劇場公開日 2020年7月31日

「自由でポップ、革新、反戦。大林流が詰まった集大成」海辺の映画館 キネマの玉手箱 高森 郁哉さんの映画レビュー(感想・評価)

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4.5自由でポップ、革新、反戦。大林流が詰まった集大成

2020年7月31日
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長く癌と闘い余命宣告も受けた大林宣彦監督が、自らのフィルモグラフィを総括する覚悟で撮りあげた、あっぱれな集大成的遺作だ。初期代表作「時をかける少女」を思わせるタイムリープのギミックを使い、戦争を知らない現代の若者が、白黒サイレント、トーキー、総天然色の映画の世界を次々に巡り、幕末の動乱から広島原爆投下前夜までを体験する構成も見応え十分で飽きさせない。

出演陣も豪華でぜいたく。大林映画に十代で出た尾美としのりや浅野忠信に、ベテラン勢の小林稔侍や常盤貴子、新進の山崎紘菜や満島真之介らが次々に登場して台詞を交わし、例えるなら歴史ある学校の数世代に及ぶ卒業生が一堂に会する大同窓会のような賑わいと懐かしさに、感慨も極まる。

2010年代には戦争3部作を撮るなど、反戦の思いを近年強めていた大林監督。コロナ禍で公開が4月から延期されたが、平和を願う8月に観客に届けられることを天国で喜んでいるはずだ。

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高森 郁哉
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