「大国になりつつある中国の自信と揺らぎ」フェアウェル 惑星さんの映画レビュー(感想・評価)
大国になりつつある中国の自信と揺らぎ
大切な家族と永別することの寂しさ、思いやり、優しさ。大切に思うからガンの告知をせず、孫の結婚式を装って一族が集まる。わかりやすい物語。
別の視点で書く。
お祖母さんの言動は自信に満ちている。その姿は大国になりつつある中国を思わせる。
一方で、ホテルの従業員は主人公のビリーがアメリカから来たと知ると、中国とアメリカ、どちらがいいかを聞く。自信があればそういう問いはしない。アメリカ人は自国を中国と比較しないだろう。豊かになった中国の自信と、自信の揺らぎのようなものを感じた。
結婚披露宴の会場はあか抜けず、昭和の日本の結婚式場のようだ。まだまだあか抜けないながら、しかし着実に豊かになっている中国の生活感も見えた。
コメントする