「「シュワッチ!」は封印」シン・ウルトラマン ROKUxさんの映画レビュー(感想・評価)
「シュワッチ!」は封印
●一部で話題になっていた長澤まさみの扱いは、それほどひどいものではなかった。もちろん感じ方は人それぞれだろうけど。
『シン・エヴァンゲリオン』で、アスカがパンツ一丁でうろうろしてる場面の方が、どっちかというと刺激的だったのでは。
●いきなりタイトルに「シン・ゴジラ」と出すのは、あれはおちゃらけなのか。だとすれば完全にスベってると思う。が、シン・ゴジラの補佐官(後に内閣官房長官代理)が出てきたりするので、あれはあれでよいのかな。
●禍威獣やウルトラマンはCGに違いないはずだが、まるでかつての特撮の着ぐるみのような動きをする。そこに製作チームのこだわりを見た。脚本も、「あの頃」らしさを醸し出しているし、記憶に残っている場面と似たシーンもいくつかあった。
●わけのわからない物理学の数式とか次元の話とか、政治家の取り扱いとか、庵野秀明のいわゆる「厨二病」的な性癖が脚本にたっぷり詰め込まれている。それが私含めファンのたまらないところである。
次々と現れる外星人と(ウルトラマンである)神永は、「人類」が主語となる会話を行う。一見哲学的なようだが、あまり深みはない。これは、映画を観た子供達に入り口を示し、「ここから先は自分たちで答えを求探し求めていけ」と諭しているかのようである。
●山本耕史のメフィラス星人の、「私の好きな言葉だ」が、個人的にはたいへんウケた。ハマり役だったと思う。山本耕史のメフィラス星人を主人公に据えた映画を撮ってほしいくらいだ。
●ウルトラマンはウルトラマンだった。とても安心した。
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