ホモ・サピエンスの涙

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ホモ・サピエンスの涙
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解説

「さよなら、人類」などで知られるスウェーデンの奇才ロイ・アンダーソンが、時代も性別も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇を圧倒的映像美で描き、2019年・第76回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した作品。この世に絶望し信じるものを失った牧師、戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル、これから愛に出会う青年、陽気な音楽にあわせて踊る若者……。アンダーソン監督が構図・色彩・美術など細部に至るまで徹底的にこだわり抜き、全33シーンをワンシーンワンカットで撮影。「千夜一夜物語」の語り手シェヘラザードを思わせるナレーションに乗せ、悲しみと喜びを繰り返してきた不器用で愛おしい人類の姿を万華鏡のように映し出す。

2019年製作/76分/G/スウェーデン・ドイツ・ノルウェー合作
原題:About Endlessness
配給:ビターズ・エンド

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第76回 ベネチア国際映画祭(2019年)

受賞

銀獅子賞(最優秀監督賞) ロイ・アンダーソン

出品

コンペティション部門 出品作品 ロイ・アンダーソン
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映画評論

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映画レビュー

4.0動く絵画、世界の再創造、人間観察、刹那と無限。

2020年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

知的

恋人たちが廃墟の上空を漂うシャガールの「街の上で」など名画の数々が引用され、ワンシーンワンカットの完璧な構図と統制された色調はまさにムービングピクチャー(動く絵画)の味わいだ。一見野外での撮影に思えるシーンさえも巨大スタジオ内にセットを組み、模型やマットペイントで奥行きある背景を作り出すロイ・アンダーソン監督独特の手法は、自らの手で再創造した世界をフィルムに収めることへの執着を感じさせる。

実物大の箱庭とでも呼べそうな舞台で断片的に繰り広げられる人間の悲哀やささやかな喜びを、超越者のごとき視線で観察している趣さえある本作。スウェーデン語の原題は「無限について」を意味し、あるシーンでは男が女に「すべてはエネルギーであり形を変えても総量は変わらず、僕らのエネルギーは数百万年後に再び巡り会う」といった趣旨の話をする。宇宙のスケールから見れば人の生は一瞬だが、そのはかなさをいつくしむ愛がある。

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高森 郁哉

4.0ワンシーン、ワンカットで撮られた33の情景たち

2020年11月22日
PCから投稿

近年のロイ・アンダーソンの映画はかなり特殊だ。それは観客が「さて、どんな世界を見せてくれるのか」と受け身になって身をまかせるのではなく、むしろ美術館で一つ一つの絵画と向き合うように、目を近めたり、俯瞰したりしながら自らの感受性でもって束ね、集約していくべき映像世界。感じ方は様々なので、中にはすぐに飽きてしまう人もいるだろうが、ワンシーン、ワンカットで撮られた33ものエピソードは、ある意味、人間の生き様を記した標本、もしくは壮大なタペストリーとも言い得る。とりわけ私の印象に刻まれたのは、何度も同じアングルで映し出される“終わりなき道”、そして夜な夜なバーで「素晴らしいよな!」と絶叫し続ける男だろうか。我々は一体どこから来て、どこへ向かうのか。もちろんここでは明確な答えなど得られるはずもない。むしろこの映画は、答えを求め彷徨い続ける私たち人類の姿そのものを、慈愛を込めて映し出している気がする。

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牛津厚信

4.0画面は語る

Chiharuさん
2020年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

切り取られたシュールな画面から滲み出る、間の抜けた皮肉と哀愁。
画面が語る奇妙な映像は、人生という壮大な物を映し出していた。
無表情の中でうごめく心情が垣間見え、ますますシュールで思わず笑ってしまう。
コメディより面白い人生は届くくらいの隣にありふれているんだ。

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Chiharu

3.0叙事詩。

上峰子さん
2020年12月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

「(男/女etc)を見た。(それ)は〇〇だ」というナレーションで始まる33の場面は、そのシーンの起点となる事実が説明されるほかは、前後の脈絡から寸断され、時系列でさえない。でも現実の世界も事実、例えば「女を見た。彼女は映画の感想を書いている」といった事柄の集まりだったと気づかせる。ただ、そこに描かれる感情や行動は誇張され、奇妙。シニカルな喜劇を通り越して、人間の不合理さを哀れんでいるように思う。監督が言うところの「絶望を描くことで希望を生み出す」ことなのかもしれないけれど……正直この転換がよくわからず、人間の残念さというか、救いようのなさというか、そんな印象しか持てなかった。見識が狭いからかな。
事実を縦糸、不定形な人間を横糸とした、叙事詩を読んでいるかのようだった。

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上峰子
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