完璧な他人のレビュー・感想・評価
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娯楽映画としては楽しめる
3組の夫婦と恋人と一緒にくる予定だった1人の男の人、計7名がお互いに秘密なんてなーいさと始めたゲームで最後にはえらいエンディングと化します。
そもそも、人の携帯見ていい事なんて起こるわけもなく。とはいえ、そこまでみんな秘密があるなんて!と個人的にはなんもやましい事が無い私としては、非現実のようにもお前たけれど、こっちのほうが世の中ではあるあるなのかしら。
もともとイタリア映画だったものを、フランスやその他の国でもリメイクされた本作だそうで。
そのお国柄できっと問題になりそうな話題も違ってきそうだなと、他のリメイク版も鑑賞してみたくなりました〜。
他人の秘密なんて
他人の秘密なんて、うっかりでも知りたくないものだ。特に今作品のような秘密は当事者にとっては大変なことだろうが、他人にはどうでもよいこと。ただし、ジェンダーや性的嗜好については、もう今の時代秘密にする必要はないと自分は考える。
終始淡々と進んだ印象があるが、もう少しコメディ色なりサスペンス色なりが強いと飽きずに観られたのではないだろうか。
ラッキーという作品を観てからユ・ヘジンさんのファンになったのだか、出ているだけで面白いことが起こりそうでつい観てしまう。
完璧、などないのですが
上手くまとまったという印象。
内容は、家族ぐるみで付き合いのある旧友同士の集まり。外面と本音。違うのが人間でしょ?というノリの、割と定番な、スマホを介して秘密を暴きあうというストーリー。他人の秘密は蜜の味?いや他人事じゃない...というブラックユーモア満載の仕上がり。
でもそれも空想?いや現実?というオチが付きます。
パラレル・ワールド的な「もしも〇〇だったなら」という描き方で、日常の一枚下にある本音が、ザ・人間!という下衆さで描かれる。ゴシップ好きな人は気軽に楽しめると思います。エンディングあたりでテーマが。なるほど。人には三つの顔がある、と言いたかったのか。公的な顔、私的な顔、秘密の顔。「完璧な他人」と、その人のスマホの中味は、一致しない。
ただこのエンディングだと、現状維持の肯定だけで終わってしまうかも(かなり厳しくてすみません)。
「だから秘密は隠しておくべき」的なメッセージ、それならすでに多くの人はそうしていると思う。「見ざる言わざる聞かざる」の三猿を知る日本人には、わざわざ暴きあうのは胸が重く...粋じゃない、少し寂しい。
秘密、そしてその下に潜む本音。本音のさじ加減は、いつも難しい。嫉妬やコンプレックスや欲望など、珍しいことではない。ただ、それ本来は自分の課題。でも他人との比較で生まれるので、どうしても多くの人が相手に矛先を向けてしまう。特に近しい関係の友人や家族。大切な存在が、自分に痛みを与える相手だと愚かにも思ってしまう。
でも自分に痛みや弱みがあるように、相手にだっていろんな痛みや弱みが当然あるのだ。そのあたりまえを、思い出せるか。
思い出す前に、人はすぐ忘れる。それでまた、変わらず進歩もなく人生が続いていく...
うーん、時代だと思いますが、なんだか最近とみに、優しさより完璧や強さがデフォルト?と感じることが多い。無知や無責任が、重大な過失になる。まさにタイトル通りの、「完璧な他人」を強いられている。監視、ミスを暴いての社会的制裁。見える化。痛みや弱みがないフリを、お互いしないといけないのでしょうか。もー、しんどいわ。
ズッコケや隙を、明るく笑い飛ばせなくなってきた。
「完璧、な訳ないじゃん、完璧度合いを互いにはりあう?いやいや、それほんとに目指したい関係ですか?!」と言いたくなるのは、わたしだけじゃないだろう(と勝手に信じている)。
本作は、すでに世間がそうなっている(完璧を張り合う世界)と作り手は思っている証。そんな世間を風刺したいのかな。わたしは、まだギリギリ拮抗していると感じているのですが、楽観的すぎるか。
エンディングは、やや風刺の刺さりが甘くなってしまったかも。原作があるそうなので致し方ないか。
夫婦も友情も、予定調和を目指した方が無難、でなきゃこの映画みたいな修羅場が繰り広げられますよ。あなたはそれに耐えられますか。というメッセージだけが、なぜか心に残ってしまった。
予定調和でもいいが、そこに愛はあるか?嘘でも本音でも、愛が生まれるのにどう効くのか。それを観たいのです。
予定調和に限界がきた時。覚悟を決めて「完璧な他人」の上っ面を自分で引っぱがせるか。失うものも多い。とても勇気がいる。でも「完璧な他人」より、「不完全な自分」を選択できたら、魂も少し成長できる気がする。
大人の寓話はあまりに強烈〜〜
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」
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イタリア版も観ました。
勿論、脚本自体が面白いので楽しめましたが
イタリア版はあまりよく知らない役者さんだった。
正直よく知らない欧米人は
一瞬見分けが付かない事って無いですか?
