劇場公開日 2021年6月4日

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「おもしろくて面白くて、たのしくて楽しくて、涙が出るほど」映画大好きポンポさん CBさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5おもしろくて面白くて、たのしくて楽しくて、涙が出るほど

2021年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

この絵柄、宣伝だけを見て、この内容、この高まりを感じとれるだろうか、絶対無理だろう。
家族に聞くところでは、アニメで面白いと火がついて映画化されたとのことなので、知ってる人は知ってるのだろうが、少なくとも俺は、映画.com のレビューが無ければ、この映画と出会うことはなかっただろう。ありがとう、映画.com!

映画の一大拠点 "キャリウッド" で超有名プロデューサーだったお爺さんの人脈を引継ぎ映画製作に関わっているプロデューサーのポンポさん、その付き人をしている青年ジーン、オーディションに挑み続け落ち続けているナタリー、ポンポさんが作っているB級映画の常連女優ミスティアの4人で始まり、ポンポさんの脚本でナタリーを主演女優においた映画に名優マーティン・ブラドックを招いてジーンが監督として撮る映画の話。

「プロデューサーってなにやってる人?」という長年の疑問が氷解し、映画製作の面から映画の楽しさを味あわせてくれる。"あてがき" の意味もわかったし。力量じゃ残念ながら文字じゃ表現できないけど、冒頭に書いたとおり、90分間ずっと、おもしろくて面白くて、たのしくて楽しくて、涙が出るほどだったよ。いやあ、最高!!

そして、なにげなく登場してきたジーンの高校時代の同級生アラン。君、すごくいい味出してるよ! きみがいなくても十分面白い映画だったと思うけど、きみのおかげで絶対おもしろさ倍増してるよ! もちろんオスカーにきみの名はないけど、俺が勝手に助演賞をあげるよ!!

おまけ
へえ、制作会社のCLAPって「この世界の片隅で」を描いたチームが作った会社なんだね。今後も期待します!

ここからはネタバレになっちゃうけど、気に入ったセリフ書いて残しちゃお! まだ観ていない人は、これ以降は観てから読んでね。

・ 映画って、女優を魅力的に撮れれば、それで十分でしょ。
・ 大作で心を打つより、おバカ映画で感動させる方がかっこいいでしょ。
・ 一瞬のきらめきを逃さぬよう、絵の感覚を磨いておいた方がいい。
・ その人を見た瞬間に、物語が頭にあふれてくる時がある。
・ このシーンを撮るために、ここまできた。
・ 自分の直感を信じないで、何を頼りに映画を撮ればいいのよ?
・ さあ、現場での思いと編集者としての客観性がぶつかりあう段階だ。
・ 編集者は、初めての観客だからね。
・ なぜ映画を好きになったの? 君は映画の中に自分をみつけたんじゃないの?
・ 君の映画の中に、"君" はいるかい? それが見つかったら、君のアリア(独唱曲)を映画の中に入れればいい。
・ 僕が映画に救われたように、僕が映画を作ってみんなに届けたい。
・ この映画は、あの日の "僕" に向けた映画だ。
・ 夢をかなえようとしている人がいたら、それを手伝うのが銀行マンだ。
・ 生きることは "選択" の連続だ。ひとつを選んだら、他は切らなきゃいけない。
・ だから、切れ! ただひとつ残ったものを手放さないために、

以下は共感はしないが書いとくか
・ 幸福は、創造の敵。現実から逃げた人間は、心の中に自分の世界を作る。社会的不適合者だけが、自分の世界を作れるんだ。

CB
Mさんのコメント
2023年11月7日

台詞の抜き書きを読みながら、「ほんとによい言葉がつまっていたんだなあ」と実感できました。ありがとうございました。

M
近大さんのコメント
2021年12月16日

名台詞がいっぱいでしたね。

近大