「パラカヌーで水上を飛べ!!」水上のフライト 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
パラカヌーで水上を飛べ!!
2020年。「TSUTAYAクリエーターズ・プログラム・フィルム2017」
………………………審査員特別賞受賞作。
陸上の走高跳び選手だった藤堂遥(中条あやみ)はオリンピック出場も有望視される大学生だった。
ある日交通事故に遭い、脊椎損傷して下半身麻痺になり選手生命を絶たれる。
失意の遥はある日、父の友人の村上(小澤征悦)にカヌーに誘われる。
カヌーに乗ってみると足の不自由さはほとんど関係なかった。
天性の運動神経の良さと負けん気で、遥はメキメキ腕を上げる。
そして競技用のカヌーに出会う。
それは美しかった!見るからにバランスを取るのが難しい、細長いフォルムだった!
遥はカヌーに恋した。
失意のアスリートが、障害者となり人生の夢を諦めたとき、
人生はそれで終わりではない。
「友達や仲間を失ったのではない。自分を見失っていたのだ」
遥のこの言葉が胸に響く。
富士山の富士5湖のひとつ中山湖。
藤堂遥のカヌーが湖上に映る空とひとつになって、跳ぶように走る。
「夢を諦めないで!」
パラリンピックのパラカヌー代表を目指して、遥は今日も頑張る。
「私、負けるの嫌いですから・・・」
日本パラカヌー選手権大会の女子KL2の決勝レースの実況が迫力あった。
アスリートの復活が爽やかな、感動の映画だった。
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