私だけ?(笑)
だから、あれ?これって、
どっちの女優さんが言ったセリフだったっけ?
みたいな感じで
ちょこちょこ理解が追い付かない箇所があったのね。
その点、韓国人は同じ黄色人種だから見分けが付きやすい。
なので韓国版の方が理解しやすくて更に面白かった!!
大人のあるあるが満載の
大人がクスクス笑えるブラックコメディー映画です。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
私はあまり韓国映画には詳しく無いけど
パンフレットによるとかなりの豪華キャストらしい。
内容的には40年以上も付き合いのある同士でも
言えない事はあるもので、大人の事情はあまりにも強烈〜
更に日本と同じく昔から男尊女卑が根強い韓国だから
男女の心のすれ違いは見ていて痛い。
でも負けずに戦う韓国の女性も結構、みんな気が強い。
結論としては、毎度おなじみ
男ってのはどうしようもないわね〜(笑)
@お勧めの鑑賞方法は?
映画館で観るならデートで行ったらダメですよ。
スリルを味わいたい方はご夫婦でどうぞ(笑)
女同士でツッコミ入れながら観るのが多分、正解!!
月の満ち欠けがトリガー
ずっと回り続ける指輪がインセプションみたいで、ここは仮想現実というのを現してるのかな。パラレルワールドだ!
月の満ち欠けがトリガーになってるのかな。
とりあえず携帯が鳴ったら見せろなんてみんな疑似暗記にしかならないし、絶対だめ。笑
日本版の勝ち
オリジナルのイタリア版はまだ見てないけど、日本版の作り方が上手かったんだとわかる。何しろ、笑えない韓国版。笑えるのが下ネタのみ。全体的にシリアスすぎるのかな?特に弁護士テスとスヒョンの夫婦は交通事故の被告人であることでも重い雰囲気になるし、ホストである豊胸整形医夫婦の娘のコンドーム事件においても徴兵制度というお国事情が絡んでくる。介護問題、LGBTにおいても、まだまだ韓国では重苦しいのか・・・
わだかまりを持ったままという点、イェジンとジュンモの浮気もバレてなさそうな点、そして交通事故に関しては弁護士資格をはく奪されるかもしれないどんでん返し。やばいでしょ・・・そして、結局は友人であっても秘密は抱えたまま生きていくのか、前向きじゃないなぁ~
ユ・ヘジンをオ・ダルスと勘違いしているくらい韓国俳優の名前が記憶できない。知ってる俳優が彼一人だったこともあってか、もっと性格のわかりやすそうな俳優を選んでほしかったところです。若手のソン・ハユンは今後にも期待!美人だ。
スマホは見ても良いことなし…
ゲームはやらなかったという落ちで良かった。。妻や40年来の友達も赤の他人。人は孤人ではなくとも、生まれながらにして個人である。例え血のつながった親子であっても、プライバシー、秘密はあるもの。スマホをオープンにしたことで、あれよあれよと今までの個人の秘密が、伏線も回収しながら明かされる様は見事、と言うか韓国らしい、より残酷な結末へ向かってしまう。言い出しっぺの真意がわからないが、こんなゲームはやるもんじゃない。
最後の展開がよくわからない
人は誰もが完璧でないのも、秘密があるのも当たり前なのに、それをわざわざ知ろうとして真実を知ったら険悪になって相手の事が信じられなくなる。この内容のどこに面白さがあるのか自分にはわからなかった。
あんなに雰囲気が悪かったのに、最後は何となくハッピーエンドのような終わり方で、唐突すぎて意味がよくわからなかった。イタリア人の陽気さなら理解できるけど。。
それよりも指輪なんではめてたんだろう?
