「【貧困と人種差別が蔓延する不寛容な国になったアメリカに対し、スティーブン・スピルバーグ監督が、多様性の必要性を、60年前の素晴らしきミュージカルを通じて怒りと哀しみと共に発信した作品。】」ウエスト・サイド・ストーリー NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【貧困と人種差別が蔓延する不寛容な国になったアメリカに対し、スティーブン・スピルバーグ監督が、多様性の必要性を、60年前の素晴らしきミュージカルを通じて怒りと哀しみと共に発信した作品。】
ー 敢えて記す。字幕版で鑑賞。
吹き替え版を否定する積りは毛頭なく、マリアを演じたレイチェル・ゼグラーとトニーを演じたアンセル・エルゴートの歌が聞きたかったからである。
そして、1961年版のオリジナルと比較する観方は止めようと思いながら、劇場へ。-
◆感想
・アンセル・エルゴートが演じたポーランド系移民を中心とした”ジェッツ”の元リーダー、トニーと、プエルトリコ系移民の”シャークス”のリーダーの妹マリアがダンスパーティで出会い、お互いに一目ぼれし、会話するシーンは、矢張り素晴らしい。
- アンセル・エルゴート演じるトニーの長身痩躯な身体が、軽やかにマリアを導き、躍る姿。-
・トニーが、”マリア”を独唱しながら彼女に会いに行くシーンも良い。
軽やかな身のこなしで、ボロアパートの壁を登って行くトニー。
それを、迎えるマリア。正に、ロミオとジュリエットである。
- アンセル・エルゴートと言えば、出世作「ベイビー・ドライバー」であるが、5年の間に身長が伸びたのだろうか。彼の軽やかなダンスは、魅力的である。-
・レイチェル・ゼグラーの伸びのあるソプラノで歌われる、”トゥナイト”は絶品だったなあ。
巨匠レナード・バーンスタインと、スティーブン・ソンドハイムが手掛けた”トゥナイト””アメリカ””サムウェア”等の名曲は、60年の時を越えて、観る側の心に響き渡る。
彼らの曲は、人を愛する尊さを、改めて印象付けてくれるのである。
・更に言えば、カメラワークも素晴らしい。
冒頭の高所から崩されゆく街を俯瞰しながら、徐々に地面にズームしていくシーンや、トニーがマリアの住むアパートを軽やかに登って行くシーンや、街中での”アメリカ”に合わせた華やかなダンスのシーンなど。
・愛し合う異なる人種のトニーとマリアの悲恋の物語。前半は、明るいトーンで素晴らしき歌とダンスが披露され、後半は哀しき展開に・・。
スティーブン・スピルバーグ監督が、オリジナル作品を深く敬愛している事が分かる、殆ど改編のないストーリー展開である。
この監督の姿勢は、強く支持したい。
<今作は、トニーとマリアの悲恋を軸に、貧困と人種差別が蔓延する不寛容な国になってしまったアメリカの現況に対し、スティーブン・スピルバーグ監督が、多様性の必要性を、怒りと哀しみのメッセージも込めて、60年前の素晴らしきミュージカルを通じて描き出した作品である。>
NOBUさん、コメントありがとうございます。
NOBUさんこそ、予習で旧作をちゃんと観賞されてから新作に挑むあたり、サスガですよ。
若い頃に気に入った映画は、妙によく覚えていたりします。逆に最近観た映画は直ぐ忘れちゃうんですよ…ナサケナイことに。
コメントありがとうございます。
リメイクの場合どうしてもオリジナルが気になってしまいますが、優劣をつけるような見方はなるべく避けてます。
今作はスピルバーグの61年版へのリスペクトが感じられてよかったですね。
コメントありがとうございました。
ザッツエンターテイメントとお楽しみはこれからだ、で昔のミュージカルが好きになったものですから。ウェストサイド物語はもともとあまり好きな作品ではなかったんですが、今作は素晴らしかったですね。改変がなくてよかったです。
それは失礼をば!
ここは男女格差かもしれませんねぇ。
私の場合、一方的に私を敵視してくる同地位くらいの同性の影が常に見え隠れしていましてね。
まぁ、理性より感情が先に立つDNAのマウンティング本能なのでしょう。どーも、女性という奴らとは話が合いにくいですwww
まだ自由に映画館には行けないのです。今回は主人になんとか車を出してもらいまして。
(標準治療を拒否している私が悪いのですがwでも論理的な理由はきちんとあるのですよ)
まだ暫くは旧作中心にいきますので、新作はNOBUさん始め、お友達のレビューにて楽しませて頂きますね。
いやいやいやいや!
ウェストサイドストーリーは私にとって「特別な映画」ですから、これに関しては仕方ないです〜。
他のありとあらゆる映画作品においては、私はNOBUさんの知識と造詣の深さにおよそ敵いませんよ。
フレンチポップにしたって、お恥ずかしながら、シャルロット・ゲンズブールを知りませんでした。
ただ、ゲンズブールというファミリーネームからもしや?と思い、セルジュ・ゲンズブールを確認して改めてバーキンとの娘だと知った次第w
職場での揶揄、私もあるあるですぅ!
こちとら、これほど謙虚な人間はおるまい?と思っているのですが、職場でもSNSでも上から目線だと中傷される始末。
まぁ、自分の意思と意見をしっかり持つ事の代償だと思って、お互い思うように生きていきましょう!
NOBUさんとお知り合いになれて、映画comを始めてみた甲斐を感じております。
これからも宜しくお願いします♪
短っ!NOBUさん、コメント短いですよぉ、寂しいじゃないですか(笑)
NOBUさんとは対照的に、私、オリジナル版と思いっきり比較して観ていますねw
まぁ、全面的に好意的比較だからいっかw
レイチェルとアンセルの歌、本当に絶品でしたねぇ。