HOKUSAIのレビュー・感想・評価
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くさい
江戸時代後期、巷に蔓延する享楽的風潮を危惧した御上(おかみ)は、アーティストの表現をも厳しく制限する。
そんな、いわば慢性的「表現の不自由」時代を生き抜いた、ガッツだぜパワフル魂の画狂人、葛飾北斎の反骨人生を描く。
〈一の章〉~〈四の章〉からなる本作、前2章が青年期、後2章が老年期という構成だが、僕は〈一の章〉をいちばん面白く観た。
遊郭、花魁、禿(かむろ)などが、“陰翳礼讃”という言葉を思わせる薄暗い光の中で織りなすちょっと不気味な世界。
その妖しげな舞台に、蔦屋重三郎、歌麿、写楽ら、江戸町民文化を彩る面々が登場し、北斎を刺激する。
若き北斎は、写楽の出現によって、いっそう奮起することになるのだが、僕にはこのあたりがこの映画のクライマックスのように感じられた。
よって、そのあとはなんだか退屈であった。
全編をとおして、「大袈裟だなぁ」と思うような演出が少なくなく、セリフが物語から浮いていると感じるところもあり、そのたびに「くさいなぁ」といささか興醒めした(ただし、雨中、主人公が藍の絵具にまみれて躍動する場面は、舞踊家、田中泯の面目躍如たるものがあった)。
それから、音楽もよくなかった。
和紙の上を滑る筆の音、バレンを使って版画を刷る音、墨をすりおろす音……それらの音はとても美しく表現されていたのに。
富岳三十六景は晩年の作品
ものすごく宣伝に力を入れてた映画だったので
楽しみにして観に行きました。
前半は若者らしいジタバタが主題なので
動きがあったのだけど
後半は老成した後なので動きは少ない。
そこは仕方ないのかな?
ただ、代表作の「富岳三十六景」は晩年の作だから
それを描くところをもっと見せて欲しかった。
例えば突風が吹いて町中の人々の表情が
老北斎の頭の中で絵になってゆくのだけど
それがこんな作品になったんだよ!っていう
実物の作品の画像をそこにインサートして欲しかったな~
もっと北斎の絵を観せて欲しかった!
「表現の自由を権力に潰させてはいけない!!」
その思いは最後の方のあるエピソードで良く解るのだけど
折角の映画なんだから、大画面で
「富岳三十六景」をもっと観られたら
もっともっと良かったのに~~
前半のキーマンである版元の蔦屋を演じる阿部寛が
イイ感じで重鎮感が出てきましたね。
ちょっと楽しみになってきました。
苦悩と葛藤の天才絵師
北斎じゃなくてHOKUSAI
描きてえと思ったもんを描いただけだ。
なんか、うすい。いろんなエピソードがしっかりと伝わってこない。役者の熱意に脚本がついてきてない。要するに、つまらない。蔦重が「この絵はすごい」って言っても、少しも画面から凄さは感じないし、むしろ、妓楼のセットや衣装のほうが凄えって見入っちゃう。奢侈禁止令の摘発にあった耕書堂も、その後何事もなかった様子にみえて、どうも手ぬるい。不勉強ながら柳亭種彦って誰?と戸惑ったが、北斎を描くのに脱線したように思えた。死の真相も、独自解釈までならいいが、どうやら60歳まで生きてるじゃないか、ってガックリした。それならむしろ、蔦重の苦労を描けよと思った。晩年の小布施行きも物足りない。高井鴻山が何者であるかの描写も足りない。単に豪商でかつての弟子扱い。結構、裏の顔(活動家との交際とか)があるはずなんだが。小布施での業績も「怒涛図」もいいが、その絵が描かれた祭り屋台の豪華さ、そしておそらくその祭りの賑やかさも描かないことには、その情熱の根源が見えない。それにできれば天井絵「八方睨み鳳凰図」を取り上げもらいたかった。だいたい、北斎の狂人ぶりはただの絵キ●ガイとしか描かれていないのが不満で、なんで数十回も引っ越しを繰り返したのか、老齢になってからの小布施旅(史実では4回も)をしたのか、そもそも鴻山が呼んだのではなく(表向きは)プラっと立ち寄ったはずで。どうも、そこじゃねえんだよ、って気分に支配されたままだった。
まあようするに、個人的に期待した北斎像ではなかったわけだ。
製作者側が描きたいものを描いて、こちらが観たいものとは違ってただけだった。
ちなみに緒形拳主演の「北斎漫画」を予習していた。こちらは馬琴との友情が濃厚に描かれていたが、この時代の映画のせいか、どうも進行がダラけていて退屈だった。若き田中裕子と樋口可南子の裸体が拝めただけだった。
足るを知り、足らぬを知る
IMAHITOTSU
君は田中泯の怪演を観たか?
