「「明るすぎる」のも不気味」ミッドサマー さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
「明るすぎる」のも不気味
🌨️😭☀️🌹💐☀️🍷🌻🌹🌱🌹☀️😱🔨🌷🌹🥓🌻🌹🥓☀️💐🌹🌻🌷🍀🌺💕♀♂🌼💔😭🦅🌹🌻🌷🐻🌻🔥😊
フッ...!ハッ...!
予告編を観た時から思ってましたが、「明るすぎる」というのもまた不気味ですよね。
アリ・アスター監督の前作「ヘレディタリー/継承」では「黒」を基調とした暗さ全開の気味の悪いおぞましいホラーでしたが、今回は「白」を基調とした「明るすぎる」気持ちの悪さを漂わせていました。
🌹💐🌼🌺🌻🌺🌹💐🌼🌻🌺🌹💐🌷
今作の舞台は北欧スウェーデンにあるコミュニティで、「夏至」(ミッドサマー)による祝祭が行われるためにアメリカから五人の若者が訪れるという話ですが、このカルト宗教自体は北欧神話や様々な宗教が盛り込まれてるそうで、特に北欧神話を調べてみると、実際の彼らの行動と同じ事が書かれており、中には実際に行われていたそうですね。
それを聞くと非常に恐ろしいです。
監督のアリ・アスターはこの北欧神話等のホラー要素に、自信の失恋体験を元に恋愛要素を盛り込んだそうなのですが、それを聞いてこの人はつくづく「頭のおかしい」人に思えます(笑)
だって、失恋体験からこの内容に行きつくなんて普通じゃねーよ!(笑)
それはさておき、
この劇中に出てくるカルト宗教は、最初は穏やかに見えながらも何処か不気味な雰囲気を漂わせています。そして、途中のある決定的な出来事を境にこのカルト集団の恐ろしさや異常さが露になりますが、その決定的な出来事が本当に壮絶です!
ネタバレになるので詳しくは話しませんが、とりあえず「何故これがR18指定じゃないんだ」と言いたいです。それくらい凄まじいシーンでして、最初観たときは吐き気がしました(~_~;)
ちなみにアメリカでは、最初R指定ではなくNC17指定(日本でいうR18+)だったそうですが、ボカシや再編集で何とかR指定にしたという経緯も(笑)
また、この映画ではカルト宗教の施設の中にたくさんの絵が出てきます。
その絵がそれぞれの登場人物や物語の行く末を暗示している内容です。自分も全部把握出来なかったくらいで、かなり情報量も多いです。
そういった絵による物語の説明や宗教の中の集団心理という怖さも相まって、非常にオリジナリティがあるものに仕上がっていたと思います。
そういった伏線の張り方も秀逸でした。
オリジナリティと言えば、
最初にも言いましたが、ホラー映画には珍しい「明るい」映像で展開されていきます。
これはかなり珍しいと思います。
前作の「ヘレディタリー」では夜の場面が多く、色調も暗さ重視で展開されていたのですが、「明と暗」の使い分けは前作でも展開されていました。
それも相まって、今回は暗い場面も見せつつ、「白夜」の効果も相まって全体的に明るすぎる不気味さを保っていました。
その他にも、酒やドラッグ等の酔った登場人物の視点だと思いますが後半から映像がグニャグニャになっていくのも全体的な居心地の悪さを演出していました。
キャストもユニークです。
主人公のメンヘラ女を演じたフローレンス・ピューも素晴らしく、その彼氏を演じた「シングのストリート」の兄役、ジャック・レイナーも良かったです。
♀♂♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀♀😭
以上のように、非常に特徴的で個性的なホラー映画でした。
ただですね...
この映画、確かに全体的に居心地悪い感じはあるのですが、「ヘレディタリー」ほどの怖さが無かったんです。
「ヘレディタリー」はシャイニングやウィッチ等の暗い色調で全体的にメジャーに近い演出で、尚且つ家族という逃れられないものに恐怖を出したからか、凄く怖く感じました。
ミッドサマーは知らない場所に行ったら「地獄」だったという内容で、怪しい場所に行かなければ逃れられる内容というのもあります。(これは完全に好みの問題です)
結果、この映画を観た後に残ったのは「怖さ」と言うより「気持ちの悪さ」でした。
あと、ヘレディタリーで唯一好きじゃなかったラストの大袈裟に感じる演出(音楽がガンガンにかかる等)が今回にもありました。
これは監督の特徴なのかもしれませんが、ずっとその演出でいくといつか飽きてしまうと思いますし、出来ればやらないで頂きたいですね。
とりあえず、今回観ただけではこの映画が好きかどうか解らないです。
素晴らしい要素はあったと思うので満足点は変則的な感じにしてしまいました。
ただ2回目観るかはわからないです。
目を背けたくなる場面も多いので、とりあえずDVDを待つことにします。
今回は前作以上に好みが解れる作品なので、誰にオススメして良いか解りません。
この映画がTwitterのトレンドに上がってるのを見ると「日本大丈夫か?」と思う次第です(笑)
長文になりましたが、最後まで読んでくれた方ありがとうございます。
ちなみにこのレビューにはご覧の通り絵文字が含まれておりますが、これはちゃんと意味を考えて入れています。
恐らく観た方ならピンとくるかもしれません(^○^)