「特別な新鮮味は感じられない。」ウエスト・サイド・ストーリー いなかびとさんの映画レビュー(感想・評価)
特別な新鮮味は感じられない。
私がクラツシック音楽を聞くようになったのは、レナード・バーンスタイン指揮ニューヨークフィルのLPレコード(ドボルザークの新世界交響曲)から始まった。指揮者としてだけてなく、作曲家としても素晴らしい作品を残している。
中でも一般に知られているのは、この「ウェストサイドストリー」だろう。再映画化されると知って、音楽はそのまま使用するだろうけど、振り付けはどうするのだろうと思っていた。オリジナル映画の監督でもあったジェームス・ロビンズの振り付けを超えられるとは私には到底考えられなかったからだ。
予想どおり、振り付けはロビンズの亜流だった。
ソンドハイムの作詞、バーンスタインの作曲の素晴らしさを再確認するだけだ。当時、まだ映画ではあからさまに写せなかった時代背景や社会状況が描けるようになったぐらいで、特別な新鮮味はない。オリジナル映画の衝撃はない。
オリジナル映画に出演していたリタ・モレノが出てくる。ドラッグストアの経営者で、白人のおばあちゃんにしか見えない。オリジナルではヒスパニック出身者の役柄として、化粧していたんだ。
このミュージカルを味わう最善の鑑賞方法は、舞台を別にすれば、CDレコードで何度も音楽を聞くことだろう。ドイツグラムフォン盤に、バーンスタイン指揮で有名なオペラ歌手を起用した全曲CDがあります。
コメントする