劇場公開日 2020年6月26日

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「ランボー、怒りの復讐」ランボー ラスト・ブラッド 柴左近さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ランボー、怒りの復讐

2020年7月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

前作の「ランボー 最後の戦場」で話し合いをすれば人間理解し合えるさ、という根拠のない妄想を信じる楽観主義者に戦場のありのままの現実をこれでもかと見せつけてくれたスタローン。ストレートな展開と壮絶な残虐行為で、観る人全てにトラウマと教訓を植え付けた。

今作でもそのスタイルを踏襲していて、人間の闇と対峙するには理性ではなくありったけの暴力しかないという真理を突きつけた。怒りは理屈で抑えるものではない。人間の芯にあるのは、理性ではなく本能であり、感情だ。

「ロッキー」シリーズで挑戦し続ける男の生きざまを演じ、人間の美しい部分を描くと同時に、「ランボー」シリーズでは綺麗事じゃ生きていけないという人間の負の部分を、身体を張って表現し続けるスタローンは、稀有な映画人だ。尊敬するし大好きだ。

柴左近