「さすがスピルバーグ、胸にグッと迫る」ウエスト・サイド・ストーリー ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
さすがスピルバーグ、胸にグッと迫る
いくら身長差があるからって彼がプエルトリカンでないことくらいすぐ分かるだろうとか、出会って2〜3日の彼と血を分けた兄で彼の方を取るのはどうかとか言い出してはいけない。
スピルバーグがこの映画に着手すると報じられた当初本国では「なぜ今?求められているのか?」といった冷めた批判が多かったと読んだが、スピルバーグはそんなヘマはしない。人種だけでなく性の多様性や銃の怖さ、オリジナルキャストへのリスペクトなども入れてきて、批判を跳ね飛ばした。
こういう労働者階級の争いの根底には貧しさや生きづらさがあるのだと思うが、それが本質から目を背け何故か実は似た者同士の憎み合いになっている。この映画の中では、開発によって自分達の街から立ち退きを迫られていることを背景に、社会に問題があるのだとも言う。実際、私達から見たらプエルトリカンも白人みたいだ。
この映画のダンスはちょっとバレエ寄りだったが、遡ればジャニーズ安室ちゃんEXILEやBTSなど大勢のダンスがビタッと決まっている様子は見ていて快感なのだ。誘われても絶対踊りたくない私ですら体が動きそうになる。しかも単なるダンスでなく台に乗ったり降りたり柵を越えたり等もあり、撮影に相当時間かかってるよなーと思わせる。
あと、歌。実際に生で歌っているようで、アンセル・エドゴートの喉が震えているのも見える。マリア役の歌声もキレイ。
にしてもパンフレット2,970円とは!ほぼ毎回パンフレットを買う私でも、誰が買うねんバーカ、と思ったが、観終わった後、買っていた。重い。入手した資料全部まとめたって感じ。読みきれないよー
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