「無謀でしょう・・・」ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
無謀でしょう・・・
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高畑勲監督もお気に入りだったシンプルな画風の冒険少女アニメ。
主人公はアリスでなく14歳のロシア貴族の娘サーシャ、祖父譲りの冒険心から北極探検で消息を絶った祖父を探す旅なのだが、1年も前に北極海で消息不明、いくら無線の無い時代とはいえ無事でいるとは思えない、そこで製作陣も安否より祖父の名誉挽回に舵をきったようだ。
どう考えても無謀な旅なのだが、幸い祖父の船に懸賞金が掛けられており船乗りの支援を得られることになり北極への冒険の始まり・・・。
サーシャは可愛さより意思の強さを表すように強い目力で逞しく描いている、人物や犬などはシンプルなのだが船や氷山など背景は実写から加工したリアルな画風でコントラストが愉しめる。
見どころは自然の猛威との戦いというより、傲慢な王子や体面を重んじる貴族社会、食堂の肝っ玉母さん、船長兄弟の葛藤など様々な人物描写の方が人生勉強になるでしょう、これを観た子供たちには間違っても一人で冒険に出ないように祈るばかりです。
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