劇場公開日 2019年11月8日

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「結果を知っているからこそ分かる面白味」国家が破産する日 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5結果を知っているからこそ分かる面白味

2020年4月17日
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鑑賞方法:VOD

知的

1997年、タイから始まったアジア通貨危機にて韓国が国として破産寸前まで行き、IMFの支援を受けた話をフィクション交えて映画化。

このIMFの支援による歴史の1ページに関しては、今でもこの件により「韓国は外資に利益を無絞られている」や「裏では植民地にされている」と言われる程有名な話なので、個人的に観る前から大変興味をそそる映画ではあった。

国内が景気が良く見えがちでも、「見えない負債」が有り、外部から負が持ち込まれ経済的に風邪を引けば一瞬にして連鎖的な悲劇が起きる内容は、バブル崩壊、リーマン・ショックや新コロナウィルスにも繋がる所。

韓国がIMF支援を選ぶかモラトリアムを選ぶかの選択は中々見所であった。
どちらにしても茨の道。

さて、話は変わるが最近日本もコロナ問題でようやく1人辺り10万支給の話が出て来たが、どうしてもまだ渋り顔の政府・麻生大臣が気になる。経済を廻す以上の「日本人に見えない負債があるのでは?隠し事があるのでは?」(だから消費税も削減しないのでは?)と。

この映画の主人公ハン・シヒョンの最後の言葉
「絶えず疑い考える事」
「当然だと決めつけない事」
「目を見開いて常に世の中を見る事」
が何故か他人事には感じられない。

巫女雷男