劇場公開日 2020年7月31日

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「最後まで大林さんらしさを貫く」海辺の映画館 キネマの玉手箱 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5最後まで大林さんらしさを貫く

2020年8月1日
PCから投稿

大林宣彦監督の遺作。
閉館する尾道の小さな映画館で、現代の3人の若者が映画の世界に入ってしまうお話。
戦争映画特集だったため、江戸時代から、乱世の幕末、戊辰戦争、日中戦争、太平洋戦争の沖縄……「戦争映画」の世界を旅していく。

で、時間経過とともに、白黒サイレント、トーキーから総天然色と映画の進化に合わせた変遷の、ポップな画面作りをしていたので、目が超チカチカしました。
そこには、大林さんのエネルギーと、行き過ぎといえるほどの「映画愛」があふれていました。
あふれすぎて、前衛的にぶっ飛んでいて「よくわかんないよ!」と叫びたくなるくらい。
そのため、万人に薦めるかは微妙。
『花筐/HANAGATAMI』と似たような作りなので、あれが好きな人にはおすすめします。

また、反戦と平和への祈り、大本営発表しかしない政府への恐怖、そして権力に与する付和雷同な日本人の特性への危機感をあらわにした内容。

死の直前まで、自由な発想で若者みたいな新規映像へのチャレンジをし、反骨精神を忘れない、大林さんらしい作品だったと思います。

そしてヒロインの一人に新人を起用し、アイドル的に撮ってたのも大林さんらしかったw

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コージィ日本犬