フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のレビュー・感想・評価
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センス抜群で何回でも観たくなるヤツ
画面全体にずっと小技や大技の見所がありすぎるし、エスプリ効きすぎてるし、インテリアセンス抜群。
4つのストーリーだったと思ったら、最初の自転車くんはカウントされてなかったのね。
場面転換や時間経過の表現手法がユニークで、個室に未来の自分が入ってきて現在の自分から未来の自分へネックレスをかけて頭を撫でて去っていく、っていう時間経過表現がとても好きだった。
インテリアも壁に線を太く引いてるのが印象的、と見所がありすぎるのに、話がどんどん進んでくから細々した部分忘れてしまったが、最終的にいい気持ちになれる素敵な映画だった!
美大で油絵専攻しててよかったって思えた、テレピン油を香水代わりにするって異常性に爆笑w
クチコミ読んでると、アート系に疎いと評価低くなりがちなのがちょっと残念。
ティルダ・スウィントンは前歯入れがちだよね。
エリザベス・モスは今回はお家芸は出さずのちょい役。
ワクワクするオモチャ箱のよう
監督がこだわりにこだわった全ては、
大人の童話絵本のようで…
ワクワクするオモチャ箱のようで…
画面の隅から隅まで見逃したくない
台詞の一言一句、音楽の一音一音、
すべて聞き逃したくない(字幕なので正しくは読むだけど)
俳優の一挙一動を追いかけたい
そんな作品でした
優しさが詰まったラストに、
じんわりと涙が溢れてきて
心と身体が本当に暖かくなって
なぜか泣きながら口角あがって微笑んでいるという状態でした。
キャストの豪華さもウェスだからですよね。
本当に唯一無二
もう一回じっくりと楽しみたい
せつない。
ここに出てくるフランスのイメージって、もう全て過去の、つまり失われた文化でしかない。
その今はなき憧れのフランスを、
これまたオワコンの代表=雑誌という
コンテンツ作りに詰め込んだっていう、
何だかすごく切ない話でした。
これがわかるってことはすごい年取ったんだな〜ってめっちゃ実感した・・・
今回画面の情報量が多すぎて、字幕見ながらだとちときつかった。
DVD出たらもう一回観たい。
細部まで全部見たくなる
ウェスアンダーソン監督の映画は、いつも細部まで細かく作られていて、なのにごちゃごちゃしていなくて、すごく素敵。字幕と映像と目がいくつあっても足らない。内容としては、短編集のようなかんじで、様々な世界を垣間見つつ、けどつながっていて、パッチワークみたいで。それにあの世界観にいても、違和感のない俳優陣が本当に素晴らしい。ほんと贅沢だ。
フレンチ・ドレッシング
こういうガジェット満載な作品は本来大好きなのだが、今回はテーマが雑誌ということもあって、あまりにとりとめがない印象。何の脈絡もなくモノクロになったりアニメになったり、登場人物も次から次に出てきて、混沌の極み。ロケーションは現実の街並みというよりは、ドールハウスか田中達也のミニチュアみたいで、その中で人形たちが右往左往している。
ガジェットを散りばめてくると言えば、「アメリ」や「天才スピヴェット」のジャン=ピエール・ジュネ監督がいるが、此方最近のウェス・アンダーソンはさすがに悪ふざけが過ぎるというか、ちょっと食傷気味。物語とガジェットが主客転倒している感もある。
フレンチ・ドレッシングは油と酢が分離しているので、よく振って混ぜて乳化しないとおいしくならないようで。
映像は凄いがストーリーはダイジェスト!?
