「私は無罪か?」オフィサー・アンド・スパイ 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
私は無罪か?
長いものに巻かれちゃうことって、あるんですよねー。だってラクだから。で、問題を先送り、隠蔽するすることで、さらに問題が悪化、誰かが詰腹を切らされる。こうなると、見て見ぬフリしたヒトは、無罪ですか?。その中に、私はいないと言い切れますか?。
大きな組織ほど、舵をきるのにエネルギーが要る。でも誰かがやらねば、氷山に激突。自力でできないとすれば、どうすればいい?。
ヒトはラクな道を選びます。結果、事無かれ主義に。ホントは間違えているのに、大勢でいると間違いに麻痺してしまう。後は自己崩壊するのみ。そんな企業ありましたよね。その後誰かが、割を食う。その誰かとは、明日の我が身だったりして。
多数派が望むラクな道を破壊してでも、真実を追求できる人は、少数派でしょう。そんなマイノリティのレポートに、皆様は喝采を贈りますか。あるいは隠蔽しますか。どっちがラクですか。
組織を糺す。言う程ラクではない。でもやり遂げた人がいる。今それが映画になる。なぜかな?。
誰かに世直ししてほしいのか、自分で世直しするのか、映画観てから、考えてね。
皆様の人生航路、舵をきるのは誰?。
監督さんの趣味ですかね。陰影の使い方が上手いというか、妙にフィルム感ある映像です。歴史ものにはデジタルっぽい映像より、味わい深いフィルム感が似合いますね。
そのポランスキー監督ですが、映画になりそうな程に激動の半生を過ごした方。今はどうだか知りませんけど、かつてアメリカに入国しようとすると、とある理由で身柄を拘束される立場だったとか。そんな監督さんにとって、ドリフュスとは何者なのか。ピカール中佐とは何者なのか、ちょっと知りたい気もします。