「ノリがきつい」前田建設ファンタジー営業部 gorillaさんの映画レビュー(感想・評価)
ノリがきつい
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とても評価が良かったので、レンタルで見たが、終始大声と異常なテンションで物語が進行するため、そのノリについていける人でないと最後まで置いてけぼりになってしまうような作品だと思った。
最初はやる気がなかったファンタジー営業部の社員達が、マジンガーファンの警備員や掘削やダムの現場の人間の話を聞き、全力でこの企画に取り組むようになり、そして成功させるという話の流れであるが、心境の変化の描写が甘く、その程度でなんで人が変わったように情熱的になれるの?と疑問を感じた。
しかし物語の自体はとても興味深く、建設業のアレコレやこういった技術を用いれば実現可能といった話を聞くのはとても楽しかった。それ故に顔芸や大声、陳腐なコメディに逃げてしまう邦画の悪いクセが出てしまったのは非常に残念。
そしてこれは話の本筋から外れるのだが、2003年という時代背景からかも知れないが、上司が部下の襟を掴んで引きずり、小便の最中に怒鳴り、プロジェクトの進行のために私物を持ち込み、ボランティアで仕事をすることに対して会社の上層部も何もおかしいと思わない描写は現代人の私にとっては時代錯誤で違和感を強く感じてしまい本筋よりそちらの方が印象に残ってしまった。これでは会社のネガティブイメージの方が先立って真面目にふざけた事をするという映画のコンセプトが台無しになってしまう上、リクルート活動にも悪影響が及ぶのではないかと思ってしまった。
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