「これは舞台の方がぜったい面白いよなぁ(たぶん)」グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
これは舞台の方がぜったい面白いよなぁ(たぶん)
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戦後しばらくしてからの日本。
そこかしこに闇市が立ち並んでいる。
文芸誌編集長の田島周二(大泉洋)は優柔不断な男だけれど、なぜだか女に滅法モテる。
青森に女房と娘を疎開させているが、愛人の数は十数人。
けれど、疎開先から届いた娘からの「会いたい」と書かれた拙い手紙を読んで一念発起、愛人たちと別れる決意をした。
入れ知恵したのは作家の漆山(松重豊)、「偽の女房と連れ立って愛人のもとを訪れて、やんわり別れを切り出せば・・・」と。
早速、担ぎ屋の大飯食らいのキヌ子(小池栄子)を偽の女房に仕立てて愛人のもとを巡っていくことにしたが・・・
といったところからはじまる物語で、サブタイトルにあるような悲喜こもごもの人生喜劇。
設定的には、戦前のフランス映画『舞踏会の手帖』『輪舞』のようなハナシかしらん、と思ってニヤついて観ていたけれども、途中で疎開先から女房が帰ってきてしまい、輪舞形式は尻切れトンボ。
あれまぁ、十数人の愛人がいたのではないかしらん? と思うわけでして。
で、その後はなんと、件の田島が死んじゃったあ! となってドタバタ度合いが強くなって、泥臭くなってしまい残念。
主役ふたりの顔合わせには満足だけれど、これは舞台の方がぜったい面白いよなぁ、と思っちゃいました。
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