「快作!」映画大好きポンポさん キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
快作!
恥ずかしながら、原作の存在は全く知らなかったが、公開スタートから評判が良いので行ってみた。
いやはや結構な快作。
(以降、少しだけネタバレ)
展開は結構ベタで、ご都合主義の匂いもしない訳ではないが、そんなコトふっ飛ばしてくれる程の加速するエネルギー。
今どきのアニメ映画で、これだけの情熱を、それも映画制作という、世の中的にはニッチとも思えるテーマを通して描くって大変なんだろうな、と思っていると、まさにソコが描かれていたり。
「映画の中に自分を見つける」というキーワードも、気付くとスクリーンの中と外、作り手と観客が円環構造で結びついていて、ハッとする。まったくそんな予感もなかったのに、アランのプレゼンシーンでは気付いたら私も涙を流していた。
日本映画で、どう見ても日本人的絵柄の外国人キャラで日本人的な感情表現を用いて、「ハリウッド」を描くというなかなかトガッた構成も面白い。
ポンポさんの豪腕でピンチを乗り越える映画かと思わせて実は…
そんな、散りばめられた小さなギミックに騙されて、この作品を映画業界の内幕を描いた単なるドタバタコメディだと見誤ると完全に足元をすくわれる。
映画好きにとっては、いろんなツボを刺激される一本だった。
オススメ。
25
コメントする