お料理帖 息子に遺す記憶のレシピのレビュー・感想・評価
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【認知症になった母が、家族のために書いていた一冊の料理帖が、家族の絆を取り戻すヒューマンドラマ。】
■女手一つで子供と惣菜店を守ってきたエラン(イ・ジュシル)。
息子のギュヒョン(イ・ジョンヒョク)は結婚して子供が二人できても頼りなく、エランは時に孫の世話までしながら料理を作る日々を送っていた。
そんな折、エランに認知症の症状が現れ始め、ギュヒョンは母が営んでいた惣菜店を売り、その金で介護施設に預けることを決める。だが・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・エランは近所でも有名な料理上手。そして、総菜屋を開きギュヒョンを懸命に育てて来た。
・そんなエランに認知症の症状が出始める。ギュヒョンは自身の教授昇進の為の紹介料5千万も考え、惣菜店を売ろうとする。
・だが、エランの惣菜店を訪れる人たちは、次々にエランが作った料理で体調が良くなったとか、残念そうにするし、子供達もエランのおにぎりを懐かしがる。
エランの妻、スジンは仕事が忙しい為か、まともな料理も作れない。
■ある日、ギョヒュンは、母の哀しき過去を知る。それは、ギョヒュンには兄がいたが、3人で湖のボートに乗った時にボートが沈み、帰らぬ人になっていたのである。
その事を誰にも知らせずに、毎年後悔の念と共に、弔っていた母。
ギョヒュンは、その事で母が自分に厳しく当たっていたのかと錯覚するが、実はエランは長兄を失ったが故に、ギョヒュンを大切に育てていたのだ。
<その事に気付いたギョヒュンは、賄賂で教授になることは止め、母の総菜屋を継ぐことを決め、母が長年ノートに書き留めていたレシピを本にして出版するのである。
今作は、母が息子や孫を思い、一生懸命に美味しくて栄養のある食事を作って来た尊崇な過去に、息子が気付き、母の想いを受け継ぐ事を決めるヒューマンドラマなのである。>
二本立て二本目。やられた、泣きました。 頑固そうで、でも優しさの滲...
二本立て二本目。やられた、泣きました。
頑固そうで、でも優しさの滲み出たイ・ジュシルの演技。息子役のイ・ジョンヒョクも良かった。鬼嫁、娘、みな良し、とりわけ友人役、そして料理がいい働きをしてました。
認知症の話。今、うちの母もそうなので刺さりました。物を盗られたとか、そう、その症状っていうのが多数。
そうして襲いくる辛過ぎる疑問。そして息子の勇気ある決断。私にはできなかった…どうすれば良かったんだろう…いろいろ考えてしまいました。
エンディングが近づくほどスクリーンに釘付け。これからの時代、認知症、どんどん増えていくのではないでしょうか。そういう意味でも必見です。
鼻がズルズルになり恥ずかしかった。パンフレットを買おうかと迷った作品は久しぶりでした。結局買わなかったけど(笑)
すごい映画!
すごいとしか言えないです!
自分の家族が大好きな人にピッタリです。
とくに母と子が一緒にみたらきっと楽しめるはずです。
若い女の立場からみればなかなか理解しにくいところもありますけれど(笑)
年寄りの男だったらぜひおすすめですよ。
今回の母の日、全国の息子たち集合!という感じです!
何回見てもなぜか飽きない理由
一見すごく平凡なありふれたストーリーのように思われがちですが、<折り梅>のように何回見ても飽きない魅力がこの映画にはある。むしろ見る度に新しい発見というか残るものが一つ一つ増えていく気がした。おそらく自分も50代に入ってもう80代に入った母に対する思いが以前とは違うからだろう。私にもそのうち母のために私の1年位を快く使える時期が来ることを祈りたい~~
美味しいだけじゃない!アトピーだって胃がんだって治る惣菜の威力
認知症作品はいつも注目してしまうのが“臭覚”についての描写。味覚よりも先に嗅覚が衰えるという認知症をどう描いているかも評価の一つになってしまうのですが、この映画はちょっとわからない。何しろおばあちゃんは長年の経験で作っているのだから、そんな感覚など必要ないくらいの腕前なのだ。孫が美味しそうに食べるおにぎりなんてのがいい例。ちなみに、韓国のおにぎりってあんなに小さいの?子供むけだからなのか?お団子サイズでした。
字幕がとにかくカタカナだらけで新鮮でした。チュンチョンなんて有名だから春川でもいいのに…などと思っていたら、結構重要な場所だったりします。まぁ、勘の鋭い人なら最初の場面でわかると思います。ただ、終わってみればそれほど重要じゃなかった気もする(どっちだよ!)
どことなくキムチ中心の惣菜かと思っていたのですが、しょうゆの文化も結構感じられ、韓国風ではあるけど日本食べ物にも通じます。認知症が進むと、徐々にがんもどきや芋の煮っころがしばかりになる・・・というのは寅さんで出てきたんだっけ?とにかくレシピ本があれば、いろんな料理が出来ちゃいます。しかし、認知症が進んでしまい、ノートが見つからなくなった。自宅を荒らしてしまうし、知らぬ間に運動靴を万引きしてしまうし、川で見知らぬ少年を抱きしめたりとか、色んな症状がぐさりと胸を打つのです。
一つのメッセージとして、施設に入れるかどうかの基準を見誤らないでほしいと訴えてくるようでした。店を売れば2億ウォン(多分4千万円くらい)だけど、そのまま施設に預け、息子の大学教授の供託金(?)も払えてしまう。それで完璧なはずなんだけど、その大学の金も怪しい気がしました。
☆妻役のキム・ソンウンより妹役の女優が好き。ミアネ・・・
ほとんど二人芝居、ストーリーもありきたりなんですがハートウォーミングで
さすがに韓流、しっかりじわりじわり母息子の愛伝わってきました。チラシのおばあちゃんのイメージで観賞予定なかったのですが、新聞の映画評を信じて観賞。正解でした。
宝物がいっぱい
認知症になった地域密着オーガニック総菜屋を営む母親と万年非常勤講師の息子と家族の話。
仕事を探しているとはいうけれど、イマイチ意欲を感じない上に、子供の面倒すらまともにみない主人公。
一方、町の皆に慕われてここの惣菜のおかげでと言わしめる母親も、物忘れが酷いと料理のレシピを認めているというところから展開して行く。
異変に気付きどうしたものかと苦慮する家族たちは万国共通。受け入れなきゃならないし逃げることも出来ないからね。
従業員のおばちゃんが何気に良いアクセントでグッとくるものがあるし、春川の件にしても落としどころにしても、そのシーンの前に容易に想像出来るしその通りなんだけどやっぱり胸アツ。
受け入れ難かったり理解し難かったりする人間性というかリアクションみたいなものとか、余りにもな息子のトボケっぷりと母親の症状の都合良さや振り幅とかは目を瞑らなければならないけれど、優しく温かくとても良かった。
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