「記者として1つ大きな役割は空気を壊すこと」i 新聞記者ドキュメント shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
記者として1つ大きな役割は空気を壊すこと
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映画「i 新聞記者ドキュメント」(森達也監督)から。
この作品、評価が分かれるんだろうな、という思いで観終わった。
私の場合は、別作品「新聞記者」のドキュメントと勘違いして、
観てしまった・・という意味でも、また内容的にもNoだった。
タイトルからして見間違いだったので責められない。
「i 新聞記者」には、しっかり「i 」(私)が存在感を示していたのに、
それにも気づかなかったのだから。
東京新聞社会部の新聞記者が政治部のテリトリーで大騒ぎするから、
「あなたは東京新聞の人?ジャーナリスト?」と問われるし、
この作品の狙い、この彼女の行動の狙いを、見えにくくしている。
東京新聞社会部記者・望月衣塑子さんの同僚が集会で発したコメント、
「記者として1つ大きな役割は空気を壊すこと」が印象に残った。
わざわざ相手が憤り、興奮しそうな質問やコメントを発するが、
私たちのような人間なら、「責任者ですよね、
なんでしっかり答えられないんですか」と面前で言われたら、
一つ一つに大きく動揺するかもしれないが、
カメラの前でも「「いい加減にしろや」(麻生副総理)、
「あなたに答える必要はありません」(菅官房長官)と答える彼らには、
痛くも痒くもない、そんな気がしていた。
空気を壊した後、彼女はどうしたいのか、が私には見えなかった。
大きな声や早口でまくし立てるだけでは、壁は破れない。
まずは、信頼関係を築いてから・・。
実は「社内の戦いが1番きつい」が本音なのかな。(汗)
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