「皆と同じことができないと仲間に入れないの?」映画ドラえもん のび太の新恐竜 rinさんの映画レビュー(感想・評価)
皆と同じことができないと仲間に入れないの?
小学生の子どもと一緒に見ました。
全体的にはとても面白かったです。
でもいくつか気になる点が…
スレた大人としての意見ですが、何ごとも努力で解決できるという短絡的な視点がちょっと気になりました。
様々な時代を経て今やっと、色々な存在がいてもよいという寛容な時代に私達は生きていると思うのですが、努力して皆と同じことができるようになるべきだ、というところに少々古い時代感を感じました。
皆はそんな風に羽をバタバタさせたりしないよ!とのび太はキューに言いますが、
優雅に飛べないからバタバタもがくのであって…
多数に合わせてこそ価値がある、という視点がやはり時代遅れのように強く感じました。
この点にフォーカスしてしまうのは努力が実らなかった経験を多く持つ大人ならではの感覚だと思うので、子どもにはあてはまらないのかも、とも思いますが。
ただ、キューは幸運にも努力が実を結びましたが、がんばってもがんばっても結果が出ない子どももいます。捉えようによってはそういう子どもを追い詰める思想にもなりえるかなと。
皆と同じにできなくても、自分ならではの光を見つける方法もある…という進化の仕方が良かったなーと個人的には思いましたが、それではこの物語において鳥になる進化過程を表現できないですね。
rinです。ゆうきさんのご意見もっともだと思いました。
努力しても手に入らないものもありますが、実るものだって確かにありますね。私自身何かができてこそ価値がある、という考えではないので偏りのある感想になってしまいましたが、自己評価を上げる1つの材料として、努力を実らせる経験もたしかに良いことですね。
多数にあわせてこそ価値があるという視点に重きを置くのではなく、努力の過程を評価してくれる者がいること、努力の末に実るものがあるということ
子供に全ての現実を突きつけるのではなく、特に義務教育過程にいるのであれば尚更
「やればできるんだ」という自分への期待と評価を忘れてはいけないということではないでしょうか?