「下ネタ注意」シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション Spiさんの映画レビュー(感想・評価)
下ネタ注意
シティーハンターの映画を見るという人が下ネタ苦手ということはあまりないと思うけど、とにかく全面的に下ネタとエロ、あと一部動物虐待(を想像させる)シーンがあるので苦手な人は注意。
主人公の獠は女たらしだが、強力な惚れ薬の効力でおじさんを好きになってしまい48時間以内に惚れ薬と一緒になってる解毒剤を手に入れないと一生おじさんに惚れ続けてしまう。何とかしないといけないが、そこに親友を殺した仇が関わってくるという内容。
ストーリーの根幹はシリアスなものの8割以上がコメディ要素なのでネタが肌に合わないと面白いと感じないかもしれない。一言で言ってしまうならくだらない映画。
ただ漫画やアニメの実写映画化はほとんどの場合、監督のエゴによって余計な要素が加わり残念な仕上がりになるものが多いものの、この作品は素直な実写化をしているのがとても好感が持てる。もちろん原作は日本が舞台なのだが日本人監督でここまでしっくりくる実写化を作れる人はいないんじゃないかと言えるほど国境を超えてシティーハンターの世界観を作り上げられているのは凄く感心した。
アクションシーンを絡めることで、女に弱くだらしないが決めるときは決める冴羽獠という人物像を自然に表現出来ているし、獠とヒロインの香の表には見えない絆と愛情の描き方もスマートで良かった。
また、どうでもいいシーンだが(シティーハンターと関係ない)日本の漫画ネタが挟まれているのもフランス映画という背景も相まってなんか嬉しく感じる。
正直コメディ映画はなんとなく流し見しておけばいいや程度のものが多いが、本作はコメディ映画らしからぬ満足感を得られた作品でした。