みをつくし料理帖のレビュー・感想・評価
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物足りない
公開初日に鑑賞。正直、物足りない。
主演の女優2人ははっきり言って力不足です。華というか、もうひと味足りませんでした。澪役の松本穂香さん、あさひ太夫役の奈緒さんは共に初見ですが、ひたむきに一生懸命演じていたのはわかりました。
ただ、尺と演出の都合か、あさひ太夫の凄味というか、何故この娘が幻の太夫なのかが全く伝わってきません。芸事の技量が素晴らしいとか噂だけでなく、何かもうひとつ、客と実際に接しているような時に、度量や懐の深さがわかるエピソードがあれば良かったのでは。
澪役の松本穂香さんは後半、多少良くなりました。明るい顔より俯いた憂いの表情の方が似合います。
まわりを固める共演陣も豪華ですが、なんだかバラバラで役に馴染んでいないような…役者ありきのキャスティングでしょう。過去NHKでやったドラマ版の配役なら見たかったなあ、と思わせてくれました。采女役の鹿賀丈史さんだけが良かった。
スクリーンで見たい!と思う邦画作品がなかなかなくて残念。このレベルならテレビで十分です。
黒木華の印象がしっくりきすぎてて
原作を読みたい
肩肘張らないゆったりとした世界観 お腹は空くけど、心は満たされる
ゆったりと心地よく、チャプターの変化は早いのに、それを感じさせないような暖かみを感じる。気を張らないで、じっくりと見詰めて造られたような雰囲気が心地よかった。
ずっと一緒だったふたりは、洪水で離ればなれになってしまう。互いに向けられた言葉を受け入れ、それぞれの道で全うしているところに、二人の再会への道が開かれていく。全編通しても、気前や大きな盛り上がりを作ろうとするようなシーンは全くない。そこに豪華なキャストが出ているだけ、というくらい自然に出ている。主演の二人も、凛とした女性らしさを感じさせつつ、時に見せる真の強さを体現している。悲劇に翻弄されながらも、二人の再会を夢見る姿は、涙なしで見られない。
料理がストーリーの中心にあるため、ついついお腹が空いてくる。しかし、作品を通して、心はホッと満たされる。そんな映画だった。
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