「虚無な目の力」マーティン・エデン コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
虚無な目の力
マーティン役のルカ・マリネッリの怪演が素晴らしい。
特に目の力がすごい。
本当に欲しかったのは金や地位ではなく「幸せ=彼女の愛=彼女との暮らし」と「誰もが豊かに暮らせる世の中」であり、それを手に入れられずに悲しみを吐き出しているようにも見えました。
せいぜい、世話になった未亡人に家を買い、労働者運動の為に金を与えるくらいしか、彼にはやることがなかったというのもまた、皮肉でした。
そんな孤独感・無力感に支配されていた、マーティンの落ち窪んだ目の表現が素晴らしかったです。
コメントする