キッチン

劇場公開日:1989年10月29日

解説・あらすじ

祖母を亡くし、天涯孤独の身となったみかげは、生前に祖母の知り合いだったという雄一の誘いで、彼のマンションに住むことになる。そこには、雄一の母・絵里子(実はゲイの父親)も同居しており、女ふたり(?)と青年との奇妙な共同生活が始まるが……。映画初出演のスーパー・モデル、川原亜矢子の透明感がハマっている。橋爪功の好演、松田ケイジの不思議な存在感も印象的。

1989年製作/106分/日本
劇場公開日:1989年10月29日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第13回 日本アカデミー賞(1990年)

ノミネート

助演男優賞 橋爪功
新人俳優賞 川原亜矢子
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映画レビュー

2.5 無味無臭の「丁寧な暮らし」

2025年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

国立映画アーカイブの特集上映「映画監督 森田芳光」にて鑑賞。本作は、およそ生活臭が払拭された居住空間を主な舞台に、若い女性が無印良品のように「丁寧な暮らし」を送ることによって喪失感から癒されていく話だ。

今観ても浮世離れした設定の主人公を演じる川原亜矢子は、そもそも身体性が無味無臭なので、ズブの素人丸出し演技でもそれが「一種の味」になっていると言えなくもない。

が、しかし彼女と同じくモデル出身で相手役に抜擢された松田ケイジの方はイケナイ。ギクシャクした表情が無自覚に貼りついた身体性、ベタベタしたせりふ回し。これがどうも鼻について物語に集中できない。「俳優」としては同じく素人の入船亭扇橋が大家の役で出てきても、普段から寄席の高座で客の視線に晒されているから、違和感など微塵も感じさせないのとは対照的だ。

一方、「づめさん」こと橋爪功はさすがに堂々と演じ切り、自然体を表出させている。加えて、そのどこかに「小川真由美っぽさ」がうかがえた、と言ったら勘ぐり過ぎだろうか。

そのほか気になったのは、橋爪功の彼氏さん役で出演していた四谷シモン。どこかでも書かれていたが、その風貌がどうも森本レオか寺門ジモンを連想させて仕方ない(3人そろって名前もカタカナ表記だし…笑)。

それはともかく、なんでもない日常の部分だけを切り取ってダラダラ見せるドラマというのは、当時のトレンドの一つだったのだろうか。本作を観て、1988年から91年まで放送していたテレビドラマ『やっぱり猫が好き』を思い浮べたりしたのもそのせいだ。

また、本作で食卓にのぼる料理が物語上、重要な要素となっているところなどは、『きのう何食べた?』に代表される今日の「料理ドラマ」の先駆けなのでは、とも思った。なんでも、当時としては珍しくテーブルコーディネーターや料理担当の専門家(今で言うフードスタイリストのことか?)が本格導入された1本らしい。今ほど、調理する手の動きや料理そのものが大写しに抜かれたりはしないけれど。

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いたりきたり

3.0 残念だけど~橋爪功すげー

2025年11月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

主役の2人が橋爪功に救われた作品、要所〃で破綻しかける主役の演技が彼の存在で引き上げられる、物語としてたわいないけどバルブ時代を思い出して懐かしくなりました、そう言う意味で見て損は有りませんぞ。

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なんてこった

4.5 今の自分は、ただこの映画の素晴らしさに酔いしれるより他ないです…(お手上げ)

2023年9月19日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

幸せ

こんなに多幸感に包まれるのは久しぶりです
(昔はよく映画を観ると多幸感に包まれましたが、大人になるにつれその感覚はどんどんなりを潜めていきました)
具体的にここが良かった、といつものように感想が書けません
頭の中は暖かいものに包まれてぽうっとしてしまってます
(こどもの時ビデオテープで借りて観た時は分からなかった事ごとが、今なら分かるシーンが多くて
ようやく、こどもの頃拾えなかった宝石たちをたくさん拾えたような、嬉しい気持ちでいっぱいです)
いつか感想が書けたらいいな…素敵な作品を再び視聴できて、ほんとうに有り難いです

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tabotyoko

3.0 美しい

2023年8月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

橋爪功さん、女性姿が美しい。
スカートを穿いてマンションの部屋に入って来た時美しい女性にしか見えず
顔をよく見てわかりました。
役名も絵里子と女性名。
川原亜矢子さんも姿がさすがに美しい。
ゆっくりした喋り方が作品の雰囲気に合って
素敵なマンションの美しいキッチン。

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りか