噂通りの映像美は劇場で観る価値十分だけど、肝心のストーリーがダイジェスト的でとても眠くなる…
まぁ寝た所でダイジェストなコマ切れ話だから全部観る必要も無いとは思うけど、でも仮に目も頭も冴えててシッカリ最初から最後まで観たとして、それはどんな印象なんだろうか!?(多少寝た方が面白く感じたりなんかして…😅)
動く絵画展(詩的な物語付)
冒頭から画面に違和感がある映画だった。舞台のセットのような、作り物の世界。どこか二次元的な印象も受ける。「動く絵画展」とでも言えばいいのだろうか。そこに詩的な物語が附録でついてくる感じ。カラーとモノクロの使い分けもなんかアートっぽさを醸し出していた。
でも、雰囲気や絵面だけでなくて、それぞれの話もなんか面白かった。アートっぽい感じの映画はあまり得意ではないので少し心配していたが全くの杞憂に終わった。
そして意外なほどにキャストが豪華。おぉ、こんな人も出てるのか!なんて軽く驚きながら楽しんだ。小説の短編集が好きなのだが、映画のオムニバスってあまり多くない。そして面白い短編集も多くない気がする。それって出演者が多くなるからなのかもしれない。そういう意味では貴重な映画だった。
うとうとしながら観るのも幸せ
「グランド・ブダペスト・ホテル」が面白かったんで、今作も観に。
オシャレですべての映像が絵本のように可愛くてキッチュ。
ストーリーも各章に分かれているので、その分観やすいけれど…
ずっと「何の話?」って感じなんで、途中退屈で眠くなる人もいるかも。
まあ、人に迷惑かけなければうとうとしながら観るのも幸せ。
既視感のある架空の街と時代にワープしてクスリと笑う。
一目で引き込まれるロケーション、色彩、振る舞い、全てのシーンがポスターのよう。豪華キャストなんだけど、役者皆が完全にその世界の住人となっていている空気感は見事です。つまり雑誌紙面上に焼き付けられたコンテンツを動画で見せることに成功していると言うことかな。終いにはフレンチカトゥーンの世界にまで突入して、、、。
もったいなかったけど心地よくて途中ちょっと寝落ちしました。
なんと言うか、少しでも自分の私生活のシーンもスタイリッシュでありたいと思ったりしました。
ウェスを浴びる映画
圧倒的な情報量、展開、色彩、美術、衣装、キャスト。字幕を追おうとすると、映像についていけず、映像を見ていると字幕を追えないこのジレンマ。そして気づく。あぁそうか、この映画を理解しようとしているのが間違っているんだと。例えるなら、美術館で絵画をみて「こういうことかな」と予想をつけるも、横に書いてある解説と全く違ったときのように、自分なりの楽しみ方を見つけて楽しむことができる映画。だからこそ「ウェス・アンダーソン監督、頼むから映画館で一時停止させてくれ」と言いたくなる情報量に圧倒され、頑張ってついていこうとすると、鑑賞後にはルーブル美術館を1日かけて回ったような疲れが襲う。それでも、なんだか悪い気がしないのは、レア・セドゥの魅力と、見ているだけで楽しいウェスワールドに浸れるからだろう。
ウェス・アンダーソンの世界観が合うか、合わないか
面白いのか?面白くないのか?以前にウェス・アンダーソンの世界観が合うか?合わないか?で印象や評価が変わる映画だと思う。個人的にはイマイチ合わなかったが…面白くない訳じゃないんだけどね。オムニバスなので章ごとに登場人物が変わる&登場人物が多い上に情報量が多いのでストーリーを理解するのにかなり苦労するし、字幕の文字数も多いので字幕を追うのに必死になるし、フランス語のシーンも多くて画面上に英語と日本語の字幕が同時に存在する…という状態なので吹き替えで観た方がストーリーは理解しやすいのかもしれない。そもそも吹き替え版が上映されてる作品なのか分からないけど…
デルトロとレアセドゥ
映画を雑誌作りになぞらえ「記事」を「エピソード」として次々に見せていく構成が既に秀逸な発明。もちろんウェスアンダーソン作品としての期待を裏切らない豪華キャスト、完璧な構図、惹きつけられるセットが楽しめる。
特筆すべきはデルトロとレアセドゥのエピソード。永遠に見ていたくなるような世界観だった。これだけでも十分に見る価値がある。
アンニュイとユーモアの脱力文学
中毒性のあるウェス・アンダーソンの世界感ですが、もてはやされ過ぎる不幸、なんての感じてしまうってのがあってですね。配給がディズニーなんですね。なんか、ビッグビジネスとは無縁でダラダラしながら好きものの世界に浸りきって、でれーっとした映画を撮り続けて欲しいもんですが。「天才」の呼称とか、「ディズニー」とか、実は違うんじゃないかと思うのでした。
で。
話は出鱈目です。フランス奇譚です。
超豪華キャストです。
リア・セデゥーとか全裸です。所謂すっぽんぽん。どう所謂か分からんけど。
マクドーマンはショタコン。よってティモシー・シャラメが金田正太郎君って事になります。史上最高のおねしょたです。
シアーシャ・ローナンなんて死体になるために出てきたようなもんです。
エドワード・ノートンとか半分アニメ。
と言うか、そのアニメ部分は、日本に任せて欲しかったぁ、って一瞬思った。
その他、みんなダラダラしてます。テンション高いのはリナ・クードリだけ。
取りあえず、力抜けたし、ダラダラしたし。
劇場ガラガラで拍子抜けもしたw
ただいま広島ケンミンは「アカデミー賞ノミネート作品」に群がっている様で、その他の作品はガランガランですw
この3日間で9本目。一か月以上、劇場鑑賞を自粛してたもんですから、見なきゃいかんと思ってた映画が溜まってました。クライ・マッチョは見逃しました。イタイ。痛すぎる。。。。
9本見ても、見たい映画はまだ半分以上残ってます。次の週末で取り戻せるか微妙です。
と言う状況の中、絶対見たかったフレンチ・ディスパッチで今週は締めにございます。久しぶりの連荘、疲れたけど気持ち良いですw
睡魔との戦い
相変わらず北欧風のポップなカラーリングと固定カメラの芸術的な構図で魅せていくスタイルのウェス・アンダーソン監督。
同じく睡魔を呼びよせるスウェーデンの名匠ロイ・アンダーソン監督の親戚かと思いきや全然違って、ガッツリアメリカハリウッドの監督でした。
映画の構成が雑誌の構成そのものになっていて、3つの特集記事をそれぞれ担当する記者の目線の三幕構成になっているのは面白いと思った。
第一章のベニチオ・デルトロ演じる囚人アーティストはハマり役だったし、美しい裸体を曝け出すヴィーナスことレア・セドゥさんも素晴らしい。
結局、抽象画の中からヴィーナスを見出せるかどうか、画商のプライドと囚人の皮肉がぶつかる。コミカルな幕開け。肝心の記者が誰だったかもうすでに分からなくなっている笑
第二章はティモシー・シャラメ君演じる学生運動団体と、彼の声明文を代筆するフランシス・マグドーマン演じる記者の話。仕事一筋の彼女がシャラメ君に惚れてしまい、声明文が恋文に。そして学生団体と権力側がチェスで争うというぶっ飛んだ世界観。瞼が重くなってくる。
第三章。誘拐劇。金が掛かりそうなカーチェイスシーンがアニメになっていた。半分寝ていたので何が起こっていたのかはさっぱり分からない笑
最終章。リーダー的なおっちゃんの死。あれ?編集長が死んで始まらなかったっけ?彼が編集長?あれ?誰?
