースになるかも知れません。
ゴミクソ映画
胸糞悪いです
私、自分のことしか考えてなかった
と反省する主人公ですが、作品としては最後まで改心した主人公は嫌がらせした隣人にも許してもらえて本も無事に出版できて大ヒットというハッピーエンド
主人公のことしか考えてない映画
隣人のおばさんのこと、私は強いから、で片付けんな
強い人でも辛くないわけじゃないんだよ
なぜお見舞いシーンが省かれたのかわからない
おじいさんは生きてるんですよね?
なぜおばあさんと一緒にお見舞い行かなかったんでしょうか
娘さんと話して笑顔になるおじいさんの描写でもあればまだマシでしたが、なぜ最後に自分たちを悪役にして追い込んだ小説を渡すことが罪滅ぼしのようになってるの?
子供を亡くして病んでる二人のために娘さんとこれからも遊ばせてあげた方が二人にとっては嬉しいでしょう。
なんだこの映画
主人公のことだけを考えた自己愛に満ち溢れた作品
偽善をもっともらしく書いた商業的脚本
『面白くしようとしているのは分かっても、もっと作品の核の部分の奥深さが欲しい。 人間だって白と黒の一色じゃなくて多面的でしょ。この作品にはそれが無い。』
と髭面の編集長の台詞がある!
この映画に対しての台詞だと思った。鳥肌が立つくらい的確な指摘だと思った。しかし、
それなのにこの映画の脚本が良いとする方々もいらっしゃる。
本当に人間は多面的で奥深いものだ。と思った。
僕にとっては『真っ黒なワンちゃん映画』で、この髭面の編集長と同じ意見だ。
付け足して、人に対して俯瞰しながら『講釈』をする人には、世間体をもう少し気にして髭ぐらい剃って、身綺麗にしてもらいたい。髭面で意見されると『Mr.ノイズィー』になりそうだ。
騒音おばさんに視点がかわってから怒涛の面白さ
お地蔵さんのお供えを持っていく怪しげなおばちゃん。このときにもう「ヤバい人」というレッテルが貼られた。まあまだ最初はヤバそうな人くらいだったかもしれないけれど、その後にくる早朝の布団叩きで、小説家の中で確定してしまった。
観ている私たちも同様だろう。あんな日が昇る前に布団を干そうとするって、どういうこと?とならざるをえない。
そして、視点が騒音おばさんに切り替わってからは怒涛の勢いで面白くなっていく。
まあ、少々問題あるよなと思って見ていた小説家が、騒音おばさんの視点からみると「ヤバい人」に変わる。
互いに得られる情報から最も簡単な推測をしようとすると、あっけなく「ヤバい人」に落ちてしまうのだ。
一度「ヤバい人」というレッテルを貼ってしまったら、もう何もかもがおかしく見えてくる。あとはエスカレートしていくだけ。
気がつけば、どちらも「ヤバい人」に見えるようになるのだ。第三者視点では。
そのことに二人は気づかない。当たり前だ。互いに自分は普通で正しいと思っているから。
実際にも、多少の問題があるとしても、充分に普通で、充分に善人といえるだろう。
結局は、思い込みとコミュニケーション不足による衝突でしかない。
この騒動の発端となった、お地蔵さんのお供えを持っていくラストの場面で、真の和解に至る瞬間は感動的ですらある。
近年はコミュニケーションをテーマにした作品が増えたが、そんな中でも、実に巧妙に、最高の娯楽性を創出した本作は、社会派コメディとして一級品だった。
これは騒音おばさんではない……だけど面白かった!
