「泣き屋って本当にいるのね~ッ? 中国こぼれ話」フェアウェル PtiNakiさんの映画レビュー(感想・評価)
泣き屋って本当にいるのね~ッ? 中国こぼれ話
あくまでも相手の利益・幸せに繋がる...つまり相手のことを思って、やんわりと嘘を肯定している言い回し...." 嘘も方便 " を題材に、それを通じて中国のしきたりや風習・慣習をサラッと表現しているアットホームなドラマ...しかしそこに疑問を持つビリーを中心にお話が進む過度にコメディ色を無理に出さない良い塩梅の映画...
Isn't it wrong to lie?
I mean, if it' for good, it's not really a lie.
I mean, it's still a lie.
It's a good lie.
親族が英語が分からないと思ってアメリカに留学経験のあるハンサムな若き担当医師に英語で押し問答のような展開に...留学したからって中国人は中国人...そこは中国にいる中国人は実にコンサバな回答をしている。この映画、見ている側つまり中国が舞台で中国人を描いているのはもちろん、ビリーのように幼くして両親と共にアメリカに渡ったことで、彼女の両親はまだ中国式の常識をわきまえて行動できるが、ビリーのように外見は中国人でも中身とくればアメリカ人の気質になってしまっていて中国人からすればただの異邦人としてしか映らないギャップ感をコミカルにビリーという女性に投影して外国人にもシナリオを分かり易く飲み込みやすくしている。
Chinese people have saying, when people get cancer they die.
It's not cancer that kills them, it's the fear.
この映画のルル・ワン監督。始めオークワフィナをモチーフにしたような映画作りが成されていると思っていたけど、ようように考えてみると彼女のバイオなんかを拝見すると何故か主人公のビリーとどこか似通った経歴であり、最初のオークワフィナをモデルにした意見ではなくむしろルル・ワン監督自身の回想録的意味合いの方が納得いくものと見えてきた。それを裏付けるのが、2019年12月30日のエンタメサイト ” Deadline.com ” にもそのことは載っていた。
父親方の祖母の愛称のナイナイ。はっきり物事を言い、その割には人を傷つけない人に好かれるタイプで永遠に愛される女性。その一番に愛される女性が可愛がっているのが主人公のビリー。彼女もまたスカラーシップが不合格にもかかわらず両親の援助を拒み、自立心旺盛な女性。この二人模様を心優しく映像化した映画として万人から好まれるのは当たり前のことか...?