完璧な他人のレビュー・感想・評価
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現代ドタバタワンシチュエーションブラックコメディ
イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダビット・ディ・ドナテッロ賞を受賞し、世界各地でリメイクされた映画である「おとなの事情」の韓国版リメイク作品である今作。
原作である「おとなの事情」は私は観ておりませんが、「最もリメイクされた映画」としてギネス記録に認定されているくらい伝説的な作品だということは事前知識として知っていたため、期待して鑑賞しました。
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食事会のために高級マンションの一室に集まった男女7人。和気藹々とした食事の最中、「自分たちには隠し事などない」ということを証明するために、携帯に届いた電話やメールを全員に公開するというゲームが行われた。次々とメールや電話が公開され、食事会がどんどんと修羅場と化していく。
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場に集まった男女は40年来の付き合いで大親友の男4人とその妻である女3人。自分たちには隠し事などないという前提の下で始まったこのゲームですが、届いたメールや掛かってくる電話の全てが火種となり、楽しい食事会は一転して修羅場となります。夫婦間のトラブル・男同士のトラブル・女同士のトラブル。それぞれの登場人物は何かしらの秘密を隠しており、食事会の最中に届くメールや電話でそれが露呈してしまうというのが基本的なストーリー構造ですね。
個人的には、古くからの友人である男達は都合の悪いメールや電話が届いたらそれとなくフォローし合ってるのに対して、元々陰険だった女性陣はあまりお互いフォローしあうような描写が無かったのはステレオタイプかもしれませんが男女の性差を表していて面白かったと思います。
携帯電話(スマートフォン)という最近の文化を上手く活用したワンシチュエーションの映画として非常に面白い作品ではありましたが、正直私は「もう少しやれたのでは?」と感じる部分が多くありました。美容整形外科医の男の投資話は意味ありげに会話に出てきた割にはストーリーに関わってこないですし。
「多くリメイクされた作品としてギネス認定されている」という前評判を聞いて「面白いから」だと思っていましたが、多分それだけではなく「アレンジのしやすさ」が大きな理由だと感じました。それぞれのお国柄にあったシチュエーションにアレンジしてストーリー展開させやすいので、各国の映画監督が「自分の国バージョンを作ってみたい」と感じるのでしょう。実際、今作韓国リメイク版の「完璧な他人」も原作には無い韓国要素が随所に散りばめられているように感じます。
日本版があったらどうなるのだろう。そう思わせてくれる面白い作品でしたね。三谷幸喜が面白おかしくリメイクしてくれるのを期待しておきます。オススメです!
【追記】
日本リメイク版が公開されましたね。自分は観ていませんが、評判はぼちぼちといった感じ。今後も各国リメイクが制作されるのを期待しております。
最も「I Will Survive」が効果的に使われた映画
イタリア映画『おとなの事情』の韓国リメイク作品。フランスでは『ザ・ゲーム 〜赤裸々な宴〜』としてもリメイクされておりもその他にもロシアやドイツなど様々な国でリメイクされたことで2019年には、最もリメイクされた映画としてギネスに認定されたほど。
題材が題材だけに、国が違っても扱いやすい作品である。さすがに全部観るわけにもいかないし、日本で観られるものも少ないため、『おとなの事情』以外はまだ観れていないのが残念だ。
大まかな設定は、オリジナルの筋書き通りという感じではあるが、細かいネタの部分で韓国版ならではのオリジナリティを出していて、多くの国でリメイクされたことは納得ができるほど、少しの設定変更でいくらでも作れてしまいそうな優秀すぎるベース映画と言ってもいいかもしれない。
40年以上親友関係が続いている4人の男とその妻達の間で起こる会話劇となっている。一見、裕福で何不自由のない暮らし、関係良好にみえる夫婦も一皮むけば秘密はあるし、隠し事はないと言っている親友の間でもそれは同じである。そんな暴露合戦のアイテムとして利用されるスマホ。
個人情報や秘密が満載のスマホを見せ合うことで楽しかったはずのパーティーが修羅場と化していく中で、それぞれのエピソードが巧妙に絡み合って、コメディではあるのだが、笑ってはいられない展開の数々が妙な緊張感も漂わせる。
秘密がない人間なんていないし、実際に何でも話してしまったら、関係は崩れてしまうことは明白なのだが、誰もが「隠し事はよくない」「何でも話して」と言うが、実際にそれをしたら…こうなりますよ!!という偽善への皮肉でもあるのだ。
韓国版の決定的な特徴として挙げるとすれば、ジュンモの着信音が「I Will Survive」になっていること。「 I Will Survive」という曲はグロリア・ゲイナーの名曲で日本では「恋のサバイバル」というタイトルで発売されている。
デミ・ロバートやケイクなどによって何度もカバーされたり、ドラマや映画でも使用されている名曲中の名曲。最近だとドラマ『ルシファー』や映画『アングリーバード』の中でも使用されていた。
歌詞の中の「Go on now, go, walk out the doorJust turn around now’Cause you’re not welcome anymore」というフレーズは、日本語にすると「今すぐドアから出ていけ!何故なら君はもう2度と歓迎されはしない」という意味なのだ。
何故、よりにもよってジュンモは、こんな曲を着信にしているのかと思うかもしれないが、ジュンモはおそらく少しおバカな設定のため、曲の歌詞の意味を理解していなかったのだ。
後半では「I Will Survive」が流れる度に、地雷を踏んだような展開が次々と勃発して、ラストには皮肉にも歌詞が響く。
今作は、最も「I Will Survive」が効果的に使われた映画と言っても過言ではないだろう。
配役が絶妙、また観賞したいです。
大人の寓話はあまりに強烈〜〜
イタリア版も観ました。
勿論、脚本自体が面白いので楽しめましたが
イタリア版はあまりよく知らない役者さんだった。
正直よく知らない欧米人は
一瞬見分けが付かない事って無いですか?
私だけ?(笑)
だから、あれ?これって、
どっちの女優さんが言ったセリフだったっけ?
みたいな感じで
ちょこちょこ理解が追い付かない箇所があったのね。
その点、韓国人は同じ黄色人種だから見分けが付きやすい。
なので韓国版の方が理解しやすくて更に面白かった!!
大人のあるあるが満載の
大人がクスクス笑えるブラックコメディー映画です。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
私はあまり韓国映画には詳しく無いけど
パンフレットによるとかなりの豪華キャストらしい。
内容的には40年以上も付き合いのある同士でも
言えない事はあるもので、大人の事情はあまりにも強烈〜
更に日本と同じく昔から男尊女卑が根強い韓国だから
男女の心のすれ違いは見ていて痛い。
でも負けずに戦う韓国の女性も結構、みんな気が強い。
結論としては、毎度おなじみ
男ってのはどうしようもないわね〜(笑)
@お勧めの鑑賞方法は?
映画館で観るならデートで行ったらダメですよ。
スリルを味わいたい方はご夫婦でどうぞ(笑)
女同士でツッコミ入れながら観るのが多分、正解!!
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