盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲のレビュー・感想・評価
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インド映画はこんなのもできる
芸術的インスピレーションの為に盲目を装うピアニスト、アーカーシュ。ある日死体を目撃してしまう。アーカーシュの目の前で死体工作を目論む犯人。見えない振りで何とかその場を凌ぐが…。
嘘から生まれた意図しない危機。人々の損得勘定や欲が状況を二転三転させ、誰が敵で誰が味方か、予測不能なノンストップ展開へ。
インド映画らしからぬ、欧州映画が好みそうな、人間の欲と暴力に翻弄されるブラックでシニカルな内容。
けれど、その中にも、いやいややり過ぎだろ!と思うような力業や、思わず吹き出しちゃう滑稽さなど、安定のインドパワーも感じてほっとしたり。
今まで見てきたインド映画とは、大分テイストが異なり意表を突かれたが、やはり、長尺に耐え得る面白さがある。
主人公の身を案じるドキドキ感、誰も信用出来ない不安、不謹慎なシーンで堪えきれず沸き上がる笑い…。ジェットコースターのように色々な感情に振り回されて、退屈する暇がない。
冒頭の謎のシーンや何気ない台詞が、後々キッチリ伏線に繋がっていく構成も気持ちが良かった。
海外の影響も強く感じるが、観客の感じる「インド映画」のフィルターを壊し、こんなんも作れるのよ!との気概を感じる作品。
笑えなかった
コメディって書いてあったけど、あまり(ほとんど)笑えなかったなぁ。
インド映画らしからぬシーン(ベッドシーン)もあって。え?となった。
音楽は良かったけど、踊り出したりはなくて、なんとなく拍子抜け(笑)
しかし、やはり長い。ただ、その長さを感じさせないのもインド映画だったはずだが、今回はやや間延びした感があり。途中やや飽きてしまった。
この映画の主人公はピアニストかと思ったけど、もしかしたら、生きる事にあらゆる手を使いながら執念を燃やすあの人だったのか?
これはコメディですよね
登場人物ほぼ全員悪いヤツという稀な映画でした。
そもそもなんで盲目のフリをするのかが謎。芸術の為?障害者の為のメリットを受ける為じゃないのか?だから誰にも気持ちが入らずちょっとシラけた気持ちで見てました。
最後はどこからが主人公の作り話なのか。実際には角膜移植後、シミーと医者を殺し海外に逃亡したのかも。そもそも急にシミーを許そうと言い出したり、冒頭のウサギのエピソードも唐突だ。
にしてももう少し短くできたのでは?ちょっとクドイ映画です。そんなに笑える所もなかった。
くだらないけど面白い
“人生を決めるのはLIVER(生きてる人)”というダブルミーニングが肝(キモ)だった。
終わってみると、アーカーシュの周りには悪人だらけだったというオチ。まともなのは彼とソフィーだけだった。そして冒頭のウサギを狩るシーンが、忘れていたのにここで繋がるか~!という驚きによって、ちょいとだけ加点。とにかく、しみじみと盲目の振りをしたり、ソフィーと恋に落ちる絶妙な心理描写、殺人現場で平静を装うことの難しさなど、前半は魅せるところがいっぱいあったのに、中盤からはコメディタッチ、さらには不法臓器売買という裏社会まで覗かせる社会派サスペンスになったりで、ごった煮状態になっていたのです。ベートーベンの運命とかビックリさせるところでの効果音BGMとして使ったり、落ち着きがない編集もあったり(笑)。
そんな全体を考えてみると、芸術性を高めるために盲目の振りをする道を選んでしまったピアニストの不幸。スティービー・ワンダー、レイ・チャールズ、辻井伸行など天才肌のミュージシャンも多いし、視覚に囚われないで音を探せば素晴らしい曲も生まれるかもしれない。だけど、見えちゃってるんだから、やっぱり本物には近づけないですよね。しかも売れてしまえば佐村河内氏のように詐欺にもなる可能性だってあるんだから世の中難しい・・・
このインド映画、もうひとつの特徴がテロップによる説明が多いこと。動物は虐待してないとか、臓器売買を肯定してないとか要らないですよ。エンドロール時に流れる、インド映画でのピアノシーンをコンピレートとしたフィルムなんて『ニューシネマ・パラダイス』まで想起させてくれるし、そこでまた加点。普通に楽しめた!といった評価になりました。
「悪人」にも“いろいろ”ありまして
メインキャストの半分以上が「悪人」という、とんでもない映画である。
アイデアはあっても、なかなか面白いエンタメにできないものだが、本作品は大成功している。
