「2019年の反戦映画」ジョジョ・ラビット 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
2019年の反戦映画
ナチスとホロコーストを扱う映画史上、一番ポップで可愛い作品。
主人公ジョジョにフォーカスすることでその向こうに広がるナチスの非人道的な残酷さ、ひいては排他主義的なヘイトがまかり通る現代社会をも浮き彫りにするという構成は見事だし、「恐ろしい存在」であるはずのナチスやヒトラーを滑稽と茶化すことで排他主義や人種的な優生思想の間抜けさを揶揄するという構成は、さすがタイカ・ワイティティ監督という感じ。
一方でこちらがコメディーだと油断していると、いきなりドキッとさせられるシーンをぶち込んでくるあたりのセンスや、それら108分とイマドキの映画としてはかなりコンパクトにまとめているのも好感が持てる。
色んな意味で、2020年の映画になっていると思った。
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