「「しいたげられた者の反撃」ストーリーテリング、絵の独特の美しさは良い。ただ「琵琶」と「猿楽描写」はブッ飛びすぎで少々長い。」犬王 満塁本塁打さんの映画レビュー(感想・評価)
「しいたげられた者の反撃」ストーリーテリング、絵の独特の美しさは良い。ただ「琵琶」と「猿楽描写」はブッ飛びすぎで少々長い。
最初の表題は、有料パンフの原作者の言葉の受け売り。音楽と舞の中だるみはあるが、なかなかの佳作アニメ。
デザインが良い。
コレと「平家物語」の一本化、オーソライズという歴史のカラクリ、
壇ノ浦で安徳天皇と共に滅びた平家の怨念。
なかなかストーリーは面白い。大和猿楽の観阿弥・世阿弥によって確立された「能」
滅び去った近江猿楽比叡座の道阿弥・犬王。
心理的な抽象、怨念と具現的な「歴史は恣意的に記録される」を猿楽の舞と琵琶の音がつなぐ。
異形の奇形で生まれ疎まれる能楽師と盲目になってしまい、琵琶法師に弟子入りした者
2人の「虐げられたもの」は共鳴し
見事な舞と謡曲を完成する。
歴史は「滅びの刹那」が面白いから、ツボにハマる。
あと歴史は江戸時代の「大日本史」その他によって
当時の東京帝大(それ以前)の教授によって過去の書物の整合性を丹念に精緻に検証したもの
だからか「為政者、権力者にとってムシノイイ話」がベースだから・・
この手のアウトロー的な話は面白い、原作読みたくなった。
平氏の怨念はオドロオドロしくて良い。絵も丁寧だ。特に室町時代の家屋・・
サクサクと行こか・・・と掴みはokであった。
ただ歴史の想像、飛躍は楽しいのだが、肝心の猿楽と琵琶の音が・・ビックリ‼️飛躍しすぎ
どう見ても、ハードロックというかヘヴィメタというかパンクというか・・・
どう見ても、ダンス、ブレイクダンス、バレエ、ヒップホップ、オリンピック体操の平均台、平行棒か??
この描写が当然の如く長いんだわ・・・チト辟易、もうチコっと和風で良くないかい?
そこで「寝ないことが勝負の分かれ目」映画。まあ「たまにはこういう作風も良い」と思わせる佳作と言っておこう。
時間は短く感じます。
松重豊は「脳内で松重豊の声刻まれている」有名俳優だから・・チト声優的には個性が出過ぎて、太った男
に合わない、違和感なのはご愛嬌ですね。
なんで途中、犬王の手が短く普通になったのだろか?
でも楽しいよね、歴史の想像、平氏の怨念。
でも「将門塚の呪い」は1億%インチキ。名もなき落武者の方が怖いってば・・・クソ威張りしていた棟梁など怖くないよ。
満塁本塁打さん、共感&コメントありがとうございます。
ミュージックシーンがウリなのはよくわかるのですが、「この描写が当然の如く長いんだわ・・・チト辟易、もうチコっと和風で良くないかい?」と自分も強く感じました。これで作品の印象がやや悪くなるのは、ちょっともったいないですね。
度々。
今作は、私が松本大洋サンが好きと言う事も大きく寄与していると思いましたが、圧倒的な世界観と、ある意味奇抜な設定がハイレベルな楽曲や、ダイナミックな映像構成に嵌りましたね。では。