本作を初めて知った映画公開時は「あの騒音おばさんの真実!」のような紹介をされていました。
なので私もそういう映画なのだなっと思っていました。
しかし実際に見て見るとあの騒音おばさんとは布団を叩くぐらいしか関係がありませんでした。
…だけど凄く面白かった。
「え?こういう映画だったの!?」となりました。思い出に残る一作です。
あの人の
話だとすぐに元ネタが浮かぶ。でも映画は全く違う展開。一面的にしか物事を見ないことやマスコミの掌返しなど示唆に富む内容でとても良かった。ミセス・ノイズィの演技がピカイチ。
謝罪と禊
個人評価:3.7
映画としての仕上がりは並だが、本作が作られた意図とメッセージがとても興味深い。
本作を見て誰もが思い出すあのワイドショーの映像。その真相や後日談を知らない人がほとんどだと思う。本作はそこに目を向けるキッカケにもなり、さらにメディア側の謝罪と禊も込めた作風になっている。
大衆は見たい方の事実だけを見る。それをメディアが予想して提供する。メディアは大衆の奴隷であり、大衆側の時代の民度によって、報道も変化する。本作を通して色んなメッセージを感じた。
子供と旦那がひたすら可哀想 私見です、、
かなり自分に合わない作品だったので、このレビューを読まれて気分を害されたら申し訳ないです。
子供と旦那がひたすら可哀想な物語。
お隣夫婦ももちろん気の毒だが、一応「騒音」という入り口があるから、誤解されて止むなしかなぁと思うことはできる。
(映画の「都合上必要な」事情を水沢先生に言わないという進行に目を瞑ると)
常識と親や社会人、妻としての自覚&責任感のない作家。
安請け合いする出版社。
わたしもマスコミの仕事してますが、こんな最低なことあります!?腹立たしいです。
最初から一切、主人公に感情移入できない。
ボタンの掛け違いどころか、お隣とこの作家の女は同じ土俵に立ってない。
旦那はよく離婚せんな。
「俺限界」とか言う前にもっと妻と話し合うべきだし、子供のこと考えるべき。
「映画の話なんだからそんな風に自分の常識や趣味に合うか考えず作品を見て」と言う方もいらっしゃると思うが、頭から最後まで、そう言った意味でも引き込んでいくのが脚本、映画なんじゃないでしょうか。
水沢先生の親も登場するけど、どうして水沢先生がこんな性格になったのか不思議に感じる普通の人。
従兄弟が常識なく大活躍するけど、「従兄弟」なんて微妙な関係にしないで、水沢先生と「きょうだい」にしてくれれば少しは納得いったかも?
腹立たしすぎて、2/3ほど見たところで観ながらここまでレビュー書きました。
マンション出てく時も旦那がのほほんとしてるのが、どんな脚本家・演技指導なんかと思った。
まあ、夫を寛大に描く方がそのあとの妻の懺悔が効くのかなぁ...もうそんなところで演出考えても無意味なところまでわたしの心は離れていますが。。
最後まで観て。
一人の人間の成長物語として爽やかに終了。
お隣の若田さんには感情移入できていたけど、あまりに簡単に本読みながら「ふふふ」って笑って終わるのは、あんまりではないか、と思ってしまった。
それと、さすがに小さい子にテレビカメラ向けるとかそんな報道もいないと思う。週刊誌のスチールカメラは知りませんが。
とにかく、こういう映画は「日常にひょっとしたら起こりそう」とか、「自分もそんな一面あるかも、、」と思わせるリアリティが大事だと思っているけど、最後までなかった。
私にとって残念な時間でした、、
立場が変われば見え方も違う
騒音オバサンとそれに悩まされる小説家。
騒音オバサンからのストレスに対応すべく、二人のいざこざを小説にすると、それがヒット連載に。
あるあるなストーリーで、嫌な感じの結末かなと心構えるが…
ネタバレになるので、書けるのはここまで。
双方の角度からちゃんと見せてくれるのは、とても親切な構成。
すれ違い映画の最高傑作❗️
なんだこの映画🫢滅茶苦茶面白いぞ。ただの隣人トラブルを無名俳優、低予算でここまで引き付ける作品にできるとはあっぱれ。隣人の生活環境が交互に描写されていく度に、結局誰が悪くて何がここまでのトラブルに発展したのか分からなくなる。少しのすれ違いが次第に大きな塊となっていく様子は生きていれば誰にも起こりうることで、生々しい感覚を覚える作品。今後、「すれ違い」をテーマにした映画(ドラマも含めて)でこれを超えてくる作品に出会えるだろうかと思うほど心に残った。傑作でした。
72点
高評価を受け鑑賞
某有名なニュースを題材に制作した映画で失礼ながらあまり見たことない役者さんたちが逆にリアルに感じた。
とにかく脚本が良かった。起承転結がはっきりしていて盛り上がりと締めるところの緩急が秀逸でした。
隣人のおばさんのウザさとか正義感とか、ニュースにもあった通りキャラクターの濃さはもちろん他のキャラクターもわかりやすかった。
2021年公開の映画空白、2022年公開のミニシアター映画誰かの花のちょうど中間な感じ。
是非
大高洋子さんに釘付け
脚本がしっかりしているからなのか、飽きるところがなかった。
おまけに大高さんの演技に惹きつけられて、最後あたりは不覚にも涙まで・・・。
奈良の騒音おばさんの事件をモチーフにしていることはわかりました。
あの事件も、実は病気の家族がいるお母さんでしたよね。マスコミが騒ぎ立てて全国的に有名になりましたが。真実は他人にはわからないです。
最初から最後まで、丁寧に無駄がなく作られていてとても楽しめました。
物語をどの側面から見るのか?
