「カセットテープが主人公。」サヨナラまでの30分 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
カセットテープが主人公。
今でも愛すべきカセットテープ・・・何それ?と言われそうなくらい年代ものだ。AXIA、マクセル、色んなカセットテープが登場する。が、数年間バンド“ECHOLL”を録音し続けたウォークマンとともに、何度も上書き録音されて、いくつもの季節を過ぎて忘れ去られる・・・オープニングの2013年からの年代別アーカイブだけでも、おっさん的には涙チョチョ切れ、序盤では完全にウォークマンとカセットテープに感情移入してました。泣くまでに3分かからなかったよ…
颯太は何学部?天文学の授業と超新星爆発の講義とともに、これは超新星が絡んでるに違いないと予想した通り、ラストでは美しくも儚く燃えさかる超新星のごとくアキが歌いあげていた。大質量の恒星が最期を迎えるときに起こす大爆発。それならなぜ“新星”と言う?それはそれまで地球からは見えなかったのに「まるで新しい星が生まれたかのように」明るさを増していくから。上手い伏線だと思ったのですが、もうちょっと説明が必要だったかもしれませんね。
カナとのデートはよかったなぁ。季節外れのウォータースライダー?から眺める天体ショー。プラネタリウムみたいに綺麗だけど、肉眼ではあれほど細かく見れない。だけどいい。ファンタジーなんだから。ファンタジーなんだから、ウォークマンの電池だって入れ替えなくても平気なのです!
松重豊の言う通り、上書きされても全てが消えるわけじゃない。ただ、何百回と聴いているとテープが伸びきってしまったり、回転数にムラが出てきたり、酷使すればするほど可哀そうなカセットテープ。あぁ、人生にムラがあるのは俺だった・・・
デジタルとアナログ。このちょっと根暗ではあるが打ち込みシーケンサーを愛する颯太。バンドはかなりアナログなだけに対比が見事でもあるのです。ギターの葉山奨之のエフェクターもアナログだし、シンセサイザーなんてのも使ってない。ジルジャンとフェンダー、マーシャルがあればバンドだぜ!みたいな懐かしい感覚に陥ります。
これ以上入れ替わりをしたらアキが本当にいなくなってしまうと確信した颯太。そしてフェス直前の「バンドを辞める」宣言。葉山くんが朝迎えに来るシーンではおっさんでも号泣。ただ、なんとかの星座ってラストの曲が残念。AとEadd9を繰り返すドミナントモーションだらけの曲は平たんになりがちであり、途中大胆に転調しなければメリハリがないものです。観客も一緒に歌ったりしてたけど、すぐに忘れてしまうメロディはちょっと勿体ない。
こんばんは♪たくさん共感していただきましてありがとうございました😋
音楽の事分からずすみませんが、電池入れ替えなくても平気、は笑ってしまいました。
本作悲しい😢けれどいいです。
二人歌上手いし真剣佑は、劇中だと惚れてまう、人です。お父さんになられたようですが。☘️
yuriさん、コメントありがとうございます!
俺のレビューによってご覧になったとか、逆にこちらが謝らなければならないこともあるので、非常にうれしいです。
考えたら、カセットテープを知らない世代の方には感情移入が難しいかもしれませんよねw
このレビューを読まなければ、この映画を観ていませんでした。ありがとうございます。私はヘッドフォンステレオはAIWAでした。カセットテープはマクセルかTDKが多かったです。