役者さんの演技力 ハンパなくすごかった 演技力のみで成り立っている...
1章と4章は面白い
画家老いて、見目は変われど、精神は不変
普段、画家の伝記映画は手当たり次第に鑑賞しているので、
その流れで本作も鑑賞。
思えば、日本の画家に関しては、TVでドラマ特番が組まれるぐらいで、伝記映画って珍しい気がする。
北斎がその目で捉えたものを表現するというブレない軸。
これが映画全体の演出にも北斎のキャラクターにも反映されていた。
以前、Twitterで「ようやくカメラの性能が北斎の目に追いついた」
として
富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」の波とカメラで撮影された波の
比較画像がバズってた。
(写真は北斎の画にそっくりでたしかに驚かされた。)
この北斎の目でしか捉えられなかった光景を
巧みに演出で表現しようとしているところがすごい。
ただ、演出は一部過剰なところもあったかなという印象。
風のシーンは良かったけど、ベロ藍、通称北斎ブルーのシーンは
そんなことするわけないでしょ!と思ってしまった。
(北斎ブルーって高価なのでは?と鑑賞中は勘違いしていたけど、
どうやら中国で量産が成功して価格が下がってきたあたりで北斎が使いだしたらしい。)
映画をきっかけに北斎の師弟関係やベロ藍の歴史とかを調べるきっかけにもなったので、研究心くすぐられ鑑賞後もたくさん楽しめる作品;)
余談
北斎の弟子として登場していた人物のうち何人かは名前など
明かされていなくて、誰なの?と気になって調べたけど、
明確な記録が残ってないみたいで、映画でもそこらへんは
「もしかしたら北斎に師事していたかもね」というスタンスで表現したのかな。
歌っていた男の子のモデルは誰なんだろうか…。
妖怪画を描いていたのは、北斎季親かな?
制作陣の皆さんに答え聞きたい!!
たぶんこうだったんじゃないか劇場
チコちゃんに叱られるを観ておられる方はご存知かとおもいますが、たぶんこうだったんじゃないか劇場を思い出しました。
ハッキリとわからない部分をどのように想像で埋めるかで、歴史物は随分変わりますね。
諸説あるでしょうけど、たぶんこうだったんじゃないかというひとつの説ですね。
前半のキャストが豪華すぎて、柳楽優弥も玉木宏も阿部寛も、もっと長く観ていたかった。
他の画家の末路も追いかけて、赤ん坊が育つ過程も含めて前後編の2作品にして欲しいなと思って観ていたかったのですが、ラストシーンを観てわかりました。
前後編にするとダメな理由が。
あれが監督の描きたかった絵なんだなと。
それがこの映画の全てで鮮烈なシーンでした。
顔に墨で落書きの柳楽優弥の北斎と、顔に青の顔料をかぶる田中泯の北斎のシーンの対比も前ふりだったのかと。
永山瑛太の顔の赤と田中泯の顔の青の対比も。
ナレーションや主人公の独白がなかったのは良かったです。
そうすると、ウォン・カーワイのイップ・マンみたいになりそうで比較してしまうかな。
言葉でグダグダ語らず、あくまでも映像と色の絵で魅せる作品でした。
こんな日だから絵を描く
絵師・北斎の人生を柳楽優弥と田中泯が演じた映画。全4章構成で、前半2章を柳楽が、後半2章を田中泯が演じている。
第一章では歌麿・写楽・北斎の三者三様が、第二章では馬琴との才能の才能のぶつかり合いが、第四章では戯作者柳亭種彦の死に絡んで老境に至った北斎の魂の有り様が、それぞれ描かれているが、第三章の、特にいわゆる北斎ブルーとも呼ばれる藍との出会いのシーンなど、もはや顔芸かと言っても過言ではない強烈な表情をいくつも重ね、いかにその出会いが画期的であったかを描いていて、流石に代表作と目される「富嶽三十六景」誕生のシーンだけに、画も演技も熱が籠もっていた。
ただ、たしかに良くできた映画だとは思うのだが、相手が北斎というメジャークラスな人物であるだけに、色々工夫はあってもやや通り一遍なストーリー展開と描写に留まったきらいはある。北斎の奇天烈さに負けないくらい奇想天外破天荒なストーリーが見たかったというのは贅沢にすぎるだろうか。
ただ、作中で2度語られる「こんな日だから絵を描くのだ」という北斎の台詞は、心に留めておきたい良い言葉だった。なんとなくではあるが、北斎ならたしかにそんなことを言いそうではある。
精神性を強調し過ぎで、脇役が目立つ
