劇場公開日 2019年10月25日

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「迫力、友情、一騎討ち、これぞエンタメ戦争映画」T-34 レジェンド・オブ・ウォー andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5迫力、友情、一騎討ち、これぞエンタメ戦争映画

2019年12月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

T-34は「テー・トリーッツァチ・チトゥーリィ」と読むらしい。Wikipediaによれば。
初めてがIMAX完全版なので、カットの事は全く分からず鑑賞。
戦車ドーン!爆音ドーン!揺れドーン!砲弾は常にスローモーション!すれ違う砲弾!人を掠める砲弾!静止する人びと!いやはや、ベタだな...と思いつつもついつい観入ってしまう。
最初の戦いで敗れナチス・ドイツ軍の捕虜となったイヴシュキン少尉。彼が仲間と共に脱出を図る!逃げる戦車!追う戦車!強行突破!挟み撃ち!ダメだ全部「!」付けたくなってしまうな...。
仲間もそれぞれ個性的で分かりやすい。最初は微妙のように見えた絆がものすごく濃くなっていくあたりがチーム映画っぽい。
そしてヒロイン。登場した瞬間から「ははーん、君がヒロインだね?」と明らかに分かる演出!分かりやすい!ベタ!というか女性彼女くらいしかちゃんと出てこないしな!
そして!宿敵イェーガー大佐!大佐!冷静そうで冷静じゃないところがよい!焦りながらも追い詰めて追い詰めて!難敵だなおい!戦車同士の一騎討ちとか、もう武士道精神満点!そしてあのラストが...(嗚呼これ以上は)
...と常に「!」をつけないと表現できない興奮がこの映画にはありますね。演出自体はもう、どっからどう見てもベタというか、ここまで真っ直ぐに演出するならそれはそれで一種の技巧では、というつくり。
戦車方面には全く詳しくないのですけれども、意外と小回りきくんですね。あと強いんですねえ、こんな壁ブチ破れるの?! みたいな...。あと「白鳥の湖」をBGMに戦車が華麗に舞うさまを見る日が来るとは思いませんでした...。俳優さんが実際に操縦しているそうで。凄すぎる。
戦争映画特有の悲哀もあるのですが、基本的に凄く「すっきり」するような描き方です。葛藤というよりアクション、戦い、友情。どストレートです。エンドロールも良いですね。
ひとつ残念なのは、仕方ないんですが、ドイツ語がボイスオーバーでほとんど聴き取れない。完全版の哀しみといったところですね...。

andhyphen