(1)盲人を装うピアニスト(アーカーシュ)、(2)浮気妻(シミー)、(3)警察署長、(4)外科医、(5)三輪タクシーの運転手、(6)その母(?)。(7)少年まで入れれば、7人もの“悪人”である。
対して、“善人”は3人しかいない。(1)ピアニストの恋人(ソフィー)、(2)元スターの寝取られ男、(3)隣人のお婆さん。
登場人物の“キャラ”と“動機”が、最初から最後まで一貫していることが素晴らしい。ご都合主義でキャラが変わらずに、決してブレない。
いろいろな形の「悪」があって、それぞれの持ち場・役割を果たすことで、物語を紡いでいる。
ピアニストは、詐欺師であっても殺人者ではない。外科医はビジネスとして、淡々と人を殺して臓器を取り出す人物である。
浮気妻はもともと平凡な人物であったが、バレないためなら血眼になって何でもやる。ラストの車を引き返すシーンでは、“ついにピアニストと和解するのか”と思いきや、ひき殺しにかかるという徹底ぶりだ。
また、ハリウッド映画ならアクションシーン連発という“力技”で押し切っていくだろう。
しかし、本作品はあくまで「予測不能」な、練り上げられたプロットで、観客を魅了しているのが素晴らしい。
まさか、冒頭のウサギが、あんな形で関わろうとは(笑)。
人生を決めるのは、生者(liver)なのか、肝臓(liver)なのか。
悪人たちの行く末は、文字通り、“最後の1秒”まで見逃せなかった。
うさぎおいしあのやま~🎵 視覚版佐村河内スペシャル 見えていた奥ひだ慕情
主人公がピアニストなので、レストランや高級マンション、ライブハウスでの演奏場面が多くあり。超テクで、メロディアスかつリズミカルな曲も好みでした。
インド映画ですが、ミュージカル調の場面挿入はまったくありません。内容もカーストとは無関係。ストーリーに集中できます。
タブー(Tabu)というインド人にしてはわりと薄めの顔の女優さんのクールな悪女ぶりにやられました❗
警察署長が間男相手。しかも、二人とも事件を見られたのではと疑って、しきりにカマをかけたり、襲ってくる。ハラハラしますね。
パッドマンで若妻役だった女優さんが垢抜けたお嬢さん役で最初から登場。インド映画の俳優はみんな顔濃いし綺麗なんで全然分からなかった❗
イチャイチャする前の場面では主人公が見えているのに見えないふりをしながら、チラ見してニヤニヤしてる感じ。この映画ならではのくすぐりどころ。
ラブコメとブラックサスペンス両方が味わえてお徳です。
角膜、腎臓、肝臓移植も少しからみます。やはりインド映画がこれを入れると怖さが増しますね。ネパールなんかでの人身売買とかのリアリティーを感じるから。ギャグのつもりでもねぇ。ブラックコメディなんだろうけど。闇医者をリキシャ運転手や宝くじ売りおばさんが手術着姿で手伝うのは止めて欲しい❗
主人公の顎のライン、山田孝之に似てないかなぁ? 山田孝之がインド人に似てるのか?
インド映画って
意外とコミカルではない。
もっとコメディ路線なのかと思ってたのだがそうではなく、後半は悪人ばかりで、倫理観が無くて、重苦しくなる。最後に数年後のシーンがあるのだけど、またどんでん返しがあり本当はどうなの?と解らなくなる。
邦題のイメージで観ると肩透かし喰らいます。
しかし、いつもインド映画鑑賞後に思うのですが、インドの美人さんは、全てが自分勝手でキレ易い性格なのでしょうか?恐ろしいです。
予告で期待したが・・・
インド式ピアニスト
見えてた目撃者
インドの回し者Bloodtrailです。インド映画のステマ要員と疑われてもおかしくないくらいに、いつもインド映画を絶賛しまくってます。でも、これは嫌いだったかも。
殺人直後の現場を訪問し、見てはいけないものを見てしまうアーカーシュ。この設定がオイシイ。どうなるんや、オイオイオイオイって期待しちゃうじゃないですか。見えない目撃者ならぬ、見えてた目撃者ですよ。だが。しかし。クドイ。色々とクドイ。もうね、悪党・下衆が次から次からで。展開の早さも良いけれど、感情移入や、劇中人物の行動原理を考えて、ハラハラドキドキする時間・演出が欲しいじゃないですか。それが、無さ過ぎる。こういうところがインド映画っちゃー、そうなんだけど。
インド旋律調のクラシックピアノが、ちょっと好きになれなかったと言うのが、大きなマイナスポイントであったことも書き加えておきます。
残念だった。とっても。
ピアニストを撃て!
凄く面白かった!
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