劇場公開日 2021年5月28日

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「精神性を強調し過ぎで、脇役が目立つ」HOKUSAI Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5精神性を強調し過ぎで、脇役が目立つ

2021年6月6日
iPhoneアプリから投稿

若い頃見た「北斎漫画」は、あのタコの絵にインスパイアされたクセのある映画だったが、こちらは逆に北斎の精神性を余りに強調しすぎているような気がした。「北斎漫画」だってフィクションだろうけど、これは買い被りすぎというか、こんなに求道のストーリーにしていいのかと。だから後半の田中泯はインパクトがあるのだが、前半の柳楽優弥は手練れの脇役たちに食われている気がした。それは柳楽優弥のせいではなく、脚本からそうなるのだと思う。あの波の絵にまで無理につなげている環境映画みたいになってしまっている。絵自体はキレイで、お代の価値はあると思う。
この映画のメッセージは、御禁制もなく自由に絵を描きたいということのはずで、だったら、もっと破茶滅茶でもよかったのではないかと思う。

Boncompagno da Tacaoca