主人公の視点では、確かに「娘を狙うノイズィな隣人」なのだが、全体を俯瞰して見るとむしろ主人公の方が視野の狭い他責な人物に映るから不思議である。
ニュースやSNSで切り取られる場面は全体のごく一部であり、恣意的に捻じ曲げられていることがほとんどと言っても良い。そんな現代社会を風刺的に描いている作品。
余談だが、隣人夫婦は映画「ブルー」の赤髪の彼の両親だった、、よね?
無理解な夫の謎
育児もせず、パートナーに対して無理解に終始する夫に、観ていてフラストレーションが鬱積します。(そんなサイコな夫を体現した長尾卓磨さんの平面的な演技が秀逸!)
ラスト、ただただ身勝手な夫に妻が「あたし自分の事しか考えてなかった」と声を大にして謝罪する道理についていけませんでした。
・・・とここまで書いてふと思うのです。これも作り手の狙いでは⁉︎ と。だって夫サイドのストーリーも、ミセス・ノイズィ若田さんのように“こちら側”からは表層的な部分しか見えませんものね。
そこの内情を敢えて描かなかったのは正解なのかどうなのか。
僕個人としては、ただひとり最後まで成長しないまま(ように見える)の夫に、恐怖すら覚えた一編。そういう見方で楽しめたイヤミスムービーです。
常識とはなんでしょう。
人には人の事情があって
人には人のわからない部分があります。
それを改めて教えてくれる作品でした。
ただただ非常識な隣人のおばさん。
自分の家の娘を勝手に連れ出しあそび、
人が寝ている早朝に大きな音を立てて布団を叩く。
非常識すぎる。
はたからみたらそうです。
そして隣の家の夫は、自分の小説を買っていたり
娘とお風呂に入ったなどきき、完全に変人扱いです。
ですが、そのおばさんから見たら
子供をほったらかして1人で遊ばせるその母親に不信感。
1人じゃ危ないからと公園について行って一緒に遊んであげていた。
布団を強く叩いていた理由は
自分たちには子供がいたけど亡くなってしまい
色々なことのせいで病気になった幻覚が見える夫。
布団に虫がいるように見えてしまうため
安心させるために、布団を叩いていた。
お顔に落書きしちゃった子供の顔の汚れが落ちないから旦那さんが丁寧にお風呂場でお顔を拭いてあげていて
たくさん遊んだ後そのままみんなで寝ちゃってました。
それを小説家の奥さんは、許可もなく夜遅くまで連れ出して頭がおかしいと。
見る側から、意見が変わる作品だなって思いました。
小説家の旦那さんが真ん中から人を見れてましたね。
実際に、ごめんなさいね寝ちゃってと旦那さんにはしっかり説明してたのに、奥さんは聞くこともなく【なんなんですか?非常識です!!】と。
動きだけ見たら非常識だけど、その動きしたのに理由がある。
ただの変な人と決めつけたのは、表しか知らないから。
なぜその行動をとったのか。
どうしてそうしたのかまで少しも考えず
自分本意でしか人を見てないから
そうなってしまった結果です。
こんな重たく書いてますが
映画は時々笑っちゃいます。
しっかりとしたテーマをしっかり伝えてくれているし
笑えるシーン風に作るのもうまいなと思いました。
なのでテーマはしっかりあるけど気軽に見れます。
騒音おばさんのニュースが昔テレビでやってたのをすごく思い出しました。
すごい話題でしたが、こうやって話題にするような人がいたら、誰でもこんなふうに変な人と捉えられてしまうなって思いました。
ニュースを作る人たちの、悪者の作り上げは簡単にできてしまうんだなって。
この前見た【空白】という映画も
メディアにより作り上げられたニュースのシーンもあったけど、本当に簡単にああやって悪者を作り出せる世界だなって思いました。
これ見たあと、昔の騒音おばさんの真意が気になりまします。笑
最後は2人が和解して、小説をハッピーに買いてハッピーで終わってよかったです。
飛び降りた旦那さんが亡くなっていなくてよかったです。
人をすごく感じる作品でした。
みてよかったです、小説家の奥さんが演技うますぎます。
全員悪者ぽく見える作品➕生活音。
内容は2005年奈良騒音おばさん事件をモチーフにした作品。現実のモチーフが深過ぎて映画に落とし込む時に立体感がなくなってしまった様に感じた。実際に自分もヒステリックな人物を知っているだけに簡単には迎合出来ない描き方だった。映画の撮り方も同じ場面で主観と客観がテーマの重要な一つだと思うが同じ場面での台詞まわしも時間感覚も些細な事かもしれないが表現が違う所が残念でならない。
全112件中、1~20件目を表示