みをつくし料理帖のレビュー・感想・評価
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まったりと
角川監督の思う、「みをつくし料理帖」の世界観。
「みをつくし料理帖」は映像化、原作も未見、未読です。
観るきっかけは主演の松本穂香さん。
彼女の作品を追って辿って出会う作品が、
彼女の存在でより好きになる。
今1番作品を観るのが楽しみな女優さん。
奈緒さんもそんな1人。
映画「みをつくし料理帖」は、角川春樹監督、最後と監督作品として度々語られている事からも、
それまでの角川映画のダイナミックなイメージより、
料理人ヒロインと幼馴染の2人の物語に絞った、
ヒロイン映画に寄った作品だと思いました。
脇を固める角川映画ゆかりの演技派俳優さんたちも、
誰がか目立つ様な演出はなく、
ヒロインと幼馴染の2人を見守る様な演出に抑えられています。
それを考えずとも、松本穂香さん、奈緒さんは、
普段は大人しい役でも、実は芯の強い女性達である事を、
感じる瞬間がたくさんあります。
松本穂香さんの「下がり眉」な表情をずっとしたまま、
料理に取り組み、幼馴染を想い、周りの人達を思い、
その中で芯の強さを感じる演技がとても好きでした。
映画はチームワーク、スタッフさん、演者さんみんなで作るもの。この世界観をみんなで作っていると感じる映画でした。角川監督はこの2人の幼馴染の物語と料理人としてのヒロインの物語を撮りたかった、と映画全体を観て思いました。
物足りない
公開初日に鑑賞。正直、物足りない。
主演の女優2人ははっきり言って力不足です。華というか、もうひと味足りませんでした。澪役の松本穂香さん、あさひ太夫役の奈緒さんは共に初見ですが、ひたむきに一生懸命演じていたのはわかりました。
ただ、尺と演出の都合か、あさひ太夫の凄味というか、何故この娘が幻の太夫なのかが全く伝わってきません。芸事の技量が素晴らしいとか噂だけでなく、何かもうひとつ、客と実際に接しているような時に、度量や懐の深さがわかるエピソードがあれば良かったのでは。
澪役の松本穂香さんは後半、多少良くなりました。明るい顔より俯いた憂いの表情の方が似合います。
まわりを固める共演陣も豪華ですが、なんだかバラバラで役に馴染んでいないような…役者ありきのキャスティングでしょう。過去NHKでやったドラマ版の配役なら見たかったなあ、と思わせてくれました。采女役の鹿賀丈史さんだけが良かった。
スクリーンで見たい!と思う邦画作品がなかなかなくて残念。このレベルならテレビで十分です。
黒木華の印象がしっくりきすぎてて
原作を読みたい
肩肘張らないゆったりとした世界観 お腹は空くけど、心は満たされる
ゆったりと心地よく、チャプターの変化は早いのに、それを感じさせないような暖かみを感じる。気を張らないで、じっくりと見詰めて造られたような雰囲気が心地よかった。
ずっと一緒だったふたりは、洪水で離ればなれになってしまう。互いに向けられた言葉を受け入れ、それぞれの道で全うしているところに、二人の再会への道が開かれていく。全編通しても、気前や大きな盛り上がりを作ろうとするようなシーンは全くない。そこに豪華なキャストが出ているだけ、というくらい自然に出ている。主演の二人も、凛とした女性らしさを感じさせつつ、時に見せる真の強さを体現している。悲劇に翻弄されながらも、二人の再会を夢見る姿は、涙なしで見られない。
料理がストーリーの中心にあるため、ついついお腹が空いてくる。しかし、作品を通して、心はホッと満たされる。そんな映画だった。
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