「ゾンビランド(2009)での ”RULE#2”」ゾンビランド ダブルタップ Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
ゾンビランド(2009)での ”RULE#2”
前作から10年。ある者は、オスカーを手にし、また、ある者は、成長し、ふっくらと..!オッと失礼。謝るぐらいなら書くなってか? そして何も変わらないのが、タラハシーを演じているウッディ・ハレルソン。前作に出演した4人組が帰ってきた。もちろんスーパーヒーロー・コメディ映画「デッドプール (2016)」でも手腕を発揮した脚本家であり、原案者のレット・リースとポール・ワーニックに加え、新しくデイヴ・キャラハムも参加している。そんな映画、面白くない訳がない。そんな中でもただ大きく変わったのが、撮影技術。とりわけアナモルフィックレンズを使ったパナビジョン方式で撮影され、ここで御登場なのが、解像度3424x2202を誇るARRI Alexa camerasというもの。特にこのカメラ、主に高予算の長編映画、テレビ番組、コマーシャルで使用するために設計されているものでゾンビ映画に使われるのは、初めての事。この撮影機器が大活躍するのが、早くも冒頭のゾンビとの格闘シーン。ウィチタが使っている”最も愛され、最も悪質なライフル”と称された女性でも扱える軽量の半自動ライフルCustom AR-15、またコロンバスが操っているのが、3000発の連射に耐えうるショットガンMossberg 500。それらが踊るようになるところをメタルバンドMetallicaの曲♪’Master Of Puppets ’の早いビートに反するようにスローモーションで撮影され、ゾンビの額を打ち抜き、黒色の血が画面一杯に飛び散り、もんどりうって倒れるシーンに迫力さや弾丸の衝撃力の強さを見せつけているばかりではなく、精巧に作られたギミックによるゴア表現に活かされている。ただし、タラハシーは、大きなバールでゾンビをたたいちゃっています。そして、ゾンビちゃん達はというとパペットのように彼らに操られ、終わっちゃいます。
この映画、言い過ぎかもしれないが、テーマとしては、ゾンビとのサバイバルを迫力ある類いまれなる映像で描いていることも挙げられるが、1977年に亡くなった"King of Rock and Roll" とも単に "the King"とも呼ばれたエルビスの42周年記念を祝した映画関係者の彼に対する愛が垣間見ることのできるシナリオで、例えば、タラハシーがリトルロックにクリスマスプレゼントに用意したのがプレスリーモデルの短銃colt45とかリトルロックの後を追う途中で立ち寄ったネバダが経営するプレスリー仕立てのモーテルであったり、最後、彼ら1同がBABYLONを後にするのに乗っていたのが1955 Cadillac Fleetwood Series ELVISの冠がついた車まで登場させている。つまりエルビスを含めて’60年代の回帰的な面持ちもあるシナリオとなっている。あッ、それとヒッピーと...古い? エルビスの42周年って? 中途半端なと思っている御仁は、はっきり言ってエルビスプレスリーを知らない世代か? 超が付くほどの上から目線の発言をご容赦ください。
タラハシー; Merry Christmas! What would you like, 'little girl'?
リトルロック: I'd really like for you to stop calling me ’little girl’.
タラハシー: I don't give a shit what you want.
シナリオとしては、リトルロックの大人になった心の変化を受けとめることのできないタラハシー。ウィチタの微妙な女心を理解しないコロンバスのオタクなところ。その両方の不甲斐ない男同士のサガみたいなものによってリトルロックが家出をしてゾンビだらけのグレースランドにあるBABYLONという場所に若いヒッピーと一緒に行ったと聞いたもんだから、タラハシーは居てもたっても居られなくなり、彼女の後を追うロードムービーになっている。ロードムービーらしく、その途中、途中で様々な人とのかかわりがあり、その一つとして、タラハシーとコロンバスのクリソツさんもご登場されます。またゾーイ・ドゥイッチ演ずるピンク・オタクのマディソンのキャピ・キャピぶりがタラハシーのかんに障ったのかRULE#7 "TRAVEL LIGHT"の扱われ方をされてしまいます。それとこの人、ゾンビ菌に対して屁のカッパ状態人間?・第一号です。
Dear C+T
We feel like total Shit about leaving Sorry,
not good at notes.......W and L
円形の高層ビルが建っているヒッピーたちの砦、人呼んでBABYLON。最終決戦の場となるはずが、全ての武器を’Hippie Peace Sign Medallion’ に変えちゃっていました。さあどうするタラハシー1同。銃がなければ、面白い展開にならないが、映画が撃沈するが、どうなってしまう、この映画のラスト......!?
第1作目が終わると製作者の方々は、この第2作目の構想に入ったと聞くが、脚本の完成は2017年でどうも10周年に合わせたようで、そんなことをしているうちにシナリオが漏洩してしまう結果を導いてしまったのかもしれないが、この新作映画には、スーパーゾンビが登場するのも相まって本作の題名、同じ場所を2度打つことを意味する”Double Tap”という2作目という意味も含めて付けられている。そんな事より、スーパーゾンビってあまり印象がなく、インパクト薄すぎます。Ninjasゾンビっていつ出るか期待したのに!
前作のamazon.comのレビュー1700件のうち☆4と☆5を合わせて90%を超す評価で、今回も一般の視聴者を納得させるようなアクション満載のスピード感のある作品になったように思われる。そんな中、中国資本の影響なのかアメリカではなく、中国で10月9日にすでに先行公開されている。
前作でのビル・マーレイの台詞.......
ビル・マーレイ本人:I was never a very good practical joker.
リ ト ル ロ ッ ク: So do you have any regrets?
”Garfield, maybe”.
今回はエンドロール・クレジットの途中でご登場になっていますが、Garfield3 FLABBY TABBYをパロり過ぎではと心配になりました。同じ公開日つながりという意味もあるのですか? それとマーレイさん、あんたジム・ジャームッシュ 監督の’ヘンテコ’映画「ザ・デッド・ドント・ダイ(2019)」というゾンビ映画にご出演されていますけどよろしいのですか? すみません。ヘンテコ映画と言ってしまって、謝るくらいなら、書くなってか......?
余計なお世話・・・・・最後に一同の乗るピンクキャデラック。ナンバープレートの数字を見逃すな! 最後の最後まで遊び心満載の映画に仕上がっています。なんちゃって。知らんけど。
Finally パチパチ