「大林監督の遺言フィルム」海辺の映画館 キネマの玉手箱 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
大林監督の遺言フィルム
色々と大林監督らしかった。当たり前ですけどねw
遺作って言うより遺言。商業映画と言うより、個人記録。intermission以降は映画って言う感じはあったけど、個人的には多弁が苦手なので、しんどかった。脱線して喋り過ぎになってるところを全部切り取りたいw
いずれにしても。
大林監督のご冥福を、心からお祈り致します。
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8/2追記
映画の中に「人影の石」が出てきます。爆心地から260mの場所にあった「住友銀行広島支店」の階段に残された、人が座っていた痕跡とされているものです。
「そこに座っていた人は、余りの高熱で一瞬にして蒸発した」と言う「人体蒸発説」が流布されており、広島市の公式記録誌にも「爆心地から半径500m以内の地域は(中略)ほとんど蒸発的即死に近く(以下割愛)」とあるのですが、そもそも、この「公式」がデタラメです。
地表面温度は最大4,000度まで達したと推測されていますが(大林監督が言った6,000度も盛り過ぎ)、炭化した組織は残ります。
この映画の直前に美甘章子さんの「8時15分」を見たばかりでしたので、ちょっと気になってしまいました。
それに、映画で歴史は学べませんでしょうよ。
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8/19 追記
因みに、爆心地から半径500m以内での被曝を「近接被曝」と呼びます。1972年時点で、近接被曝の生存者は、78名おられたそうです。どれほどのご苦労があった事かを思うと、言葉になりません。
この映画の中での表現には許せないところが有ります。残念な気持ちで一杯です。ちゃんと頑張って生きて来られたんですよ。勝手に死んだことにするなよ。って思いながら見てました。
bloodtrailさん、追記拝読しました。ありがとうございます。広島には長唄の姉弟子がいて80代90代の今も元気です。娘時代のこと稀に語ってくれました。私ができるのは耳を傾けることだけでした。
bloodtrailさん、私はこの映画まだ見ていませんがレビューを拝読し「個人記録」そして追記に書かれていたこと説得力あり勉強になりました。香港映画にはまってしまいどうしましょう?状態です。