混乱。
そしてエンディング。
終劇。
ティルダ・スウィントン、ウィリアム・デフォーが出演していたことを知る。
グラフィックをやっている人には必見
文字のレイアウト、画角、色のコントラスト、このセンスはすごく好きな世界観。
映像になった雑誌というべきか、あえての2次元の美しさが際立つ。
日々、目に入るもので、その人の美意識とかセンスは生み出されるように思う。
パリには、パリの、イタリアにはイタリアの、北欧には北欧の独特な色合わせがあって、
それは、日本にもあるのだけれど、その世界を意識して目に入れていかないと、感覚がずれていくような気がする。
ミシェル・ドラクロアの版画が好きなのだが、この映画もあのちまちました可愛らしさとユーモアが感じられる。
ストーリーを追うというより、アートを見にいく感じ?
でも途中、ちょっと眠くなったりもするので、映画館で見る方がおすすめかも。
小道具の濃密さがワンシーンごとにぎっしり詰まってる
映画館で見たときにまず目を引いたのは、スクリーンに表示されるアスペクト比が横長ではなく縦長に映っていたところにある。この映画はある雑誌編集部の特別な増刊号という設定なのだが、縦長で見る分、雑誌を読んでいるかのような気分になれるのがほかの映画と違うところで、そこら辺のアイディアはよく作品に表れていて好きだな。どちらかというと漫画雑誌を読んでいるような気分で、漫画は一コマ一コマでシーンがわかれているが、よく右端から左、左端から右下へと目を進めていくがこの映画も同じような気分で読むように物語が進む。あとセリフが早いし映像もぱっぱっと切り替わっていき、個人的に登場人物を覚えようと真剣に追いついていこうとするだけでかなり大変だったのだが、途中から、漫画を読むかのように絵を追いかけていくように見れば絵でなんとなく流れがわかる作りにもなっていて「読む映画」なのだと理解した。オムニバス形式で独立した話が数個あるのもなんだかエッセイ集のようでそこも楽しませてくれる一作であり、オールドファッションでそろえた衣装や絵作り、ぱっと見何時代かわからないようなおとぎ話な作風は見るものを魅了させてくれる独特のエッセンスが効いていて見ていて楽しい。
ロジックで理解したい
尖ったファッション誌を読んでいるかのようで、色彩やカメラワークは今まで観た映画では類を見ないものでした。ギャグのシュール具合もハイセンス。ただそれが仇となり内容を理解するまでには至らず、中盤からは疲れてしまった(最後のアニメーションに救われた)。昨年観たコレクティブというシリアスな組織隠蔽物がとてもつまらなく、自分の「つまらない指標」の軸になったのですが、本作も同様でハイセンスも度が過ぎるとつまらないんだなと学習できました。自分が映画に求めているのモノは物語の展開から生じる驚き、登場人物のキャラクターや心理描写を理解するプロセスなんだなと再確認。オシャレって要素はふりかけみたいなものだなと。
ただ、一瞬たりとも人を魅了する世界観であることは間違いなく、本作を理解できる人のセンスには憧れる。ロジックに落とし込んでくれる人はいないものか。
ガルム誌のトーベ・ヤンソンの絵を思い出した。
不条理な話ばかりで、取っ付きにくいが、間の抜けたおかしさがある。ビル・マーレイの芸風が生きている。トーベ・ヤンソンがガルム誌と言う雑誌でムーミンを初めて登場させるが、ガルム誌はイデオロギー満載だったと記憶する。この映画に登場する雑誌は違うかもしれないが、雰囲気はガルム誌。
言論の自由を感じる。
ロイ・アンダーソンとは無関係ですよね。なんとなく、カラフルな所が類似すると思った。ホモ・サピエンスとかさよなら人類の方が僕は好きだが。この作品も良いね。
ジャームッシュばかりがビル・マーレイをうまく使っているわけではないと認識した。やっばり、ビル・マーレイは名優ですよ。
全204件中、41~60件目を表示