「意外に」エンド・オブ・ステイツ ミストラルさんの映画レビュー(感想・評価)
意外に
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僕がこのシリーズを初めて見た印象は
「また世界の危機とか。アメリカ人ってそういうの好きよね。。。」
だけど何度かシリーズの作品を見るにつけ、実はその印象は間違っているのではないのかと思うようになった。
このシリーズはシークレットサービスである主人公が大統領を巡る陰謀に巻き込まれるというもの。アクションが割と派手で、お金を使っているように見せて(ほとんどはCG)実はキャスト陣は総じて地味である。というのが僕の印象である。
ここまではいい。
しかし今回の作品では敵は民間軍事会社であり、その目的はロシアとの戦争あるいは軍事的な緊張関係を作り出すことである。
ロシアという国は、冷戦時代からハリウッドにとって都合がいい存在である。
それが今回はロシアは名前だけで具体的な描写は何もない。
もはやハリウッドの製作者の頭のなかには「ロシアもしくはアラブ人は悪人ということにしよう」というようなステレオタイプな思考は存在しないのではないだろうか。
むしろ本当の悪とは民間軍事会社であったり、それと関係する政治家であったり、テロリスト個人であるということが今回の作品では示されてる。そしてそれはイラク戦争以後のハリウッドの製作者にとって当たり前のことなのだろう。
それを考えると、この映画も実は意外と深い作品ではないのかとも思える。
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