東京アディオスのレビュー・感想・評価
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特別上映会にて鑑賞
配信やディスク化もされてなく、鑑賞方法はスクリーンのみ
もともと映画は映画館で観る派なので、特別感もあるし、監督さんがお話されていたようにスクリーンだからこそ、見れる色や音響がある
そんなわけで今年も堪能してまいりました。
昨年観た時は流れていくストーリーを追うのに必死だったけど2回目で、ただの白黒だけでなくカラー(夢や妄想)の時と白黒(現実)だと言うことに気づいたので、そこからそれを考えながら観ていた。
だから、余計にラストにかけてのシーンは切なくなる。
そして今回も駆け抜けるかのように物語が流れていったので、今度はさらに深堀して楽しみたいと思った。
下ネタ満載で、嫌に感じる方もいらっしゃるかもだけど、吉岡さんのときはただただダメ人間だなという印象なんだが、あのサングラスをかけ舞台に立つとガラリと雰囲気が変わるのも面白い。
お笑いでの収入もなく、アパートの賃料や立ち退きについての話、その所々に玉山鉄二さんや村上淳さんが登場する。
後に村上淳さんが因縁の仲と言うのが分かるのも繋がりがあり大事なポイントとなってるのも面白かった。
この映画には私の好きな俳優の笠松将さんが出演しており、シーンは少しなんだが、確かな爪痕を残してて、あまりの勢いに息を呑むw
あのメニューの早台詞はどのくらい練習したのだろう。ほとんど怒鳴ったり声を荒らげたりしながら仕事をされてるんだけど、自転車で迫ってくる時と立ち去るときは笑いがでてしまうほど。
ほぼ過去作を見てるけど、ここまで斬新なキャラはあまり観たことがなく、たくさんの笠松さんのファンに観てもらいたいと思った。
また毎度特別上映会に行くと『東京アディオス』ファンの方々がとても優しいのだ。
監督さんもお話が面白く、話の持っていき方も上手なのでずっと聞いていたくなる。
映画も観れて、あまり外には出せない秘密の裏話も聞けて、毎回満足して帰宅する。
このことがすべてにおいて『東京アディオス』の時間と感じる。
2回目で理解出来ました
1回目の鑑賞では一体何が起こっているのかわかりませんでした。
途中から白黒とカラーパートの意味がわかりましたが、
暴力とオ○ニーの印象が強烈すぎて理解が追いつきませんでした。
2度目を観る機会があり、1度目とは全く違う印象をうけました。
まず、オナ○ーばかりしていたと思っていたけど、そうではなかった。
そして彼のトラウマと、その原因となった相手との遭遇。
(この辺はもしかしたら、さらに妄想なのかもしれません)
母親が死に、妹とも別れ、それでも下ネタという夢に向かって突っ走っていく。
ラストの舞台はすごく切ない気持ちになりました。
玉山さん、オーラが違いますね。
私の知らない、知らなくても良い、知ったことかよ!な世界の真ん中でXYZ。
インパクトあります。駄作か傑作かって聞かれれば、ただただ悩ましいとしか。不肖にも笑った。吹いた。かなりマジで。地下1000mの人目につかない、日の光の届かない場所でなら、絶賛します。だけれども。ねえ、ちょっとw
地下芸人生活のリアルさは硬派を感じさせてくれるし、実家のエピソードと不動産会社の専務のヤクザ振り、ホルモン屋のイジメは、絶望的な生活苦を味合わせてくれるし、結構好き。変な薬にトラウマネタバレも、クライマックスに向けて上手く収束して行くし、感心してしまいました。ブッコミ感が無いんです、一直線にラストに向かって落ちて行くから。
まともなところは一つもない人間だけど、それで良い。
死を覚悟したラストの単独ライブに向かう男に語りかけた観音様の言葉は、男の心の奥からの"辞世の句"に他ならず。
この後の"10秒に一度下ネタを言わなければ死ぬ男"の話は、かなり真面目にオモロかった。その後が、アレだけどw
地下芸人のライブに集まった人たちの弾けた笑顔が、「まともなところは一つもない人間だけど、それで良い」の肯定。これが好きです。
良かった。結構。
匂いがしなくてホッとする映画だったw
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