劇場公開日 2019年11月15日

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「インド映画はこんなのもできる」盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲 しずるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0インド映画はこんなのもできる

2019年11月26日
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笑える

怖い

芸術的インスピレーションの為に盲目を装うピアニスト、アーカーシュ。ある日死体を目撃してしまう。アーカーシュの目の前で死体工作を目論む犯人。見えない振りで何とかその場を凌ぐが…。

嘘から生まれた意図しない危機。人々の損得勘定や欲が状況を二転三転させ、誰が敵で誰が味方か、予測不能なノンストップ展開へ。
インド映画らしからぬ、欧州映画が好みそうな、人間の欲と暴力に翻弄されるブラックでシニカルな内容。
けれど、その中にも、いやいややり過ぎだろ!と思うような力業や、思わず吹き出しちゃう滑稽さなど、安定のインドパワーも感じてほっとしたり。

今まで見てきたインド映画とは、大分テイストが異なり意表を突かれたが、やはり、長尺に耐え得る面白さがある。
主人公の身を案じるドキドキ感、誰も信用出来ない不安、不謹慎なシーンで堪えきれず沸き上がる笑い…。ジェットコースターのように色々な感情に振り回されて、退屈する暇がない。
冒頭の謎のシーンや何気ない台詞が、後々キッチリ伏線に繋がっていく構成も気持ちが良かった。

海外の影響も強く感じるが、観客の感じる「インド映画」のフィルターを壊し、こんなんも作れるのよ!との気概を感じる作品。

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しずる