もうひとつ持ってたのかな。
笑える要素はなかったけど、役者さんたちのテンポの良い演技は流石だなぁと思った。
現代ドタバタワンシチュエーションブラックコメディ
イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダビット・ディ・ドナテッロ賞を受賞し、世界各地でリメイクされた映画である「おとなの事情」の韓国版リメイク作品である今作。
原作である「おとなの事情」は私は観ておりませんが、「最もリメイクされた映画」としてギネス記録に認定されているくらい伝説的な作品だということは事前知識として知っていたため、期待して鑑賞しました。
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食事会のために高級マンションの一室に集まった男女7人。和気藹々とした食事の最中、「自分たちには隠し事などない」ということを証明するために、携帯に届いた電話やメールを全員に公開するというゲームが行われた。次々とメールや電話が公開され、食事会がどんどんと修羅場と化していく。
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場に集まった男女は40年来の付き合いで大親友の男4人とその妻である女3人。自分たちには隠し事などないという前提の下で始まったこのゲームですが、届いたメールや掛かってくる電話の全てが火種となり、楽しい食事会は一転して修羅場となります。夫婦間のトラブル・男同士のトラブル・女同士のトラブル。それぞれの登場人物は何かしらの秘密を隠しており、食事会の最中に届くメールや電話でそれが露呈してしまうというのが基本的なストーリー構造ですね。
個人的には、古くからの友人である男達は都合の悪いメールや電話が届いたらそれとなくフォローし合ってるのに対して、元々陰険だった女性陣はあまりお互いフォローしあうような描写が無かったのはステレオタイプかもしれませんが男女の性差を表していて面白かったと思います。
携帯電話(スマートフォン)という最近の文化を上手く活用したワンシチュエーションの映画として非常に面白い作品ではありましたが、正直私は「もう少しやれたのでは?」と感じる部分が多くありました。美容整形外科医の男の投資話は意味ありげに会話に出てきた割にはストーリーに関わってこないですし。
「多くリメイクされた作品としてギネス認定されている」という前評判を聞いて「面白いから」だと思っていましたが、多分それだけではなく「アレンジのしやすさ」が大きな理由だと感じました。それぞれのお国柄にあったシチュエーションにアレンジしてストーリー展開させやすいので、各国の映画監督が「自分の国バージョンを作ってみたい」と感じるのでしょう。実際、今作韓国リメイク版の「完璧な他人」も原作には無い韓国要素が随所に散りばめられているように感じます。
日本版があったらどうなるのだろう。そう思わせてくれる面白い作品でしたね。三谷幸喜が面白おかしくリメイクしてくれるのを期待しておきます。オススメです!
【追記】
日本リメイク版が公開されましたね。自分は観ていませんが、評判はぼちぼちといった感じ。今後も各国リメイクが制作されるのを期待しております。
最も「I Will Survive」が効果的に使われた映画
イタリア映画『おとなの事情』の韓国リメイク作品。フランスでは『ザ・ゲーム 〜赤裸々な宴〜』としてもリメイクされておりもその他にもロシアやドイツなど様々な国でリメイクされたことで2019年には、最もリメイクされた映画としてギネスに認定されたほど。
題材が題材だけに、国が違っても扱いやすい作品である。さすがに全部観るわけにもいかないし、日本で観られるものも少ないため、『おとなの事情』以外はまだ観れていないのが残念だ。
大まかな設定は、オリジナルの筋書き通りという感じではあるが、細かいネタの部分で韓国版ならではのオリジナリティを出していて、多くの国でリメイクされたことは納得ができるほど、少しの設定変更でいくらでも作れてしまいそうな優秀すぎるベース映画と言ってもいいかもしれない。
40年以上親友関係が続いている4人の男とその妻達の間で起こる会話劇となっている。一見、裕福で何不自由のない暮らし、関係良好にみえる夫婦も一皮むけば秘密はあるし、隠し事はないと言っている親友の間でもそれは同じである。そんな暴露合戦のアイテムとして利用されるスマホ。
個人情報や秘密が満載のスマホを見せ合うことで楽しかったはずのパーティーが修羅場と化していく中で、それぞれのエピソードが巧妙に絡み合って、コメディではあるのだが、笑ってはいられない展開の数々が妙な緊張感も漂わせる。
秘密がない人間なんていないし、実際に何でも話してしまったら、関係は崩れてしまうことは明白なのだが、誰もが「隠し事はよくない」「何でも話して」と言うが、実際にそれをしたら…こうなりますよ!!という偽善への皮肉でもあるのだ。
韓国版の決定的な特徴として挙げるとすれば、ジュンモの着信音が「I Will Survive」になっていること。「 I Will Survive」という曲はグロリア・ゲイナーの名曲で日本では「恋のサバイバル」というタイトルで発売されている。
デミ・ロバートやケイクなどによって何度もカバーされたり、ドラマや映画でも使用されている名曲中の名曲。最近だとドラマ『ルシファー』や映画『アングリーバード』の中でも使用されていた。
歌詞の中の「Go on now, go, walk out the doorJust turn around now’Cause you’re not welcome anymore」というフレーズは、日本語にすると「今すぐドアから出ていけ!何故なら君はもう2度と歓迎されはしない」という意味なのだ。
何故、よりにもよってジュンモは、こんな曲を着信にしているのかと思うかもしれないが、ジュンモはおそらく少しおバカな設定のため、曲の歌詞の意味を理解していなかったのだ。
後半では「I Will Survive」が流れる度に、地雷を踏んだような展開が次々と勃発して、ラストには皮肉にも歌詞が響く。
今作は、最も「I Will Survive」が効果的に使われた映画と言っても過言ではないだろう。
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