「民主自由党 ➡ 共に民主党」国家が破産する日 Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
民主自由党 ➡ 共に民主党
1997,11,5 East Asia Division Morgan Stanley Headquarters
"All investors leave Korea. Right now."
この映画では、3つの群像劇ともとれる場面が同時進行する形で、描かれていている。
まず第一にデフォルトを回避するために奔走する韓国中央銀行の金融政策アナリストであるシヒョン。政府要人のステレオタイプ的人間像に対して、力の限り努力をする様子を視聴者に対して、わかりやすく描いている。
第二に若き金融ブローカー・ジョンハク。ひとり、政府の無能ぶりが、この経済危機になろうとしていることを利用して、”お金”もうけ話を投資家に説明するが...
第三に、金属加工工場のオーナー・ギャブス。信用できるほどの規模のデパートからの大きな取引。少しはためらうが、今、韓国がどのような状況に経済がなっているか? 知るよしもなく、約束手形で決済をすまし、そのデパートもまた銀行に対して、手形で済ましている。どちらかというと、この第三の登場人物が一般の視聴者の視点からこのIMF通貨危機を捉えていて、身近に感じるものと個人的には考えている。
If the government cannot guarantee export and import activities...
It means national bankruptcy.
経済というジャンルに無縁のものでも、あまり頭を痛めるようなことにはならず、ましてお隣の国韓国の事を知らない方でも案外面白く見ることが出来る映画ではないかと思う。ラストも思ったほどというよりは、すっきりした内容となっているので、後味も悪くはないと思える。
Los Angeles Timesのエディターが端的にこの映画を紹介している。「韓国映画”国家が破産する日”は、世界的な金融危機を、魅力的で教育的な映画にすることに成功しました。」