劇場公開日 2021年5月28日

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「たぶんこうだったんじゃないか劇場」HOKUSAI momoさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0たぶんこうだったんじゃないか劇場

2021年6月7日
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チコちゃんに叱られるを観ておられる方はご存知かとおもいますが、たぶんこうだったんじゃないか劇場を思い出しました。
ハッキリとわからない部分をどのように想像で埋めるかで、歴史物は随分変わりますね。
諸説あるでしょうけど、たぶんこうだったんじゃないかというひとつの説ですね。
前半のキャストが豪華すぎて、柳楽優弥も玉木宏も阿部寛も、もっと長く観ていたかった。
他の画家の末路も追いかけて、赤ん坊が育つ過程も含めて前後編の2作品にして欲しいなと思って観ていたかったのですが、ラストシーンを観てわかりました。
前後編にするとダメな理由が。
あれが監督の描きたかった絵なんだなと。
それがこの映画の全てで鮮烈なシーンでした。
顔に墨で落書きの柳楽優弥の北斎と、顔に青の顔料をかぶる田中泯の北斎のシーンの対比も前ふりだったのかと。
永山瑛太の顔の赤と田中泯の顔の青の対比も。
ナレーションや主人公の独白がなかったのは良かったです。
そうすると、ウォン・カーワイのイップ・マンみたいになりそうで比較してしまうかな。
言葉でグダグダ語らず、あくまでも映像と色の絵で魅せる作品でした。

momo