若い頃見た「北斎漫画」は、あのタコの絵にインスパイアされたクセのある映画だったが、こちらは逆に北斎の精神性を余りに強調しすぎているような気がした。「北斎漫画」だってフィクションだろうけど、これは買い被りすぎというか、こんなに求道のストーリーにしていいのかと。だから後半の田中泯はインパクトがあるのだが、前半の柳楽優弥は手練れの脇役たちに食われている気がした。それは柳楽優弥のせいではなく、脚本からそうなるのだと思う。あの波の絵にまで無理につなげている環境映画みたいになってしまっている。絵自体はキレイで、お代の価値はあると思う。
この映画のメッセージは、御禁制もなく自由に絵を描きたいということのはずで、だったら、もっと破茶滅茶でもよかったのではないかと思う。
波‥☆
前評価がそれほどではなかったので、あまり期待せずに行ったがなかなか面白かった。
やはり、役者が揃っていて なかでも期待通り田中泯。
青年期のエピソードは創作が多く場面がくるくると変わりわかりにくさもあるが、それでも
蔦屋や歌麿、写楽等の関わりが描かれ、後半になると北斎と種彦を中心にして一気に
加速していく。
他のレビューにもあるように、やはり北斎への知識があると数倍は楽しめるのではないかと
思う。
北斎が病後、放浪の末 富嶽三十六景を描き始めるが 北斎好きの知人はもっと
彼が描いた肉筆画が見たかったと言っていた。
しかし、波と富士があまりに有名なためこの選択は仕方がないかも・・。
場面の色彩も豊かで、吉原のシーン(天井や襖絵など)も豪華で見応えがあった。
ラストシーンの波、小布施に行ってみたい。
描きたい絵を思いのままに
葛飾北斎の生涯を、ストーリーを4部構成に分けて1.2章の青年期から、3.4章の晩年期までを描いている。その青年期を柳楽優弥が、そして、晩年期を田中泯の2人が、W主演で演じている。
北斎に関しては、遅咲きの絵師と言われ、当時の浮世絵で名を成していた、喜多川歌麿や東洲斎写楽に遅れをとり、『富岳三十六景』が、世に出るまでの史実は、あまり残されてないと聞いている。そのため、若い頃の北斎は、謎に包まれてた絵師とも言われている。その分、本作では、蔦屋を介して、歌麿や写楽と共に、時代を歩んだ絵師として、都合よく自由には脚色もできたと思う。
1.2章では、名も無く、貧しい若い絵師・勝川春朗(後の葛飾北斎)の破天荒な生活から、絵師として開眼していく、サクセス・ストーリーが描かれている。その成功に導くのが、版元の蔦屋重三郎役の阿部寛。春朗の型にはまった絵師から、心の思いのままに描く本物の絵師へと、厳しさの中に温かみを持って導いていく。但し、阿部寛の顔がアップになる度に、浮世絵のそのもの絵の様に見えてきて笑った。(笑)
3.4章からの晩年は、弟子もたくさん抱える中、江戸の町人文化の一役を担う存在まで登り詰め、年老いても尚且つ、ギラギラした目で創作する意欲は劣ることなく、浮世絵に立ち向かう老翁の姿が描かれている。特に最後の『生首』と『波』を描くシーンは、田中泯にしかできない、ほとばしる情熱と絵師としての深みを観る者に訴えてくる。
自分も絵画は好きで、美術展にも出かけるが、その大半は印象派を中心とする西洋絵画が多い。改めて、本作を通して、浮世絵の繊細さ、一発勝負の筆入れ、明瞭な色彩、版画による増版等を目の当たりにし、ゴッホやモネの巨匠達も強く影響され、魅了された理由が、少し紐解けたように思った。
ストーリー展開という点では、やや盛り上がりに欠け、時間的にも長すぎたかな。俳優さんも中心人物以外の配役陣に、物足りに無さは感じた。
柳楽優弥と阿部寛の掛け合いに泣いた
なにも予備知識を入れず、葛飾北斎の伝記かぁ
柳楽優弥さんなら観たいな、
くらいの軽い気持ちで観ました。
素晴らしかったです!
特に前半の画商阿部寛さんと柳楽優弥さんの
掛け合いがゾクゾクしました。
特に波を描いた絵を渡すシーンは
何故か泣けました。。
後半の田中泯さんのシーンも
圧巻です。
大器晩成の権化、北斎に
勇気をもらえました。
そして、彼が描いた本物の絵をみにいこうと
いう気持ちになりました。
あと、河原れんさんというマルチな才能も
気になりました。
あ、、、富士山の見える海はどこか気になりました。
マリンコーディネーターという職業があるんですね。
公式パンフレットもとても
良かったです!
アートと熱い志とのひとときを
ありがとうございました
@品川
期待していたけど
歴史好きにはたまらない。
全105件中、41~60件目を表示














